2024年前期のNHK朝の連続ドラマ小説では
『虎に翼』が放映され、伊藤沙莉(いとうさいり)さんが演じる大正・昭和を生き抜いたヒロイン寅子(ともこ)の自立した人生と法廷ストーリーが展開しています。
こちらのページでは18週め(86〜90話)のあらすじをご紹介しています。
お楽しみいただけましたら幸いです。
※ネタバレ含みます。
朝ドラ『虎に翼(トラつば)』第18週 「七人の子は生すとも女に心許すな?」 (81〜85話)放送日
朝ドラ『虎に翼(トラつば)』第18週「七人の子は生すとも女に心許すな ?」(86〜90話)放送日は
2024年7月29日(月)〜2024年8月2日(金)
です!
ではさっそくあらすじをご紹介していきます!
朝ドラ『虎に翼(トラつば)』第18週 86話ネタバレ・あらすじ 「七人の子は生すとも女に心許すな?」
2024年前期のNHK朝ドラ『虎に翼』86話のネタバレあらすじをお伝えしていきます。
放火事件
秋、佐田寅子(伊藤沙莉)は、星航一(岡田将生)と判事補の入倉(岡部ひろき)との合議体で放火事件を担当することになりました。
火事は、スマートボール(ピンボールの一種)場で発生。
逮捕された金子顕秀こと金顕洙(許秀哲)は、弟である金子広秀こと金広洙(成田瑛基)とスマートボール場を経営していたのですが、経営不振で負債を抱えていました。
警察は、火災保険金目当ての犯行と断定。
これだから朝鮮人は
という警察官に寅子は
やめてください
ときっぱり言います。
帰り道、寅子は美佐江(片岡凜)に話しかけられます。
ひったくり事件は美佐江が腕飾りを引きちぎって以来ぱったりと止んでおり、美佐江と事件との関係を考える寅子。
翌朝、寅子は差別発言する入倉始(岡部ひろき)をたしなめ、
顕秀の弁護を杉田太郎(高橋克実)、杉田次郎(田口浩正)兄弟が引き受け、裁判が始まります。
初公判の日、傍聴席にいたのは、新潟地裁三条支部の事務員・小野知子(堺小春)でした。
小野知子
裁判では、弟・広秀は、兄の無実を訴え騒ぎ出します。
すると、三条支部の小野知子が弟・広秀に拙い韓国語で声をかけ、なだめ、なんとか公判は続けられました。
兄・顕秀は黙秘を続けます。
寅子は公正な立場で事件の行方を見ようと心に決めています。
そして、そんな寅子を見守っている航一。
朝ドラ『虎に翼(トラつば)』第18週 87話ネタバレ・あらすじ 「七人の子は生すとも女に心許すな?」
87話あらすじです。
小野知子の過去
翌朝、寅子は小野知子に感謝を伝えます。
その後、知子の両親が心配するので知子は傍聴しないほうがいいと杉田次郎弁護士が言いに来ました。
知子にはかつて李という朝鮮人の恋人がいたのですが、結婚を猛反対され婚約解消をを余儀なくされた過去があったと話します。
「火のないところに煙は立たぬ」
航一が喫茶ライトハウスに向かうと、稲(田中真弓)がはつらつと働いています。
桜川涼子(桜井ユキ)と玉(羽瀬川なぎ)が寅子の子育て姿が想像できないと話せば、稲は寅子が優未(竹澤咲子)に寄り添っているエピソードを話し、航一もその話を聴いています。
検察はどうしても朝鮮人兄弟を犯人に仕立て上げたいようで、入倉も「弟が犯人ではないか」と考えます。
何事も「火のないところに煙は立たず」ですよ
という入倉に、航一は静かに話します。
なるほど。
入倉くんは 昭和生まれですからね、佐田さんも関東大震災はあまり記憶にない?
じゃああの時「朝鮮人が暴動を起こした」という流言が飛び交って、大勢の罪のない朝鮮人が殺されたことは?
差別が生まれる理由は様々です。
「火のないところに煙は立たぬ」で終わらせるのか、それともその煙を上げたのは誰なのかを見極めるのか。
喫茶ライトハウス
航一と寅子が昼食を取りに喫茶ライトハウスに行くと、涼子が墨汁をかけられた店の扉を拭いていました。
時々嫌がらせを受けているのだと話します。
寅子は涼子を心配しますが、涼子と玉は「もう慣れてしまった」と 寅子に言いました。
店をオープンさせるため涼子が地元の方に色目を使ったと噂されていることが一因かもしれないと玉は話しました。
新しい憲法ができて全ての人は平等になったはずなのに、現実は程遠いものでした。
裁判官も人の子
悔しさと情けなさを感じていた寅子は、航一に本音を明かします。
私、ご一緒している裁判にふさわしくないかもしれません。
どうしても被告人側、差別を受けている方たちに気持ちが寄ってしまいます。
航一は、裁判官も人間だから揺れ動くのは当然で、だからこそ合議制が作られたのではないかと話し、寅子を勇気づけました。
朝ドラ『虎に翼(トラつば)』第18週 88話ネタバレ・あらすじ 「七人の子は生すとも女に心許すな?」
88話あらすじです。
手紙
放火事件の裁判では、証拠として提出された兄・金顕洙から弟・金広洙への手紙が読みあげられています。
手紙は、弟の部屋から出てきたもので、ハングルで書かれていました。
検察の翻訳によれば
「私が中を完全に燃やしてしまったせいで、心配をかけただろう」
という一文があるというのです。
黙秘を続ける兄・顕洙。
バカですよねあんな手紙送るなんて
と入倉。
わざわざ放火の内容を手紙に書くだろうか?と、その手紙の内容に疑問を持った寅子。
文章にも不自然さを感じて納得できません。
翌朝、山登りに行く優未に声をかける寅子。
カッときても人を押したりしちゃ駄目よ
そんなことしないでしょ
…そうよね
大学時代の山登りが思い出されます。
出勤し、ずっと手紙のことが気にかかっている寅子は、小野知子に「燃やす」の意味をハングルで書いてもらい、手紙と照らし合わせます。
そこに齟齬はありません。
優未の「普通」
疲れ切った寅子が帰宅すると、学校の行事で山登りに行っていた優未も疲れて寝ていました。
ふたりともクタクタなので、夕ご飯はお菓子にしようと提案する寅子。
クッキーカステラ、お煎餅、お漬物。
優未は大喜びです。
山で怪我をした子がいたため荷物を持ってあげたのだと言います。
優しいのね
という寅子に優未は
違うよ。
困ってる子を助けるのは普通のことでしょ?
優未の中の「普通」の定義に優しさを感じ、寅子は嬉しくなりました。
親子三人の写真を見つめ、便箋に手紙をしたためます。
誤訳
日曜日。
汐見香子(崔香淑:ハ・ヨンス)が、夫である裁判官・汐見圭(平埜生成)とともに寅子の家を訪ねてきました。
放火事件の証拠の一つとして検察から提出されていたハングルの手紙に疑問を持ち続けていた寅子。
悩みに悩んだ末、ハングルの翻訳について寅子が助けを求めたのでした。
手紙の写しを見せると香子は泣き出します。
とても悲しい内容だというのです。
そして「中を燃やす」という言葉は「気を揉ませる」という意味の慣用句で、検察が誤訳をしたのだと判明しました。
なぜ兄・金顕洙は異を唱えなかったのか、異を唱えればさらにひどいことが起こると考えたのではないかと香子は言います。
そこへ小野知子が訪ねてきます。
朝ドラ『虎に翼(トラつば)』第18週 89話ネタバレ・あらすじ 「七人の子は生すとも女に心許すな?」
89話あらすじです。
差別と国際結婚
香子が朝鮮出身だと知った小野知子は、 それまで抱え続けてきた苦悩を打ち明けます。
知子にはかつて朝鮮人の恋人がいたのですが、結婚を猛反対され婚約解消をを余儀なくされた過去がありました。
知子から「どうして結婚できたのか」と尋ねられた汐見夫妻は、両親たちと縁を切ったことを明かしました。
辛いことはたくさんある。僕より香子の方がずっと…。
でも一緒にならなかった方が何倍もつらかった。
自分に正直に生きてほしい
汐見の言葉に知子は涙を流し続けました。
後日。
寅子は航一を相談の上、その手紙の翻訳の正確性について、杉田弁護士兄弟と検察の双方に意見を求めました。
そしてついに放火事件は判決の日を迎えます。
判決
放火事件の判決が出ました。
翻訳を専門家に依頼してやり直したという太郎弁護士が誤訳を明らかにし、航一、寅子、入倉の合議の結果、無罪判決が言い渡されたのでした。
12月、新潟は雪。
控訴の申立がなく、無罪は確定。
寅子が汐見にお礼の電話をすると、香子が涙をこぼします。
思い出しちゃった
私は困っている 誰かを助けられる人になりたくて、弁護士になりたかったんだよなあって
理想と現実
12月のある日。
寅子が航一、入倉と涼子の店・喫茶ライトハウスを訪れると、偶然、杉田太郎弁護士も来ていました。
寅子は入倉と差別について語り合い、心の距離を縮めていきました。
私ここのところ ずっともどかしかったんです。
自分の無力さが14条が謳っている平等とは何なのか、私にできることは何なのか、考えていて。
分かり合えないと思っても一度や 伝わらなくても諦めずに向き合う、それくらいなのかなって。
でも1歩ずつでも前には進まないと。
太郎弁護士は言います。
まあご立派ではあっろも。
そだども戦争が終わってまだ10年も経ってねえ。
平等やらなんやら気を使えんのは、学があるか余裕がある人間だけら。
憲法が変わったんですけ変われ、なんて言われても、全部ねえなったみたいでおっかねえなってしまう人間もいるでしょうて。
航一が口を開きます。
ごめんなさい…
僕に言えるのはそれだけです
朝ドラ『虎に翼(トラつば)』第18週 90話ネタバレ・あらすじ 「七人の子は生すとも女に心許すな?」
90話あらすじです。
航一の過去
やがて涼子や玉、杉田兄弟も加わり、話が戦争のことに及ぶと太郎弁護士が話し始めます。
「我々は無力だから戦争を止めることはできなかった」
その杉田弁護士の言葉を聞いた星航一は、これまで秘密にしてきた ある経験を語り始めるのでした。
戦時中「総力戦研究所」に所属していた航一は、机上演習で日本の敗北を確信したと話します。
ですが、上層部にその結果を報告しても取り合ってはくれませんでした。
その後、日本は敗戦し、航一は戦争を止められなかった責任を感じ、ずっと後悔に苛まれていたというのです。
その罪を僕は誰からも裁かれることなく生きている。
僕はそんな自分という人間を信じていない。
そんな人間が何かを変えられるとは思わない。
だから謝るしかできないんです
あなたは十分苦しんだ…
だすけ気に病むことはねえ
あなたはもう謝らなくていい。
頭を冷やしてくると席を立った航一の後を追う寅子。
航一の苦悩を知った寅子は、寄り添いたい思いが溢れ出てきます。
あなたが抱えているものは、私たち誰しもに何かしらの責任があることだから…
だからバカの一つ覚えですけど、寄り添って一緒にもがきたい
そう言って、航一の背中を優しくさすり続けながらも、そんな自分に対し戸惑いを感じる寅子でした。