明和の大火から物語が始まる大河『べらぼう』。
1月の『べらぼう』の舞台は江戸吉原、10代将軍・家治の代。
吉原の女郎たちの貧困問題を憂いた蔦重が、吉原へ客を呼ぶため本づくりを始める
1772 年(明和9年)〜1774年(安永3年)の2年間が描かれます。
蔦重は22歳〜24歳頃。
16話までの第一章は、
吉原から成り上がっていく蔦重こと蔦屋重三郎、
讃岐から出て江戸で活躍する天才、平賀源内、
足軽の父を持ち老中へ成り上がった田沼意次。
3人の共通点や相違点なども浮き彫りとなる月です。
こちらでは
大河ドラマ『べらぼう』
2025年1月放映分(1話〜4話)
のあらすじをご紹介いたします。
【月ごとのあらすじ】
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2025年大河『べらぼう』1月あらすじ
2025年大河ドラマ『べらぼう』のあらすじを紹介いたします。
第 1回 1月 5日|ありがた山の寒がらす
1772 年(明和9年)10代将軍・徳川家治の世。
江戸の町を「明和の大火」が襲うなか、蔦重は炎のなか立ち尽くす少年を連れて逃げています。
7つで親に捨てられ、引手茶屋「駿河屋」の養子になった吉原育ちの蔦重。
今では五十間道にある義兄・次郎兵衛の茶屋「蔦屋」に勤めながら、貸本業も営みます。
記憶喪失の少年に自身の幼名「唐丸」と名付け、仕事を手伝わせて仲良く暮らし始めます。
そんなある日、体を壊していた女郎・朝顔の訃報が入ります。
朝顔は、幼かった蔦重や幼なじみの女郎・花の井に、優しく本を読み聞かせてくれていた女郎。
花の井や蔦重が差し入れた食べ物を、他の女郎に分け与えて餓死していたのです。
蔦重が駆けつけると、朝顔は、盗人に着物をはぎとられて裸のまま浄閑寺の墓地の穴に無造作に捨てられているではありませんか。
ショックを受ける蔦重。
さらにショックなのは、この窮状を吉原の主人たちが何とも感じていないことです。
「別に悪かねえんだよ、女郎がどんどん死ぬのは。
河岸見世の女郎は呼び出しみたいな格別な女でもねえ。
正直どこにでもいる女が、一切れ100文で股開いてるだけだろうが!
そんなもんな、どんどん死んで入れ替わってくれた方が客も楽しみなんだよ!」
女郎屋「大文字屋」の言葉は、まさに忘八。
(忘八=「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」の徳を忘れた外道)
場末の女郎の貧困の原因は、無許可営業の風俗街「岡場所」「宿場」に客が引っ張られているせいだと考えた蔦重は、老中・田沼意次に取り締まりを願い出ますが、
「吉原の女郎たちが食えぬのは、何も岡場所や宿場のせいばかりではなかろう。
吉原に客が足を運ばぬのは、もはや吉原が足を運ぶ値打ちもない場に成り下がっているのではないか?人を呼ぶ工夫も足りぬのではないか?
お前は何かしているのか?客を呼ぶ工夫を」
と苦言を呈されます。
この言葉にハッとした蔦重は
「まこと、ありがた山の寒ガラスにございます!」と礼を言い、吉原に人を呼ぶ方法を考え始めます。
第 2回 1月12日|吉原細見『嗚呼御江戸』
蔦重は、吉原を盛り上げるため『吉原細見(吉原ガイドブック)』を作り直すことを思いつきました。
現行の細見は情報が古いため、最新情報を載せたものを作り直したい、さらには話題を呼ぶようなキャッチーな序文をヒットメーカー平賀源内に書いてもらいたい。
そう『吉原細見』の版元である江戸市中の本屋「鱗形屋」に提案すると、「蔦重が源内から序文をもらってくるなら」と条件を出されます。
平賀源内探しに奔走する蔦重は、源内と知り合いだという男を「松葉屋」で接待します。
男は花魁「瀬川」を指名しますが、瀬川は古い名跡で、今その名を継ぐ者はいませんでした。蔦重が困っていると、居合わせた常連客・平沢常富(朋誠堂喜三二)が、男に挨拶をしています。
「源内先生、その節はお世話になりまして」
実は、男自身が平賀源内その人だったのです。
男色家で知られる源内が、花魁「瀬川」ではなく、先ごろ亡くなった歌舞伎の女形・瀬川菊之丞を思っているのだと察した花の井は、男装して瀬川菊之丞として舞を踊ります。
花の井を気に入った源内は、序文を書き上げました。
一方、御三卿の一つ一橋治済には、嫡男・豊千代が誕生します。
第 3回 1月19日|先客万来『一目千本』
御三卿田安家の次男・田安賢丸を養子にと請う白河松平家から田沼意次に文が届きます。
見返りを期待する田沼意次は、将軍徳川家治に働きかけます。
家治は、賢丸の兄である田安家嫡男に万が一のことがあれば戻っていいという条件で、賢丸に承諾させました。
さて、蔦重が編纂したガイドブック『細見 嗚呼御江戸』はヒットこそしたものの、吉原の客足は伸びません。
そこで、蔦重は、女郎の絵姿を集めた「入銀本(集めた額で女郎の掲載順が決まる)」を作る話が持ち上がっているというデマで客からお金を集めます。
客の競争心を煽って確保した大金で作るのは、女郎を花に見立てた『一目千本』。
絵師は腕の良い北尾重政。
吉原に来なければ手に入らない、レアな非売品です。
これなら吉原の主人達が金を出さずとも、吉原の宣伝になる本が作れます。
初めての本づくりを楽しむ蔦重。
あちこちにサンプルを配り、プロモーションも仕掛けます。
効果は抜群。『一目千本』を求めて吉原に客があふれます。
養父・駿河屋も完成した『一目千本』を見ると、思わず吹き出してしまいます。
「誰よりもこの町を見ているんだね、あの子は」と養母・ふじ。
同じ頃、鱗形屋は『一目千本』の「書肆 蔦屋重三郎」という文字をじっとりと見つめていました。
第 4回 1月26日|『雛形若菜』の甘い罠
1774年(安永3年)秋。
田安家当主・田安治察が急死すると、家治は意次に賢丸を田安家に戻すことを命じます。
渋々応じた意次ですが、
「お血筋が絶えるかもしれないというまさかの折に備えるためだけに、3つも家を養うなど無駄の極みだ。すでに御三家があるのだ。なぜ御三卿が要る」
と納得できず、密かに平賀源内を使って画策を始めます。
吉原では『一目千本』の成功に味をしめた吉原の主人たちが「錦絵(カラー版画)」を蔦重に依頼。
ただ、それには大きなコストがかかります。
なんとか吉原の負担なく作れないかと思案する蔦重は、
「絵にする女郎に、呉服屋の売り込みたい着物を着させるんです!」
と、呉服屋に入銀させ錦絵を出版する広告タイアップを思いつきました。
話を聞きつけた江戸市中の一流本屋「西村屋」は、一枚かませてほしいと申し出ます。
西村屋の参加を知った呉服屋たちは、次々に入銀を快諾。
平賀源内からは「書をもって世を耕し、日本をもっと豊かな国にする」という意味が込められた堂号「耕書堂」も授けられます。
順調な蔦重は、絵の才能に溢れる唐丸に
「俺が当代一の絵師にしてやる!」と、約束し、夢を膨らませます。
江戸城では、賢丸が、
『田安・一橋の両家を継ぐものがない仕儀となれば、そのまま当主を置かずお家断絶とすること』
という文言が入った8代将軍徳川吉宗の文書を見せられています。
これは、意次の指示で源内が改ざんしたもの。
崇拝する祖父の言葉に従い、御家断絶に追い込まれた賢丸は、意次への怒りに震えています。
蔦重は、自身が考案し、製作した『雛形若菜初模様』の見本が刷り上がり感激もひとしお。
ですが、江戸市中で販売するためには地本問屋の「株仲間」でない「耕書堂」の版元印があってはまずいと難癖をつけられ、西村屋に『雛形若菜初模様』の版権を奪われました。