2024年前期のNHK朝の連続ドラマ小説では
『虎に翼』が放映され、
伊藤沙莉(いとうさいり)さんが演じる大正・昭和を生き抜いたヒロイン寅子(ともこ)の自立した人生と法廷ストーリーが展開されています。
2024年前期のNHK朝ドラ『虎に翼』最終週である第26週(126話から130話)のあらすじをお伝えいたします。
お楽しみいただけましたら幸いです。
朝ドラ『虎に翼』第26週 「 虎に翼」 (126〜130話)放送日
朝ドラ『虎に翼』第26週(126〜130話)放送日は
2024年9月23日(月)〜2024年9月27日(金)
いよいよ最終週です!
ではさっそくあらすじをご紹介していきます!
朝ドラ『虎に翼』最終第26週 126話ネタバレ・あらすじ 「虎に翼」
最終週。
2024年前期のNHK朝ドラ『虎に翼』126話のネタバレあらすじをお伝えしていきます。
美佐江の死
美佐江(片岡凜)の母・並木佐江子(辻沢杏子)から美佐江の死を知らされ、一冊の手帳を読む寅子(伊藤沙莉)。
『私は確かに特別だった。
私が望みはすべてが手に入った。すべてが思い通りになった 。
盗みも、身体を売らせることもできた。けどこの東京で、私はただの女に過ぎず、掌で転がすはずが知らぬ間に転がされていた。次々に湧く予期せぬことに翻弄された。身籠れば特別な何かになれるかと期待したが無駄だった。
かろうじて私の中に残る”特別な私”が消えぬうちに消えるしかない』
寅子は息を飲んだまま次のページをめくります。
『あの人を拒まなければ、何か変わったのか?
あの人は私を特別にしてくれたのだろうか?』
寅子はショックをうけます。
孫の美雪(片岡凜)にこのまま美佐江のようになってほしくない、と佐江子は寅子に頭を下げました。
星家では航一(岡田将生)と寅子がウイスキーを傾けています。
寅子はかつて新潟で美佐江を救えなかったことに苦悩していました。
例の子、やっぱり美佐江さんの娘だった。
そして美佐江さんは彼女が小さい頃に亡くなっていた。
「何も知らせがないのは彼女がきちんと暮らしているということ」
そう言い聞かせてきた結果がこれ。
蓋をしてきたものと向き合うのは苦しいわね
ちちんぷいぷい〜
航一は寅子から以前かけてもらった魔法を同じように寅子にかけました。
2人の会話が終わった時、朋一(井上祐貴)がやってきました。
朋一は、法律とは距離を置いて家具職人になることにした、明日から岐阜に行くと話します。
法律と同じくらい胸が熱くなると聞いた航一と寅子は、新しい道を応援します。
じゃあ、楽しんでおいで
そして3人で門出の乾杯をします。
よねの弁論
1972年5月。
最高裁大法廷が開廷しました。
傍聴席は満席です。
刑法第200条。
尊属殺人の重罰規定は明らかな憲法違反です。
「尊属」と「卑属」の区別は家制度が遺した負の遺産であり、社会を腐らせる一因。
被告人はその犠牲者であります。
よねの堂々とした強気の弁論に傍聴人はざわつきます。
本件において 道徳の原理を一番 踏みにじったのは誰か?
暴力行為だけでも許しがたいのに背徳行為を重ねてきた畜生道にいる父親でも、彼を尊属として保護をし、子供である被告人は服従と従順な女体であることを要求されるのでしょうか?
よねは続けます。
それが人類普遍の道理原理ならば、この社会と我々は畜生道にいる。
いや、畜生以下、クソだ!
憲法第14条は「全ての国民のが法の下で 平等である」とし、 第13条には「全ての国民は個人として尊重される」とある。
本件は愛する人と出会った被告人が全ての権利を取り戻そうとした際、父親から監禁と暴力による妨害を受けた結果であります。
当然、正当防衛もしくは 過剰防衛に該当する。
もし、今もなお尊属殺の重罰規定が憲法第14条に違反しないものとするならば、無力な憲法を、無力な司法を、無力なこの社会を、嘆かざるを得ない!
著しく正義に反した原判決は破棄されるべきです。
以上です。
うなずく傍聴人。
険しい顔でよねを見つめる桂場。
朝ドラ『虎に翼』最終第26週 127話ネタバレ・あらすじ 「虎に翼」
127話あらすじです。
特別な存在
並木美雪は再び友達に売春させ金品を盗む事件を起こし逮捕され、取り調べを受けた後に家裁に送致されてきました。
美雪は悪びれずに寅子に問いかけます。
全部私がやりました。
お金で若い私たちを自由にできると思い込んでいるおじさんたちを懲らしめる。
それは悪いこと?
先生はどうしてだと思います?
どうして人を殺しちゃいけないのか。
かつての美佐江からぶつけられた疑問と同じことを聞かれ、寅子は一瞬動揺しますが、長い間考え続けてきた答えを美雪にまっすぐぶつけます。
奪われた命は元に戻せない。
死んだ相手とは、言葉を交わすことも、触れ合うことも、何かを共有することも、永久にできない。
だから人は生きることに尊さを感じて、人を殺してはいけないと本能で理解している。
理由がわからないからやっていいじゃなくて、わからないからこそやらない。奪う側の努力をすべきと思う。
その言葉を聞いた美雪は、ポケットからナイフを取り出しました。
母の手帳をご覧になったんでしょ?
母の娘も他の子たちとは違う。異質で特別で手に負えない。
救うに値しない存在だと。
逆 。全く逆。
あなたもお母さんも確かに特別。
でもそれは全ての子供たちに言えること。
あなたたちは異質でも手に負えない子供でもない。
手帳を読んで気づいた。
私はあなたのお母さんを、美佐江さんを恐ろしい存在だと勝手に思ってしまった。
そのことが 過ちだった 。
美佐江さんはとても頭は良かったけれど、どこにでもいる女の子だったと思う。
どこでもにいる女の子が人を支配して操ろうと思いますか?
でももう真実は分からない。
なぜなら私たちは美佐江さんを永遠に失ってしまったから。
私は美佐江さんに対して全てを間違えた。
もっと話をすべきだった。
彼女がわからないなら黙って寄り添うべきだった。
一人の大人としてそうすべきだった。ごめんなさい。
そんなのきれいごとが過ぎます。
そこまで佐田判事が背負うことじゃない。
そう音羽が口を挟みますが、寅子は判事としてではなくひとりの人間として涙ぐみながら言葉を続けます。
そんなの あの時私はそう思って線を引いた。
それが巡り巡って今あなたが目の前にいる。
だからね美雪さん、私もこんなこと繰り返したくない。
あなたのことは諦めたくないの。
あなたはお母さんを真似しなくていい。
手帳に残された言葉の意味やお母さんをかばう理由を見いだそうとして傷を負わなくてもいい。お母さんのこと嫌いでも好きでもいい。
親にとらわれ縛られ続ける必要はないの。
どんなあなたでいたいか考えて教えてほしいの。
つまらない、そんなのつまらない。そんなのありきたり!そんな私じゃダメなんです!
どんなあなたでも私は何だっていい!
どんなあなたでも、どんなありきたりな話でも聞くわ。
だから話しましょう、何度でも。
寅子の心からの言葉に涙を浮かべ、ナイフを投げ捨てた美雪。
その後、民間の厚生施設での試験観察を終えた美雪は、面会した寅子に祖母の佐江子と一緒に暮らしたいと本音を漏らします。
祖母と故郷に帰る美雪を見送った寅子は、家裁変革への決意を固めます。
朝ドラ『虎に翼』最終第26週 128話ネタバレ・あらすじ 「虎に翼」
128話あらすじです。
「尊属殺人の重罰規定」判決
1973年(昭和48年)春。
「尊属殺人の重罰規定」が違憲か否かを決する最高裁の判決が下される日を迎えました。
朝、山田轟法律事務所を訪れた寅子。
美位子は、毎晩父親を紐で締め上げた感覚が蘇ってくる、服役して罪を償ったほうがいいのではないかと話すと美位子に寅子が励まします。
いろんな思いを背負ってつらかったわね…
でもね、罪を償いたいと思うことは、あなたの尊厳を全て奪って何度もあなたの心を殺してきた相手を肯定してしまいかねない。
どんな判決が出ようとも、人らしく幸せになる権利を取り戻すために、したことに罪悪感を抱かないで。
桂場が最高裁長官として威厳のある声で判決を申し渡します。
被告人を懲役2年6ヶ月に処する。
この裁判確定の日から3年間、右刑の執行を猶予する。
執行猶予が付され「尊属殺人の重罰規定は違憲」 という判決が下されました。
尊属殺の重罰規定を巡って違憲か合憲かが争われた裁判で、最高裁判所が初めて違憲審査権を発動し、刑法200条が違憲であるとの判断を下したことは、実に画期的なことでした。
寅子、久藤、小橋らの愛の訴えにより、少年法改正のは見送られました。
ですが、今後この少年法改正論議は繰り返されていくことになります。
翌月、桂場は定年を迎え、裁判官人生に幕をおろします。
その様子をニュースで見た寅子と航一。
桂場さん送別会はやらないんですってね
誰にも花束を渡してほしくないそうだよ
それってどういう意味だろう?
判決の後、美位子はよねの紹介で新潟の涼子の店「ライトハウス」に勤めながら人生をやり直すことを決め、長い裁判を共に闘った寅子に感謝を伝えて新潟へと向かいました。
朝ドラ『虎に翼』最終第26週 129話ネタバレ・あらすじ 「虎に翼」
129話あらすじです。
美位子を送る際、かっこいいと言われた優未は
世間から見れば私は失敗しているよ
大学院中退してフラフラしているわけだから
美位子さんも優未も人生を失敗なんかしていない
私はそう思っていないけれど、あなたがもし失敗したと思っているならば、それはお母さんの育て方が悪かったせい。自分を責めて辛くなるくらいなら周りのせいにして楽になって。 そこまで頑張ってきたあなたたちにはその権利があるってこと
母親に向いてないと寅子がひとり優三の写真に話しかけているところに優未が戻ってきました。
やっぱり落ち込んでる。
私の選択を応援するって言っておいて、やっぱり娘がまっとうじゃない、子育てを失敗したって後悔しているってこと?
私好きなことをやりたいことがたくさんあるの、わかる?
この先 私は何人だってなれるんだよ
それって最高の人生でしょ。最高に育ててもらったって思ってるからね。
優三が「約束まもってくれてありがとうね」と寅子の前に現れました。
翌年の春 、寅子は横浜家裁の所長に栄転が決まりました。
女性初の裁判所 所長 正真正銘の一番乗りでした。
さっそく花江に伝えるため猪爪家に向かいます。
トラちゃん 覚えてる?お母さんが亡くなる時に人生に悔いはないって言ってたの。
今の私そんな感じなのよね。
この先ね子供や孫たちをずっと見守る 楽しいんだけど、たとえ明日の朝目が覚めなくても天国で直道さん、お母さんお父さん達と思い出話をするのも、すごく楽しみなの。そんな人生 私にくれてありがとう トラちゃん
いいえ、花江の人生が素晴らしいのは 花江のおかげ!
直道のマネをして寅子が言いました。
横浜地裁で女性初の裁判所長が誕生した翌日、寅子を祝いに「笹竹」には朋一、のどか、朋一の元嫁の真紀、息子の朋成、よね、轟、香子、涼子、玉、先輩の久保田、中山明律大学の同士たちで集っていた時のこと。
もちろん店には、あんこの味見をしてくれるだけでいいと話す道男と大五郎という息子のような2人にとても大事にされている梅子もいます。
客として「笹竹」に来た桂場に、寅子は大喜びです。
お会いしたい時に言いたいことがあったんです。
私たちずっと法とは何かを話してきましたよね
私たちじゃない、君がな。
今、私は法とは「船のようなもの」なのかなと思っています。
船の使い方は乗り手次第。
人らしさを失い沈むことも、誰かを沈めることも、間違うこともある。
人生という船旅を快適に幸せに終えるために、乗り手の私たちは船を改装したり修復したりして進む。
生い立ちや信条や格好、男か女か、それ以外か、誰を愛するか愛さないか、そういうものに左右されず、すべての人が快適でいられる船にするように法を司る者として不断のの努力を続けていきます。ですので どうぞご安心を
きみは勘違いしている。
法が認めている権利を抜きにすれば、俺は今でもご婦人が法律を学ぶことも職にすることも反対だ。法を知れば知るほどご婦人たちはこの社会が不平等でいびつでおかしいことに傷つき苦しむ。
そんな社会に異を唱えて動いてたとしても、社会は動かないし、変わらん。
朝ドラ『虎に翼』最終第26週 130話ネタバレ・あらすじ 「虎に翼」
130話あらすじです。
地獄の道は最高
1999年(平成11年)
寅子が亡くなり15年経ちました。
優未は50歳。
朝はお盆にコーヒーとハムトーストとトマトをのせテレビの真正面にあるソファーに座る優未。
少しお行儀は悪いものの、一人の朝はだいたいこちらが定位置です。
「本日より 男女共同参画社会基本法が施行となります」
そんなニュースが流れています。
優未は家族写真に挨拶をして家を出ます。
雀荘に勤め、自宅で百合から教わった着付け教室を開き、寄生虫の雑誌の編集、笹竹の手伝いもしながら、花江とひ孫のお世話もしています。
人生に不満はないものの、偉大な母とまったく違う人生を歩みながら落ち込むこともあります。
「笹竹」からの帰り道、電話をしながら泣いている女性がいました。
年の頃は40代くらい。
電話の内容からどうやら勤め先を突然クビになったようです。
あの!
詳しいことは言えないので絶対ではないんですけど、それはあなたはがダメ でも悪くないです。労働基準法の第20条か何かにあるんです。
雇用主の解雇予告義務。確か 30日前かな。とにかくあるんです、そういうのが。 みんなが持っている権利なので使わないと。
優未は思わず声をかけ香淑の娘・汐見薫を紹介します。
声をかけられた美雪ははぽかんとしています。
星家では久しぶりに集まりがありました。
朋一と真紀、のどかと誠也、航一もいます。
航一は足腰が弱り、自分から老人ホームに入居しました。
優未は航一の隣に座り、
私は私が好きだけど、でもお母さんのすごいところ、かっこいいところが、何も引き継げてないまま人生が終わっちゃうな って思ったりもして。
でも さっきね 、自分の中にお母さんをすごく感じたというか。
別に通りすがりの人にただ弁護士を紹介しただけなんだけど
お母さんは溝を埋めて人に寄り添う人だったからね
そうなんだけど そうじゃなくって。
私にとって法律ってお母さんなんだよなって。
だから今もすごく近くに感じる。
感じると心が軽くなるって言うか、みんなの中にあって寄り添っているものなんだよなーって
なるほど
なんだか照れるわね
優未が去るとイマジナリー寅子が航一に話しかけてきます。
航一は、優未から寅子の思い出話を聞き、寅子が女性初の裁判所長に就任した日のことを思い出しています。
桂場と寅子が話しています。
「毛布や傘のようなもの」と感じたり「綺麗なお水のようなもの」と感じたり「お水は人権で法は水を守る警備員や水路のものようなもの」と感じたり。
そして桂場さんは「激流の中にある巌」とおっしゃいました。
この場合の激流は法ではなく世の中の変化で、巌は司法に携わる私たちのことでしたけれど。
俺は今でもご婦人が法律を学ぶことも職にすることも反対だ。法を知れば知るほどご婦人たちはこの社会が不平等でいびつでおかしいことに傷つき苦しむ。
そんな社会に異を唱えて動いてたとしても、社会は動かないし、変わらない。
今は変わらなくてもその声がいつか何かを変えるかもしれない
君はあれだけ石を穿つ ことのできない 雨だれは嫌だと腹を立ててきたじゃないか
はて?桂場さんは 私の何を見てきたのですか?
私は誰かに、特に石を穿たなくても自分らしくいられる人たちに 、雨だれを強いることが心底嫌なだけです。自ら未来のためとのために 雨だれを選ぶことは苦ではない。むしろすごく 光栄です
君のように血を流しながらも その地獄に喜ぶもの好きはほんのわずかだ
その瞬間、よねたちが異を唱えました。
驚いて周囲を見回すと他の女性客も同じような目で桂場を見ています。
すると桂場は大声で笑らい出しました。
爆笑する桂場をみて目を丸くする寅子。
失敬、撤回する。
君のようなご婦人が特別だった時代はもう終わったんだな
いつだって私のような女はゴマンといますよ。
ただ時代がそれを許さず特別にしただけです。
君の減らず口は死ぬまで治らなさそうだな。
治す気もありません。こういう自分が好きなので。
桂場さん、出がらし同士、これからもうっかり笹竹で顔を合わせたらまたこうしてお話ししましょうね
断る!
満足をした寅子は、背後から聞こえる 懐かしい声に振り返りました。
寅子、どう?地獄の道は?
と尋ねられた寅子は
最高!!です!
と手で大きな◯をつくります。
おしまい
最後までお読みくださりありがとうございました!