第2章に入った5月の『べらぼう』は
蔦重が再会を果たして伏線を回収し、10代将軍徳川家治が一橋豊千代を養子に迎え入れる
1780年(安永9年)正月〜1781年(天明元年)夏が描かれます。
蔦重は30歳〜31歳頃。
いよいよ天明に入り、時代の変遷とともに幕府、江戸の町がどう変わりゆくのか、その気配が感じられる月となっています。
こちらでは
大河ドラマ『べらぼう』
2025年5月放映分(17話〜20話)
のあらすじをご紹介いたします。
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2025年大河『べらぼう』5月あらすじ
2025年大河ドラマ『べらぼう』のあらすじを紹介いたします。
第17回 5月 4日 |乱れ咲き往来の桜
1780年(安永9年)正月
”事件の黒幕”=”将軍の座を狙う者”と考え、探り始めた田沼意次。
御三卿の一橋家・清水家は息子の次期将軍の座を辞退し、御三家には男子がいません。
大奥総取締役・高岳は、後継者づくりのため、家治の亡き愛妻にそっくりの京女・鶴子を家治に引き合わせます。
江戸市中の本屋から耕書堂を排除するだけでなく、彫師たちにも「耕書堂と組めば注文しない」と圧をかける地本問屋たち。
思案していると蔦重のもとに、うつせみと足抜けした小田新之助が現れ、3年ぶりの再会を果たします。
新之助の荷物には購入した「往来物」という手習い本が入っていました。
江戸市中の本屋を通さず販売される「往来物」というジャンルに「勝ち筋」を見い出す蔦重。
蔦重は、『耕作往来』は豪農に、『商売往来』は豪商に、芸事の手習い本はその道の師匠方に、それぞれ製作のアドバイスをもらいます。
本が完成すると、本づくりに関わった人たちは皆感激し、たくさんの本をまとめ買いしてくれました。
関わった本というのは、自慢したいし、勧めたくなるもの。関わった人を味方つけることが、蔦重の狙いでした。
こうして蔦重は江戸市中の本屋に縛られない独自の販路を開拓していきます。
桜が咲き誇る誰袖の花魁道中の夜、青本を見ていると、ふと北川豊章の名が目に留まります。
絵によって変わる画風はとても同じ人物が描いたとは思えません。
蔦重にある思いが沸きあがります。
第18回 5月11日 |歌麿よ、見徳は一炊夢
読み通り、北川豊章の絵を描いていたのは唐丸でした。
ようやく捜し出した唐丸は、大人になり、捨吉という名で身を売って暮らしています。
聞けば、幼い頃から母親から日常的に暴力を受け、客を取らされていたとのこと。
あやかし絵の鳥山石燕に出会い、絵を習ううちに弟子の誘いを受けるものの、母親が許すはずありません。
絶望の日々のなか発災したのが、あの明和の大火でした。
全焼した家から逃げ出そうとする捨吉は、母親に足を掴まれます。
瓦礫の下敷きになり、抜け出せない母親。
助けを呼んでくると言うと
「てめえだけ助かろうって肚だろ!
あんたはどうしたって死なない。
人の命を吸い取る、そういう子だからね。
鬼の子だからね!
そうはいくかってんだ!」
その時、隣家の柱が倒れてきました。
「おっかさん、ごめん」
全力で足を引き抜き逃げたものの、怖くなり炎に身を投じようとしたところを蔦重に救われたのでした。
それを見ていた母親のヒモに脅され、一緒に死ぬ覚悟で川に飛び込んだと話す捨吉に
「死んだ奴らにゃわりいけど、お前が無事で良かったとしか思えねえんだよ」
蔦重はそう言って、新しい籍と「歌麿」という画号を用意しました。
第19回 5月18日 |鱗の置き土産
江戸城で、亡き家基の母・知保の方が毒を煽り、自殺を図りました。
鶴子を迎えた家治に向けての狂言だと見抜く意次。
1781年1月
将軍家治は、過去の遺恨が一連の不幸を作り出していると考え、世継ぎ作りを断念します。
「10代家治は凡庸なる将軍であった。
しかし一つだけ素晴らしいことをした。
それは田沼主殿頭を守ったことだ」
この家治の言葉に意次は心打たれます。
一方、鱗形屋は店を畳むことになりました。
鱗形屋は鶴屋に借金があり、鱗形屋在籍の恋川春町はそのまま鶴屋へ移ったものの、ダメ出しばかりされて伸び伸びと書けていない様子です。
蔦重との誤解が解けた鱗形屋は
「鶴屋から春町先生をかっさらってくんねえか?」
と、蔦重に持ちかけます。
春町が耕書堂で書きたいと思うような『案思(コンテンツ)』を考え、提案する蔦重。
「この先の江戸を描いてみませんか?
誰も見たことのねえ100年先の江戸なんてものを」
さらに、このネタを鶴屋で使ってもいい、春町の描く絵が見たいのだと熱弁します。
「俺で良いのか?古臭いぞ、俺は」
「古い?新しい?んなもん鼻くそでしょう
だって先生の書くのは100年先なんですよ!」
と蔦重。喜三二も援護射撃をしてくれます。
「鱗の旦那だって見てみてえんじゃないのかな。
お前さんの描くこの先の江戸」
こうして、春町が耕書堂で新作を書くこととなり、安心して鱗形屋は店を引き払いました。
第20回 5月25日 |寝惚けて候
1781年(天明元年)春
青本のランキング本『菊寿草』の1位に朋誠堂喜三二の『見徳一炊夢』が選ばれ、蔦重は『菊寿草』の筆者・太田南畝に礼を伝えに行きました。
大田南畝は最下層の御家人です。
楽観的な人柄に好感を持った蔦重は、耕書堂での執筆を依頼します。
田沼意次は
「一橋家の嫡男・豊千代を将軍に、田安家の種姫を御台所に、薩摩の茂姫との縁組を解消して側室とすること」
と一橋治済に伝えます。
ですが、薩摩藩主・島津重豪に断られたと治済から聞くと、大奥装取締役・高岳に相談。
一転、種姫は、時期将軍ではなく、紀州徳川家に嫁ぐことになりました。
これに激怒したのが、宝蓮院と知保の方。
意次の策略だと思い込む知保の方は、髪を振り乱しわめきながら西の丸を追い出されます。
「田沼、いつか天罰がくだろうぞ!」
1781年(天明元年)5月
一橋豊千代は、10代将軍・徳川家治の養子となり、西の丸入りを果たします。
その頃、吉原の主人たちは密かに計画を進めていました。
1つは、従来の『雛形若菜』の半値で入銀を集めた『雛形若葉』を歌麿に描かせ、西村屋『雛形若菜』の出版を阻止すること。
2つめは、女郎たちの名を大幅に変え、細見を作り直さざるをえなくして、西村屋に細見の発行を断念させること。
すると、小さな本屋達は、耕書堂の発行する細見を仕入れるため、耕書堂との取引を認めるよう鶴屋たちに要求し、鶴屋はこれを認めました。
こうして耕書堂の本は江戸市中の本屋に置いてもらえることになり、大量の注文が入ります。
大田南畝の主催する狂歌の会が開催されました。
初めて狂歌に触れた蔦重は、
「狂歌、ありゃ流行る!俺が流行らせる!」
と意気込みます。