2025年大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』
第34話「ありがた山とかたじけ茄子」あらすじ
を紹介いたします。
順次あらすじを公開していきますので、お楽しみいただけますと幸いです。
※ネタバレ含みます
大河ドラマ『べらぼう』第34話 あらすじ
定信、老中首座に
小田新之助の死から数日が経ちました。
犯人の身元は不明。
当分の間は身の回りに気をつけるよう、蔦重に忠告する三浦庄司。
1787年(天明7年)6月19日。
松平定信が突然、老中首座に抜擢され、
江戸はその話題で持ちきりです。
白河松平家の屋敷には、世直しの書面を読売に載せるよう申し付け、セルフプロデュースに余念がない定信の姿がありました。
改革
蔦重が定信のことを、意次が収めた打ち壊しで出世した胡散臭い「ふんどし野郎」だと話していると、ていに読売を渡されます。
それは江戸城で定信が行った演説の内容でした。

今この国は「田沼病」にかかっておる!
「田沼病」とは奢侈にやたらと憧れる病である!
質素倹約を謳う演説を一橋治済はあくびを噛み殺して聞いていましたが、読売を見た蔦重は憤慨しています。
真面目なていと軽く言い合いになり、ていに眼鏡を外した美しい顔で見つめられます。

旦那様、明鏡止水にございます。
新しいご老中のお考えは極めて真っ当で、皆は喜んでいる。
まずはその世のあるがままを受け入れる。
それは本屋にとり大事なことではないでしょうか?
世の中に蚊ほどうるさきものはなし
料亭で、蔦重は狂歌絵本の制作について話しています。
狂歌と歌麿の写生絵を雲英摺で仕上げる豪華絢爛なものを作る予定ですが、そこに四方赤良こと大田南畝が入ってきて言いました。

俺はもう狂歌も戯作もやめる、筆を折る!

美保崎に止めてとでも言われましたか?
大田南畝は、定信派の大名に呼ばれ、
「世の中に蚊ほどうるさきものはなし
ぶんぶといふて夜も寝られず」
という定信を皮肉った歌の作者かと問われたと話します。
「見せしめ」かとゾッとする一同。
土山宗次郎の処罰
その帰り、蔦重は、田沼派の勘定奉行・松本秀持と勘定組頭・土山宗次郎を処罰するという読売を目にします。
誰袖を案じる蔦重は、大文字屋から土山宗次郎が平秩東作と逃亡していると聞きました。
これも「見せしめ」でしょうか。
ありがた山とかたじけ茄子
蔦重は意次への恩を思い出し、田沼屋敷を訪れます。

何かあったか、ありがたい山。
まさかそなたにまで何か塁が?
何かあるなら遠慮なく申せよ
今となっては力となれるかどうかも怪しいが
まずは蔦重の身を案じる意次の人柄に
浅間山の噴火や水害、飢饉などさえ起こらなければ…と蔦重は考えます。

私は書をもってその流れに抗いたく存じます。
最後の田沼様の一派として。
田沼様の世の風を守りたいと思います。
ただそのために田沼様の名をさらに貶めてしまうかもしれません。いいえ、貶めます。
そこはお許しいただきますでしょうか?

好きにするがよい。
自らによって、我が心のままに

ありがた山のトンビガラスでございます!

こちらこそかたじけ茄子である!
部屋を出た蔦重は、田沼屋敷では「投票」により役割が決められている様を目にします。
驚く蔦重に

べらぼうでござろう?
と微笑む意次を三浦が呼びに来ました。
蔦重はこれが最後とは思いもせず、意次を見送りました。
書をもって抗う
夕方、戯作者、絵師、狂歌師たちの前で頭を下げる蔦重。
定信の政を茶化した黄表紙を出版したい。
一見すると、意次を叩き、定信を褒めているように見せかけるというのです。
最初は難色を示していた大田南畝もノッてきました。

屁だ。
戯歌ひとつ詠めぬ世など…屁だ!

屁!屁!屁!屁!
踊りだす一同。
歌麿のデビュー作には、鳥山石燕が祝いの言葉を寄せました。
粛清
12月。
土山宗次郎は、公金横領の罪で斬首。
誰袖は大文字屋に押し込め。
田沼派への粛清が続く中、黄表紙3冊と豪華な狂歌絵本『画本虫撰』が出版されました。