2026年NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』
第44話「ある家臣の死」
あらすじ
をご紹介しています。
お楽しみいただけると幸いです。
※ネタバレ含みます
大河ドラマ『豊臣兄弟!』第44話 あらすじ

大仏建立へ
「天下に、これほどの大仏を建ててみせる」
豊臣秀吉の大号令により、京の街は熱気に包まれていました。
全国の大名たちから、山のような材木と、地を埋め尽くすほどの人足が次々と集められていきます。
前田利家、宇喜多秀家、宮部継潤ら名だたる将から見事な大木が献上される中、徳川家康から届いたのは、たった1本のヒノキでした。
いぶかしむ周囲ですが、それが由緒ある富士の浅間大明神のご神木だと聞いた秀吉は相好を崩し、「さすがは家康よ」と大いに機嫌を良くしたのでした。
しかし、秀吉の胸の内はすぐに変わります。
残りの材木は、自らの直轄地である熊野の山々から一気に切り出すと言い出したのです。
甥の豊臣秀次が名乗りを上げようとしますが、秀吉はすでに、実弟・豊臣秀長を総責任者に任命していました。
さらに、勢いに乗った秀吉は、いっそのこと、すべて熊野の木で賄うようにと追加の5000本を命じました。
山奉行・吉川平助
熊野のうっそうとした原生林。
普請現場を取り仕切るのは、秀長の家臣であり、山のすべてを知り尽くした山奉行・吉川平助です。
困り果て、苦渋の表情を浮かべる秀長に対し、平助は豪快に笑い飛ばしました。

しくじった殿をお助けするのが私のなによりの喜び
と笑って快諾。
その力強い笑顔に、秀長は深く救われる思いでした。
疑惑
やがて、せっかく諸国の大名から集めた木々が不要となり、秀長は各方面へ頭を下げるわびの書状作りに追われます。
そんな折、側近の藤堂高虎が秀長のもとを訪れ、
平助が質の悪い木を独断で売りさばき、私腹を肥やしているとの噂を報告したのです。
それは半分事実でした。
しかし、平助が動かした金は、すべて労働に耐える人足たちの手間賃へと消えていたのです。
秀長は平助を咎めるどころか自ら頭を下げ、罪に問わないと告げました。
秀長の夢
紆余曲折を経て、無事に材木の献上が終わりました。
その夜、秀長の屋敷では、激務を終えた者たちを迎えるささやかな宴が開かれていました。
平助の苦労をねぎらう秀長の目は、どこか遠くを見つめています。
秀長は不意に、平助に巨木の切り出しとは別に「ある道づくり」を命じていたことを明かしました。
秀長は胸に秘めた夢を熱く語り始めます

わしはこの日の本全土を網の目の如く街道でつなげ、人や物をどんどん巡らせる仕組みを作りたい。
北から南まで誰しもが自在に往来できるようにする。
さすればこの日の本は戦ではなく商いによって富をなす国となろう。
それこそがわしの天下一統じゃ。
秀長の言葉に力がこもり、誰もがその壮大な未来に目を輝かせた、その瞬間でした。
平助の罪
襖が開け放たれ、前野長康が率いる兵たちが乱入してきたのです。冷徹な声が響きます。
「吉川平助、横領の罪により、太閤殿下がお呼びである!」
宴の席は凍りつき、平助はそのまま連行されていきました。
秀吉が平助に下した裁きは、非情にも「断首」でした。
平助は自分のため、人足のために動いたと秀長は説明し、身を挺して庇います。
ある家臣の死
しかし、秀吉の決意は揺らぎません。
その年の終わり、平助は横領の罪を着せられたまま、帰らぬ人となりました。
やり場のない悔しさと、平助を救えなかった無力感に、秀長は唇を噛みしめ、ただ涙をこらえるしかありませんでした。
そこへ、豊臣秀次が姿を現し、あまりにも残酷な「ある真実」を秀長に告げました。
実は平助の処刑は、秀吉が政治的思惑から仕組んだ、トカゲの尻尾切りだったのです。
その事実を知った瞬間、秀長の脳裏で何かが弾けました。
兄弟の決別
我を忘れた秀長は、秀吉のもとへと駆け込みます。
「兄上! 平助を殺したのは、本当に横領の罪ゆえですか! お答えくだされ!」
激昂する秀長。
声を荒らげる弟に対し、秀吉も激怒します。
かつて仲睦まじかった兄弟の口論は激しさを増し、一歩も引きません。
ついに秀吉は、鋭い眼光で秀長を睨みつけ、言い放ちました。

お前には目通りを禁ずる。
二度とわしの前にその顔を見せるでない。
それは、決定的な決別を意味していました。
外は激しい雨が降りしきっています。
秀長は静かに立ち去っていきました。
その背中に打ち付ける雨の音だけが、いつまでも虚しく響いていました。

