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朝ドラ『おむすび』栄養士学校|資格の取り方と学費、年収まとめ

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朝ドラ『おむすび』第35話では、橋本環奈さん演じるヒロイン米田結が栄養士になる夢を抱き、自分で進路を調べ、専門学校進学の道を選ぶシーンがありました。

両親に打ち明ける際、結は

「入学金や学費は働いて返す」という趣旨の言葉を述べ、両親は賛成します。

こちらでは、

・栄養士のなり方(資格取得)

・栄養士になるための学費

・栄養士の年収

などについてご紹介いたします。

朝ドラ『おむすび』の理解を深めたい方、将来を模索している方、食に興味のある方、資格に興味がある方にの参考になりましたら、幸いです。

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栄養士ってどんな仕事?

そもそも栄養士とは何か?栄養士はどのような仕事をしているのかについてご紹介いたします。

栄養士の仕事内容

栄養士は、栄養について高度な専門知識を持ち、健康管理や栄養管理を行うプロ。
病院や給食施設の栄養指導、栄養管理などをおこないます。

栄養士の仕事(就職先)

①医療現場:
病院診療所で患者の症状に合わせた食事の提供や指導を行います。
「管理栄養士」になると医師等とともに「栄養サポートチーム(NST)」を結成し協力して働きます。

②学校給食:
小中学校などの給食の献立を作成し、成長期に必要な栄養素を考えた適切な食事を提供します。
アレルギーや肥満、糖尿病などの食事指導も行います。

③児童福祉の現場:
保育園児童養護施設で、0歳〜入学前の子どもたちに離乳食や幼児食を提供します。アレルギーに配慮し、食育も行います。保育士や医師などとの連携が必要です。

④高齢者福祉の現場:
高齢者施設障害者施設で栄養管理を行います。身体機能が落ち、飲み込みづらい方への献立、少ない量でも適切な栄養を摂取できる献立を考えます。

⑤スポーツの現場:
アスリートやスポーツに取り組む子どもたちの「運動能力を高める食事」を指導します。スポーツ団体監督などからの依頼が多く、選手の身体づくりをサポートしていきます。

⑥食堂:
社員食堂社員寮などで献立を作成します。年齢層の幅が広く、メタボなど健康課題に合わせた対応が必要です。

⑦行政:
保健センターなどに勤務し、健康づくりの講座を開いたり栄養相談を受けたりします。地域住民のために働きます。

⑧地域活動:
料理の先生をしたり、介護や看護の現場でサポートしたり、比較的自由に働きます。

⑨研究機関、教育機関:
国や大学、企業の研究室に所属します。商品開発などの研究をしたり、栄養士の育成をします。

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栄養士の年収

では、栄養士の平均年収を見てみましょう。

栄養士の年代別年収

栄養士の年齢別平均年収をご紹介いたします。

年齢 年収
20〜24歳 303万2,500円
25〜29歳 343万4,600円
30〜34歳 376万7,600円
35〜39歳 400万9,500円
40〜44歳 404万7,100円
45〜49歳 439万7,200円
50〜54歳 459万1,400円
55〜59歳 547万9,600円
60〜64歳 391万6,500円
60〜69歳 347万3,100円
70歳以上 314万4,500円

(引用:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」 )

2023年の栄養士全体の平均年収は、

390万1,700円(令和5年賃金構造基本統計調査)。

ここ数年は320万円〜390万円程度で推移しています。

年代別では、キャリアを積み退職する前の50代後半がもっとも年収が高い年代と見て取れます。

年収が良い職場はどこ?

年収の一点だけを考えれば
従業員1,000人以上の企業での平均年収が

417万700円(令和5年賃金構造基本統計調査)

と最も高く、これは他の従業員の年収水準に合わせたものだと考えられます。

また、保健センターや自衛隊など公務員の給与水準が良いという情報もありますが、具体的なデータについてはわかりませんでした。

料理教室を開く、セミナーを開くなど、独立するとこの幅を超える可能性も出てきます。

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栄養士になる方法:栄養士資格を取得するには

栄養士は国家資格です。
どのような道を進めば栄養士資格を取得し、栄養士になれるのかをご紹介いたします。

栄養士の学校に行こう

栄養士は、独学で試験を受けて資格を得ることはできません。

かならず厚生労働大臣から指定認可された栄養士養成施設を卒業し、都道府県知事から免許を受ける必要があります。

認可された養成施設で必修の単位をすべて取得すれば、卒業と同時に資格を取得できます。

栄養士養成施設には、大学(主に家政科)、短大(主に家政科)、専門学校(栄養士専門学校)などがあります。

修業年限は学校によって異なります。

大学:4年
幅広くしっかり知識を入れていき、食品メーカーなどの研究開発をしたい人、公務員の栄養士、管理栄養士を目ざす人が多いようです。

短大:2〜3年
大学と同じような内容を短い期間で集中的に学べ、学費が抑えられるのが特徴です。
管理栄養士になる場合は、
・栄養士の資格を取得後、栄養士として3年以上の実務経験を得る
・管理栄養士養成施設である4年制大学へ3年時から編入する
という道があります。

専門:2〜4年
資格取得に特化しており、調理実習やメニュー作成など実践的な内容に力を入れています。

栄養士の資格は、その課程がある大学、短大、専門学校で取ることができます。
就業期間が短いと学費が安くなり、栄養士になるのが早くなります。
また、4年制大学や4年制専門学校では、栄養士の上位互換「管理栄養士養成課程」を設けているところがあります。

栄養士:2〜3年制の短大または専門学校で取得可能
管理栄養士:4年制の大学や専門学校で取得可能

管理栄養士とは:
栄養の知識や技能を備えた栄養のプロであることを証明する栄養士の上位資格。
栄養士としてキャリアを積む課程で、管理栄養士の資格が必要になる場面があります。病気や年齢が原因で食事がとりづらい方など個人に向き合い専門的な知識と調理技術を駆使して栄養指導や給食管理、栄養管理を行っていきます。
栄養士が「調理」に携わることが多いのに対し、管理栄養士は栄養などに関する「管理」を重点的に行います。
また、一定規模以上の施設では管理栄養士を置くことが義務付けられていることから就職活動でも有利になることが多いようです。

どんな現場で働きたいのか、どこでキャリアを積んでいきたいのか、目的、学風、学費などを考えたうえで、後悔のない選択をしたいですね。

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栄養士の学校の学費

では、栄養士養成施設の学費やその他のお金についてご紹介いたします。

初年度にかかるお金

まずは、初年度に納付する金額と内訳です。
学校それぞれ設定する金額が違いますので、いろいろな学校から資料を取り寄せてみるといいですね。
下記はあくまで平均です。

4年制大学 短期大学 専門学校
初年度納付金合計 1,409,672円 1,159,685円 1,403,000円
入学金 240,706円 242,326円 181,000円
授業料 828,378円 733,304円 604,000円
実習代    46,776円   73,557円 346,000円
設備費 186,041円 152,992円 192,000円
その他 107,771円 110,495円   80,000円

※すべて「私立」として計算。「令和3年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」を参照。

実習代が専門学校のほうが多く、より実践的な印象です。
初年度は110万円〜140万円ほどかかりそうです。
4年制大学でも専門学校でも、初年度にさほど大きな違いはなさそうです。

卒業までにかかる学費

さて、卒業までの学費全部についてはどうでしょうか?
上の表をもとに、卒業までにかかる学費を計算してみました。

4年制大学 短期大学 専門学校
卒業までの学費 4,916,574円 2,383,022円 2,627,000円〜5,073,000円
入学金 240,706円 242,326円 181,000円
年間授業料など 1,168,967円 1,070,348円 1,223,000円
通う年数 4年 2年 2〜4年

※すべて「私立」として計算。
※「年間授業料など」は上の表の「授業料」「実習代」「設備費」「その他」を合計した額としています。

学費だけで230万円から500万円ほどかかることがわかります。
国公立に進学した場合は、3分の2ほどにおさえることができます。

 

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栄養士に近い資格

ここまで栄養士について見てきましたが、食の専門家としての他の資格について、簡単ですがご紹介いたします。

調理師

栄養士同様、国家資格です。
調理師免許を取得するには、次の2つの方法があります。

・調理師養成施設(厚生労働大臣が指定する調理師専門学校や、調理科などのクラスのある高校、大学など)を卒業する
・調理師試験に合格する

栄養士の場合は、かならず専門課程のある学校を卒業しなければ資格を得られませんでしたが、調理師は実務経験があれば受験資格を取得できるのが大きな違いです。
調理師養成施設が1年のコースなら最短1年で免許を取得することも可能です。
また、調理師試験を受けるためには、中学校卒業以上で、飲食店や給食施設など定められた施設での2年以上の実務経験が必要です。
勤務した店や企業の責任者から「調理業務従事証明書」を発行してもらうことで証明と見なされます。従事先が複数の場合、合算でOK。

食生活アドバイザー

誰でも受けることのできる民間資格(FLAネットワーク協会認定)です。

独学でも取りやすい資格の1つであり、タレントのローラさんが取得したことでも知られています。
栄養と健康、食品学など専門知識をつけておきたい方に。

食育インストラクター

日本食育インストラクター協会が認定する民間資格です。
プライマリー、4級〜1級にわかれており、栄養士の資格を持っていれば研修会の受講を経て3級から受験できます。
食材や栄養の知識に加え、食糧問題や食事マナーなども出題されるのが特徴です。幅広い分野で専門性を発揮できます。

野菜ソムリエ

日本野菜ソムリエ協会主催の民間資格です。
養成講習を受講したのちに受験できます。
食の商品開発にも役立ち、セミナーや教室を開く際も野菜の栄養や素材に合った調理法を詳細に説明することができます。

スポーツ栄養スペシャリスト

アスリートを支えるための民間資格(アスレティックコンディショニングコーチズ協会)です。
指定の講座を受講し、課題のレポートを提出します。
講座、試験ともに自宅で受けられるので、住んでいる場所や仕事の都合などを気にしすぎず資格取得を目指せるのが特徴です。

介護食アドバイザー

日本能力開発推進協会が発行する民間資格です。
講座を受講して受験します。高齢者の心理や介護食の基礎知識などが出題されます。介護職の実務経験は必要ありません。

アレルギー対応食アドバイザー

こちらも日本能力開発推進協会が発行する民間資格です。
食物アレルギーの専門知識を持ち、献立や作成などを行う資格です。
アレルギーを持つ子どもの保護者からのニーズが増えており、人気の資格です。

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まとめ

栄養士には、学校や医療現場、福祉施設など多岐にわたる活躍の場があることがわかりました。

栄養士の資格を取得するためには、厚生労働大臣から指定認可された栄養士養成施設を卒業し、都道府県知事から免許を受ける必要があります。

栄養士養成施設には、4年制大学、短期大学、専門学校があり、短期で通うと学費がその分安くなり、栄養士の資格が早く取れます。
4年制には、栄養士のキャリアアップに必要な「管理栄養士」を取得できるコースもあります。

学費は平均して230万円〜500万円程度ですが、学校により様々です。

・臨床栄養やスポーツ栄養、食品など、自分が学びたい分野に特化しているか
・調理やメニュー作成など、実践的な技術を身につけられるか
・栄養教諭など、他の資格も取得できるか
・学費負担を小さくしたい場合は、通学期間の短い専門学校や短大がよい
・大学は栄養学以外の幅広い学問を学ぶ機会を得られる
など、学校の選ぶ際には、どんな現場でキャリアを積んでいきたいのか、栄養士としての目的、学風、学費などを考えましょう。
栄養士以外にも様々な民間資格があります。
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