2024大河ドラマ「光る君へ」脚本家・大石静の代表作とその魅力

こちらのページでは、2024年１月７日から放送予定のNHK大河ドラマ「光る君へ」の脚本家・大石静さんにスポットを当ててご紹介しています。

脚本家・大石静の描く大河ドラマ「光る君へ」とは

写真はイメージです

平安時代の京の都を舞台にしたドラマ。
主人公はまひろ。
紫式部と呼ばれ、世紀のプレーボーイ光源氏を取り巻く「源氏物語」を執筆した女性です。当時、権力を思いのままにふるっていた藤原道長（まひろのソウルメイト）の成り上がる様も描かれているようです。

では、脚本家である大石静さんのご紹介です。

大河ドラマ「光る君へ」｜脚本家・大石静とは？プロフィールと略歴

脚本家・大石静プロフィール

わたしが個人的に初めて大石静という作家を認識したのは『四つの嘘』という書籍がベストセラーになったころでしょうか。『四つの嘘』はドラマ化され、永作博美さんが”魔性の女”でありながら母である女性を魅力的に演じられていたのが印象に残っています。

脚本家・大石静略歴

大石静さんは東京都千代田区猿楽町駿河台にあった旅館「駿台荘」（義母が経営）で生まれ育ち、日本女子大学文学部国文科を卒業されています。「駿台荘」は著名な文士たちの隠れ場所としても知られている所です。

1974年、日本女子大学卒業後、女優を志し青年座研究所に入所した大石静さんは舞台監督の高橋正篤さんとご結婚されます。

宮川一郎さんに師事し、
1981年、永井愛さんと2人だけの劇団「二兎社」を設立。二人で交互に女優と脚本を担当されました。

1986年に『水曜日の恋人たち 見合いの傾向と対策』で本格的に脚本家としてデビュー。
原作のないオリジナル脚本でその才能が開花します。1991年、脚本に専念するために俳優を廃業し、二兎社を退団。

1996年、『ふたりっ子』により第15回向田邦子賞、第5回橋田賞受賞。

2008年、『恋せども、愛せども』により文化庁芸術祭賞テレビ部門（ドラマの部）優秀賞受賞。

2011年、『セカンドバージン』により東京ドラマアウォード2011脚本賞、放送ウーマン賞2010受賞されます。

現在の大石静さんは「ラブストーリーの名手」という地位を確立しています。

大河ドラマ「光る君へ」｜脚本家・大石静の代表作

映画や書籍、作詞といった幅広い活動をされておられる大石静さんですが、ドラマを中心に作品をまとめてみました。

誰もが知っているドラマが多く、昭和、平成、令和と３時代ずっと一線で活躍されてきたことがわかります。

テレビドラマ

配信ドラマ

大河ドラマ「光る君へ」｜脚本家・大石静作品の傾向と魅力

では大石静さんならではの傾向とその魅力に迫ります。

タブーを描く

これまでの大石静さんの作品傾向として、

「タブーを描く」

というのが大きな魅力です。

例えば

【コントレール 罪と恋】
ヒロイン（石田ゆり子）が夫を殺めた男（井浦新）との恋に落ちる

【ガラスの家】
義母（井川遥）が義理の息子（斎藤工）と恋に落ちる

【セカンドバージン】
大人の女性（鈴木京香）が17歳年下男性（長谷川博己）と恋に落ちる

【四つの嘘　「そして嘘は暴かれ始める」】
かつて彼氏を親友（永作博美）に略奪婚された主婦（羽田美智子）がその彼と不倫し事故で亡くなるところから物語が始まる

世間で眉をひそめられる「淫乱」「略奪」「年上女性と年下男性」「既婚者」といった常識やハードルを見事に壊し、タブーの世界を作描きあげ、作品を提示してきます。（また俳優陣の色気もすごい）

さて「光る君へ」について大石静さんのコメントでは

「平安時代のセックス＆バイオレンスを描きたい」

という構想も飛び出していました。

大河ドラマで「セックス＆バイオレンス」はタブーでしかないですね！

「藤原家が権力を誇った平安王朝は『華麗なる一族』と『ゴッドファーザー』を足して3倍にしたぐらいの権力闘争。面白い話がいっぱいある」と話されていたとのこと。

確かに道長を中心としたパワーバランス、権力闘争、更にはミステリー要素などがしっかり入り、伏線を回収していくようなドラマも期待できます。

（「鎌倉殿の13人」を描いた三谷幸喜さんも映画「ゴッドファーザー」を脚本を書く前にご覧になっていたとか）

歴史を動かすのは時代や国に関わらず「血族」「ファミリー」結束との権力闘争が軸になっており、見るものの根源的な本能のようなものを刺激するから面白いのかもしれません。

セックス＆バイオレンス、権力闘争をいっさいのタブーを排し、本能のままに描かれる（と見せかけ緻密な計算に裏打ちされた）脚本の大河ドラマとなれば期待が膨らむばかりです。

俳優陣の抜擢

大石静さんは、舞台出身の無名な若手俳優の抜擢にも定評があります。

長谷川博己さんや佐々木蔵之介さん、内野聖陽さんなどは、大石作品に抜擢されてTVの世界でも売れっ子になった代表例といえます。

無名でも実力と雰囲気のある俳優を見抜き世に出していく才能がおありということで、この2024年の大河ドラマ「光る君へ」もキャストに注目が集まっています。

大河ドラマ「光る君へ」｜脚本家・大石静まとめ