2025年大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の第22話
「小生、酒上不埒(さけのうえのふらち)にて」あらすじ
を紹介いたします。
順次あらすじを公開していきますので、お楽しみいただけますと幸いです。
※ネタバレ含みます
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大河ドラマ『べらぼう』第22話 あらすじ
皮肉屋の春町
「うた麿大明神の会」以来こじらせている恋川春町(岡山天音)の代わりに朋誠堂喜三二(尾美としのり)の『長生見度記(ながいさみたいき)』の挿絵を歌麿に依頼していると、誰袖(福原遥)から呼び出されます。

兄さんが抜荷の証というものを立てるならどうしんす?
斜め上いく問いに、青本のネタだと話す誰袖。
そこへ松前道廣(えなりかずき)の弟・松前廣年(ひょうろく)が大文字屋に来たという話が入り、誰袖は勇んで行ってしまいました。
恋川春町を心配する歌麿は、朋誠堂喜三二を伴い春町を訪ねます。
いじける春町に歌麿は

俺は春町先生の絵、好きですよ
どこか童の絵のような味が残っていて、上手い下手じゃなく好きです
という本心から言葉を投げかけます。

だよなあ!
みんなお前がやるこた好きなんだよ
おもしれえから真似したくなんだよ
鶴屋さんだって政演だって、だからおっかぶせたんだと思うよ
筆を折るなんて言うなよ、俺ゃ寂しくてならねえよ

わかります!寂しい!なんか寂しいんですよ
正月の新作の中に「恋川春町」って名が見えねえと
熱く語る二人に

俺のような辛気臭い男がいてよいのか
明るくふざけることこそ上々の笑いの場に
と春町。
耕書堂に来た狂歌3人組。
大田南畝(桐谷健太)は春町の狂歌が忘れられない、と話します。

春町ってのはこんなに皮肉がうまかったのかって、意外で忘れられんのだ

そうきたか…!
ひらめいた蔦重が振り返ると、歌麿と喜三二に付き添われた春町が立っていました。

ちょうどよかった、春町先生、うちで書きませんか?
ひとつ「皮肉屋の春町」で
その言葉を聞き、春町は懐からメモを取り出しました。
春町文字
左は「恋」「川」「春」「町」という偏で、
右は「失」というつくりの、見たこともない漢字が書かれています。
「恋を失う」=未練
「川を失う」=枯れる
「春を失う」=はずす
「町を失う」=不人気

それが恋川春町という男だ
と春町は説明します。
あまりのネガティブさに蔦重は少し引き気味です。
もう一つは
屁屁屁
屁屁屁
屁屁屁
という「屁」のかたまりの中に一箇所だけ「屍」が混ざっています。
先日の「うた麿大明神の会」でみなが屁に盛り上がりを見せるなか、一人だけ虚無になってしまった春町を表しているようです。
じわじわくるその面白さを「春町文字」として売り出そうと蔦重は考えました。
誰袖身請けの約束
大文字屋では、ふたたび田沼意知(宮沢氷魚)が誰袖に会っています。
抜荷の証拠を掴んだと誰袖から連絡があったからですが、証拠としては弱く、却下する意知。
想定内の誰袖は意知に提案します。

ではこの際、弟君にその蝦夷を通さぬ抜荷とやらをやらせてみては?
弟君は勝手に使える金はあまりない、本当は吉原などでもっと遊びたいなどとおっしゃっておりんした。
こちらが儲かる抜荷商いを持ちかければ、乗ってくるのではありんせんか?
身請けしてくださるなら、この先を進めてもよろしうありんすが

なにゆえさように私の身請けを望む
吉原を出たいというなら土山にねだった方がよほど早かろう

んふ♡
わっちは吉原一の二枚目好みにござんして、このお顔を日がな一日眺めて過ごす身となりたいのでござりんす
危険だという意知に誰袖は続けます。

ここは、日々が戦いにござりんすよ?
騙し合い、駆け引き、修羅場、わっちの日々はきな臭いことだらけにありんす
それでご案じなら、スサノオがクシナダヒメを守るがごとく、主さんがわっちをおまもりくださるというのは?
意知の手をとり自分の頬に当て、じっと見つめる誰袖。

よし、田沼意知と申す
見事抜荷の証を立てられた暁には、そなたを落籍いたそう
年の暮れ、蔦重が忘年会を催すと、これまで繋がった縁ある人たちで溢れかえります。
全員にお礼を伝えてまわる蔦重。
なぜか今度は北尾政演がすねています。
政演は恋川春町の『廓ばかむら費字盡(さとのばかむらむだじづくし)』を見て、自分がやりたかったと悔しがっていたのです。
※「ばかむら」は竹かんむりに「愚」という嘘字)
そんな政演に春町は盗人呼ばわりしたことを謝りますが、政演は覚えておらず、二人は仲直り。
盛り上がる酔客たちを大文字屋に移し、蔦重はふと平賀源内(安田顕)が亡くなって3年が経つことを思い出しています。
その時、大文字から出てきた客と目が合い話しかけてみると、なんとそれは田沼家の嫡男・意知でした。
驚く蔦重に、更に蝦夷地の上知計画を打ち明け、協力を仰ぐ意知。
蔦重はあまりの奇想天外さに断りました。