朝ドラ『ばけばけ』
第１３週（61話、62話、63話、64話、65話）
「サンポ、シマショウカ。」
あらすじをご紹介いたします。
予習をして『ばけばけ』をもっと深く楽しみたい方
『ばけばけ』を観る時間のない方
あらすじだけ知りたい方
そんなみなさまのお役に立てましたら、幸いです。
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朝ドラ『ばけばけ』第１３週（61話、62話、63話、64話、65話）放送日
朝ドラ『ばけばけ』第１３週（61~65話）放送日は
2025年12月22日（月）〜2025年12月26日（金）
です。
朝ドラ『ばけばけ』第１３週（61話）あらすじ
休暇願い
夜な夜なヘブンに怪談を語り聞かせるトキですが、日本滞在記を書き終えてしまえば、ヘブンが日本を去ってしまうかもしれない不安がありました。
夜、思い切って滞在記を書き終えれば帰国するのかと尋ねるトキに、日本語がわからないふりをするヘブン。
銀二郎からの手紙は、３年前に会社を興したこと、４月の第一土曜日に松江に行くので会いたいという内容でした。思わず笑みがこぼれるトキ。
「小豆とぎ橋」（普門院近くにあった橋）に来て謡曲『杜若（かきつばた）』を謳う２人。
トキはヘブンに休暇を願い出ます。
イライザからの手紙
最初は渋っていたヘブンですが、自分宛ての手紙を見て、あっさり承諾。
手紙の主は、ヘルンがとても大事にしている写真の女性・イライザ・ベルズランドでした。
朝ドラ『ばけばけ』第１３週（62話）あらすじ
銀二郎の思い
約束の前日。
トキの不在中に松野家を訪れた銀二郎は、サワとばったり。フミにも見つかります。
家族に謝罪したうえで、現在は月に200円の稼ぎがあり、松野家全員と東京で暮らしたいと申し出ます。
銀二郎の籍を抜いていなかった家族には異存なく、あとはトキの気持ち一つです。
その夜、休暇の理由が元夫にあることをヘブンに伝えたトキ。
浮かれていたヘブンの気持ちが、少し沈みます。
先生も明日楽しんできてごしなさい
朝ドラ『ばけばけ』第１３週（63話）あらすじ
銀二郎との再会
第一土曜日
松野家で４年ぶりに再会したトキと銀二郎。
少しずつ時間を取り戻そうと家族に見守られながら話をした後、出かけていきました。
イライザの存在
ヘブンはイライザと再会を喜び合っています。
ヘブンが花田旅館にイライザを案内した際に、女将のツルに「同僚」と紹介すると、イライザはせめて「someone important（大切な人）」と紹介してほしいと反論します。
錦織と合流
錦織が、花田旅館に泊まっている銀二郎を訪ねてきました。
ヘブンはイライザを紹介し、お茶をすることに。
怪談デート
一方、トキと銀二郎は、思い出深い清光院から月照寺への怪談デートコースを巡ります。トキが月照寺の大亀に案内すると、ヘブン、イライザ、錦織の３人に出くわしました。
Who is this?
This is my maid and …
朝ドラ『ばけばけ』第１３週（64話）あらすじ
ヘブンと銀二郎
錦織が銀二郎を紹介します。
This is Ginjiro,O-Toki-san’s former husband.
フトン…
銀二郎から握手を求められるヘブン。
ヘブンは握手に応じず、代わりにイライザが握手。
気まずい空気が流れます。
大亀の怪談
ですが、トキが大亀の怪談の話を始めたとたん、ヘブンはたちまち熱量を帯び、２人の世界ができあがります。
これは、松江藩六代藩主・松平宗衍公の頃のお話でございます。
先ほどの大亀、かつては真夜中になるとのそりのそりと動き出し、街に繰り出しては人を食い殺したのであります。
人々は恐れをなし、夜更け前から戸を閉め、明かりを消したため、松江城下には人の往来がすっかり途絶えたそうです。
（「往来」＝人通り。「往来途絶える」＝人いない。とヘブンに説明）
困り果てた人々は、月照寺の住職に相談をした。
「住職お願いです。大亀を何とかしてごしなさい！」…
松江の藩主・松平家の当主が亡くなった後、亀を愛でていた藩主を偲んで大亀の石像が造られました。
ところが、この大亀が夜になると城下で暴れ、人を食らうようになりました。
困り果てた住職が深夜、その大亀に説法をすると、大亀は涙を流して住職にこう頼みました。
「わたしにもこの奇行を止められません。貴方にお任せいたします」。
そこで亡くなった藩主の功績を石碑に彫り込み、その石碑を大亀の背中に背負わせてこの地に封じ込めたそうな。
ヘブンは変わった、と驚くイライザ。
銀二郎の思い
月照寺を出たトキと銀二郎。
銀二郎は、宍道湖畔を歩きながら、トキに思いを伝えました。
でも！東京の怪談もすごいよ！
銀二郎は、東京でトキとやり直したいのです。
朝ドラ『ばけばけ』第１３週（65話）あらすじ
イライザの思い
ヘブンの部屋には、トキの絵手紙などが点在し、トキの気配であふれています。
イライザは、トキをただの女中だと話すヘブンの言葉を信じられません。
A long time ago, in the province of Temba,…（ there lived a rich merchant named Inamuraya Gensuke.）
怪談を伝えようとするヘブンを制して、イライザは話します。
Go somewhere warm?
You could write a new travel journal there…with me.
２人でどこか暖かい土地に行こうと誘いますが、ヘブンは答えません。
トキの思い
ヘブンとトキは、イライザと銀二郎をそれぞれ花田旅館へ送り、それぞれの家へ。
トキは、帰っていくヘブンの後ろ姿を見つめ、涙を流します。
イライザと銀二郎
旅館の窓からは、その姿が見えています。
You’re me, aren’t you?
（あなたは私と同じね？）
翌朝、２人は思いにけりをつけ、帰っていきました。
一方、ヘブンとトキは微笑み合い、一緒に散歩に出かけて宍道湖のほとりで手をつなぎます。
朝ドラ『ばけばけ』第１３週（61話、62話、63話、64話、65話）あらすじの向こう側
小豆とぎ橋（azuki beans washing bridge）
61話で紹介される『小豆とぎ橋（azuki beans washing bridge）』は、小泉八雲（ラフカディオ・ハーン）さんが著書『知られぬ日本の面影（Glimpses of Unfamiliar Japan）』の中で紹介した松江の怪談の一つです。
『小豆とぎ橋（azuki beans washing bridge）』
松江城の北東に幽霊が出ることで有名な橋がありました。
謡曲「杜若（かきつばた）」を歌うと亡霊が腹を立てるので歌ってはいけないとされています。
ある日、ビビらない侍が、「杜若（かきつばた）」を歌います。
すると、橋の向こうから何者かの気配が…。
橋を渡り切った侍は、噂を笑い飛ばし、帰途につきました。
家の前に着くと、若い女性が「私の主からの贈り物」と言い、ずっしりと重い箱を渡します。
開けてみると、子供の生首が…！
慌てて家に入ると首をもぎ取られた我が子が横たわっていたそうな。
現在は、「小豆とぎ橋」は現存せず、普門院橋（ふもんいんばし）がその場所にかかっています。
松江城のお堀を巡る遊覧船では、普門院橋をくぐったあたりで幽霊のレリーフが登場するなど、今も怪談の舞台として紹介されています。
葬られた秘密（A Dead Secret）
65話でヘブンが語りかけた『葬られた秘密（A Dead Secret）』は、小泉八雲（ラフカディオ・ハーン）さんが書いた『怪談』に収録されている短編小説です。
昔々、丹波地方の豪商の娘・お園が、嫁ぎ先で若くして亡くなりました。
その後、その家ではお園の幽霊が現れるように。
家族はさまざまな方法でお園を成仏させようとしますが、ことごとく失敗し、禅寺の和尚に助けを求めます。和尚は幽霊を恐れず、成仏するようやさしく諭します。
そして、お園がいつも箪笥の前に現れることから、生前気がかりだったものが入っているのではないかと推測しました。
ですが、家族が何度箪笥を捜索してもお園は成仏できません。和尚が箪笥を丁寧に調べてみると、その棚には細工があり、一通の手紙が見つかりました。
和尚が翌日手紙を焚き上げると、お園は成仏したのか、現れなくなりました。
幽霊になったお園は、京都に奉公に上がったことがあり、手紙はそのとき彼女に渡された恋文であったようです。
ただ一人秘密を知る和尚が亡くなると、お園の秘密も一緒に墓の中に葬られたそうな。
一見、普通の幽霊話に見えますが、「人間の心の機微」や「秘密がもたらす執着の力の大きさ」を描いた作品として知られています。
