2025年大河ドラマ
『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の第7話
「好機到来『籬(まがき)の花』」あらすじ
を紹介いたします。
順次あらすじを公開していきますので、お楽しみいただけますと幸いです。
※ネタバレ含みます
第1回 あらすじ
第2回 あらすじ
第3回あらすじ
第4回あらすじ
第5回あらすじ
第6回あらすじ
第7回あらすじ
第8回あらすじ
第9回あらすじ
第10回あらすじ
第11回あらすじ
第12回あらすじ
第13回あらすじ
第14回あらすじ
第15回あらすじ
第16回あらすじ
大河ドラマ『べらぼう』第7話 あらすじ
鱗形屋の後釜を狙え
逮捕され

必ず後悔させてやるからな!
と言い放った鱗形屋(片岡愛之助)。
蔦重(横浜流星)は、戸板の閉まった鱗形屋の前で粟餅の袋を持ったまま立っています。
長谷川平蔵(中村隼人)に

濡れ手に粟餅
と冗談を言ってはみたものの、苦い気持ちはぬぐえません。
ですが、すぐ意を決したように

ありがたくいただきやす!
と粟餅に食らいつきました。
鱗形屋は小伝馬町の牢屋敷の中。
鶴屋裏の地本屋会所では本屋が集まっています。
表向きは鱗形屋に同情しながらも、内心みな

鱗形屋はもう終いかもしれねえな
と考えています。
鱗形屋が独占販売していた「吉原細見(ガイドブック)」を誰が出すかという話になると、次々手が挙がります。
西村屋(西村まさ彦)に決まりかけた時、蔦重が現れました。
鱗形屋で働いていた蔦重は、自分が鱗形屋に代わって版元となり、吉原細見を出していきたいと話します。

確か版元の数を限るのは出す本の増えすぎによる共倒れを防ぐため 。
鱗形屋さんが持ち直すのは難しいでしょうし、
なら俺が細見を出し、その仲間の末席に加えていただいても差し支えないのでは?

主がいない隙にその後釜を乗っ取ろうとは厚かましいにもほどがある
と、いつも通り蔦重を外そうとする本屋たち。
蔦重は、

俺に任せてくれりゃ、倍売れる細見を作ってみせますぜ
そうすりゃ皆さんだって儲かる
悪い話じゃないでしょ?
と力説します。
鶴屋(風間俊介)は、

なるほど…ではまず見せていただきましょうか、その「倍売れる」という細見を。
その上で本当に倍売れたら、その時は仲間に加わっていただくということでいかがでしょう
と約束しました。
蔦重が去ると、吉原者など入れたくない地本問屋たちは妨害する手立てを相談し始め、鶴屋は

蔦重の細見がさほど売れぬよう、自分たちで良い細見を出すという手もありますよ
と西村屋にほのめかします。
倍売る秘策①価格(半値)
駿河屋で、女郎屋の主人たちに話をする蔦重。
出資を頼まれた吉原の主人たちは、みな渋い顔をしています。
相談もせず先走ったと謝る蔦重ですが、自分が本屋になれれば吉原は自前の地本問屋を持つことになり、吉原の行事の摺物や入銀本も市中で存分に売り込むことができると説明します。
蔦重のプレゼンに吉原の主人たちも乗り気になり、蔦重の細見づくりに投資をし始めました。
一方、蔦屋では
蔦重が鱗形屋の偽板に気づいていたことを打ち明け、自分が鱗形屋をはめたようなものだと義兄の次郎兵衛(中村蒼)と蕎麦屋の半次郎(六平直政)に告白します。
いい細見を作るという蔦重の決意を知った 2人ですが、 今の細見『 花の源』よりいいものを制作費を抑えて半値で売るという言葉に驚きます。
半値なら、単純計算で倍の冊数の本が店頭に並びます。
ただ、実現には工夫が必要です。
調査のため吉原に出向くと、振袖新造の大文字屋女郎・かをり(稲垣来泉)に後ろから抱きつかれました。
かをりは細見についていたらうれしい特典についてアイディアを話し、大文字屋へと去っていきました。
倍売る秘策②大きさ(コンパクト)
あれこれ考えながら蔦屋に戻ると、うつせみ(小野花梨)に会いに吉原に来た小田新之助(井之脇 海)が待っていました。
細見『花の源』を持ちながら新之助は意見を出します。

もう少し薄くならぬものかと。
この厚さでは懐に入れた時かさばるではないか。
薄くなれば収まりがよく、これを片手に吉原を歩けるのではないかと
この一言に蔦重は

これだ!
とひらめき、うつせみとの逢瀬一回分の支払いと引き換えに細見づくりを手伝ってほしいと頼みます。
二つ返事の新之助。
1.細見をバラし、1枚ずつ床に広げます。
2.これまでの細見をもとに、省くところを探します。

本当の店の並び通りに並べるってできねえすかね?
と新之助。
3.店ごとに切りわけ、地図のように並べていきます。
蔦重が売れた金で協力してくれた人たちを、吉原でもてなすと話すと小田新之助は

李白の『静夜思』のごとくだな、蔦重の吉原への思いは
と言いました。
床前看月光
疑是地上霜
挙頭望山月
低頭思故郷
牀前 月光を看る
疑うらくは是 地上の霜かと
頭を挙げて 山月を望み
頭を低れて 故鄕を思う
寝台の前で月の光を見る
地面に降りた霜のようだ
顔を挙げて山の上の月をながめ
頭を垂れて故郷を思う
李白が故郷を出て放浪していた31歳の時に作った有名な五言絶句。
まず寝台の前の床を見て、次に頭を上げて月の光を見ます。そのうちにふるさとを思いだし、頭を下げてしみじみと感慨にふけっている様子です。
西村屋の参戦
その頃、西村屋は手間と金をかけずに蔦重を妨害し、自ら吉原絡みの本を独占しようと動いていました。
鱗形屋を訪れた西村屋は、金5両を見せ細見の板木を譲るよう持ちかけます。
3両追加、2両追加…
大金に心が揺れる鱗形屋の妻をよそに、次男の万次郎は

おとっつぁんでないと決められませんから
ときっぱり。
次に西村屋は、貧乏臭い細見『松の調べ』の版元・小泉忠五郎(芹澤興人)に目をつけます。
そして忠五郎を細見改訂作業を受け持つ「改(あらため)」にと取り込みます。
駿河屋の2階の座敷に挨拶に来た西村屋。
本来、忠五郎の細見は浅草界隈だけの摺物だったため、市中販売はできないはず。
それを蔦重が指摘すると、西村屋は忠五郎の参加は例外的に認められたとごまかします。
忠五郎から

こっちきて共に「改」やらねえか
と誘われてももちろん断ります。
蔦重は西村屋が

甘い汁を吸い放題
と鱗形屋に言っていたことを思い出していました。
西村屋は、

蔦重の細見を買い入れた見世は『雛形若菜初模様』には掲載しねえ
と脅しをかけてきました。
2人が去った後、蔦重は大文字屋(伊藤淳史)から

お前は版元にはなれない
と言われますが、

あいつは吉原のことなんかこれっぽっちも考えてねえんですよ!
あいつの狙いは吉原の入銀です。
入銀もんならてめえの懐は痛まねえ、なんなら手も銭も抜き放題。
その本で吉原 盛り立てようとか、んな考え、毛筋ほどもねえ!
ただ楽して儲けてえだけなんです!
けど考えてみてくださいよ、
奴らに流れる金は、女郎が体を痛めて稼ぎ出した金じゃねえですか。
それを何で追いはぎみたいな輩にやらなきゃなんねえんです?
女郎の血と涙がにじんだ金を預かるなら、その金で作る絵なら、本なら、細見なら、女郎に客が群がるようにしてやりてえじゃねえですか!
そん中から客選ばせてやりてえじゃねえですか!
吉原の女はいい女だ、江戸で一番だってしてやりてえじゃねえですか!胸張らせてやりてえじゃねえですか!
それが女の股で飯食ってる腐れ外道の忘八の、たった一つの心意気なんじゃねえですか!
と憤ります。
今がその二度とこないチャンスだと頭を下げる蔦重の心意気に、主人たちも共に戦う気になってくれました。
倍売る秘策③内容(情報の網羅とペルソナ)
蔦重は、新之助&次郎兵衛と打ち合わせをしています。
西村屋の参加により蔦重の細見は地本問屋では扱ってもらえない可能性が出てきました。
蔦重は本の薄さを追及するとともに、大見世だけでなく河岸見世まですべて掲載するアイディアを打ち明けます。
細見を半値で買おうとするような男たちが行けるのは、安価な河岸見世だけだと気づいたからです。
となると、イチからやり直しです。
新之助は下書きの割り付け(字や絵の配置図)を破ります。
細見の半値実現のため、

吉原での大宴会付きでは?!
という殺し文句につられて安値で引き受けてくれた彫師も

こんなもん吉原十ぺんでも足りねえぞ!
と道具を投げてきます。
蔦重は2人をなだめます。
倍売る秘策④話題づくり(名跡襲名)
松葉屋では花の井が歴代の細見を見ています。
蔦重の言葉に感動した松葉屋が大勝負の話をし、勝ち目の薄い蔦重のためにみんなで考えようと提案したからです。
するといね(水野美紀)が

見切ったざんす!
細見がバカ売れするのは名跡の襲名が決まった時さ!
有名な名跡の襲名が決まった時の細見ってのはどれもこれも売れてやしなかったかい?
と思い出します。
松葉屋も

売れた!売れてたよ!
あの子染衣が4代目の瀬川が名跡を継いだ時も!
と同意すると、花の井は

ならば
と秘策を思いつきました。
とうとう倍売れる細見の完成です。
細見を九郎助稲荷に供えて手を合わせる蔦重のもとに、花の井がやってきます。
蔦重が、駄目なら江戸中を担いで回ると冗談を言うと

いいねえ、べらぼうだ
と笑いながら紙切れを渡します。
そこには
「花の井 改め 瀬川」
の文字が。
瀬川とは、20年以上空いている名跡です。
四代目が自害したことで不吉な名跡とされていましたが、実は身請けされるのがイヤで男と心中したという経緯がありました。
花の井は、自分にはそんな不幸はありえない、豪気な身請けを決めて、「瀬川」を幸運の名跡に変えてみせると話します。

吉原を何とかしたいと思ってんのはあんただけじゃない
だから礼には及ばない
任せたぜ、蔦の重三!
去っていく花の井。
駆け出す蔦重。
『籬の花』vs『新吉原細見』
さて、鶴屋裏の地本屋会所には本屋が集まっています。
当時の地本問屋は普通の買い付けのほか自前の本を交換という形で仕入れ合う習慣がありました。
西村屋と忠五郎の前には袋入りの『新吉原細見』があり、みんなが見本を手に取り、感心しています。
小川和紙を使った上品な仕立てで、土産や贈答などにも活用できそうです。
そこに蔦重が入ってきました。
鶴屋が
「倍売れるものを楽しみにしていた」
と嫌味を言うと、蔦重は自分の着物から細見『籬(まがき)の花』をすっとを取り出しました。
あまりのコンパクトさに一瞬驚く本屋たち。
その薄っぺらさにケチをつけ、「内容も薄いのではないか」と馬鹿にします 。
ですが、鶴屋がページをめくってみると、そこにはぎっしりと名前が詰まった圧巻の「仲の町の地図」が掲載されているではありませんか。
蔦重が「河岸見世まで全て掲載している」と話すと、鶴屋の主人が驚きを隠しながらさらにページをめくります。

瀬川!?
蔦重はそこで「五代目瀬川の名跡襲名」という最新情報を伝えます。
西村屋の『新吉原細見』にはその情報が載っていません。
悔しがる西村屋。
しかも『籬の花』は従来の半値だと言います。

この細見は巷のありふれた男たちに買ってもらいてえ。
その時に 四十八文か二十四文かは大きな違えだ
四十八文なら見送るけど、二十四文なら買うやつが必ずいる。
半値なら隣の親父の分まで買うやつもいましょう。
しかもこれは世に聞こえた名跡・瀬川の名が載る祝儀の細見!
蔦重は鶴屋を見つめながら

どうでしょう
俺の細見は倍売れませんかねえ?
と問いかけます。

売れるかもしれません
と笑う鶴屋。
地本問屋たちは西村屋に謝りながらも『籬の花』を大量に仕入れました。
その頃、鱗形屋では薄闇の中、次男・万次郎が書の稽古をしています。
戸の開く音に振り返ると、須原屋主人に支えられて立つ父の姿がありました。

今、戻った
大河ドラマ『べらぼう』第7話 あらすじの登場人物
『べらぼう』7話の主な登場人物一覧です。
役名 | キャスト | 役柄 | 史実では |
語り: 九郎助稲荷(くろすけいなり) |
綾瀬はるか | 吉原遊廓内にあった稲荷社。 現在は吉原神社に祀られている。 |
|
蔦屋重三郎 | 横浜流星 | 主人公 | 江戸の名プロデューサー 蔦屋重三郎は何をした人? |
駿河屋 | 高橋克実 | 主人公の養父 | 「蔦屋」茶屋などを営む |
ふじ | 飯島直子 | 主人公の養母 | |
次郎兵衛 | 中村蒼 | 主人公の義兄 蔦屋の主 |
大門口の引手茶屋の主。 実家が裕福なので商売に熱心ではない |
留四郎 | 水沢林太郎 | 五十間道の蔦屋で働く | |
半次郎 | 六平直政 | つるべ蕎麦店主 | |
松葉屋半左衛門 | 正名僕蔵 | 妓楼主 | 吉原の有名妓楼主 最盛期を築く |
いね | 水野美紀 | 松葉屋女将 | |
花の井/五代目瀬川 | 小芝風花 | 松葉屋女郎 | 伝説の悲運の名妓 |
うつせみ | 小野花梨 | 松葉屋女郎 | |
松の井 | 久保田紗友 | 松葉屋女郎 | |
とよしま | 珠城りょう | 松葉屋番頭新造 | |
朝顔 | 愛希れいか | 松葉屋女郎 | |
きく | かたせ梨乃 | 河岸見世・二文字屋女将 | |
ちどり | 中島瑠菜 | 二文字屋女郎 | |
大文字屋市兵衛 | 伊藤淳史 | 妓楼主 | 2代目大文字屋 初代が小柄でケチで「カボチャ」と呼ばれた。 狂歌界のキーパーソン |
かをり | 稲垣来泉 | 大文字屋女郎 | |
志げ | 山村紅葉 | 誰袖のお目付け役 | |
扇屋右衛門 | 山路和弘 | 妓楼主 | 蔦重と同じ狂歌グループで吉原の交流で重要な役割を果たす |
りつ | 安達祐実 | 大黒屋女将 | |
志津山 | 東野絢香 | 玉屋女郎 | |
鱗形屋孫兵衛 | 片岡愛之助 | 版元 | 「鶴鱗堂」『吉原細見』を独占刊行した書店・版元。 武家とトラブルを起こす |
鱗形屋長兵衛 | 三浦獠太 | 鱗形屋の跡取り息子 | |
藤八 | 徳井優 | 鱗形屋の番頭 | |
須原屋市兵衛 | 里見浩太朗 | 版元『解体新書』を出版 | 「申椒堂」平賀源内や杉田玄白の本を刊行 |
小泉忠五郎 | 芹澤興人 | 本屋 | |
徳川家治 | 眞島秀和 | 10代将軍 | 文武両道で将来を嘱望されていたが神経質で長男を亡くし政治に興味を失う。 |
知保の方 | 高梨臨 | 家治の側室・家基の母 | 子を産むが正室(倫子)の養子に出され抱くことが許されなかった |
徳川家基 | 奥智哉 | 家治の息子 | 文武両道。18の時、鷹狩の帰り道に腹痛に見舞われる |
清水重好 | 落合モトキ | 家治の弟・御三卿 | |
徳川家斉 | 11代将軍 | ||
一橋治済 | 生田斗真 | 家斉の父・家治のいとこ・御三卿 | 時代のキーマン。画策につぐ画策。 一橋治済|黒幕と呼ばれた男 |
大崎 | 映美くらら | 家斉の乳母 | 治済とともに家斉を支持 一橋治済|黒幕と呼ばれた男 |
田沼意次 | 渡辺謙 | 老中 | 将軍に寵愛され派手に出世したイケメン。大奥でも大人気。 田沼意次|狂乱の時代を作った男 |
田沼意知 | 宮沢氷魚 | 意次の息子 | 将来を嘱望された優秀な人材 |
田沼意致 | 宮尾俊太郎 | 意次の甥 | |
三浦庄司 | 原田泰造 | 意次の側近 | |
平賀源内 | 安田 顕 | 作家・発明家 | エレキテルなどを発明した万能の奇才。心身を病んで獄中死。 |
小田新之助 | 井之脇 海 | 浪人 | |
松本秀持 | 吉沢悠 | 勘定奉行 | |
佐野政言 | 矢本悠馬 | 乱心の末の凶行として切腹も「世直し大明神」と称えられた | |
長谷川平蔵 | 中村隼人 | 鬼平・定信に登用される | 『鬼平犯科帳』のモデル |