こちらのページでは、
2024年NHK大河ドラマ『光る君へ』
第1〜10話のあらすじ
をまとめてご紹介しています。
放映を見逃してしまった方や、見る時間がない方、内容だけ知りたい方などのお役に立てましたら幸いです。
※11〜19話・各話も公開中
※ネタバレ含みます
第1話『光る君へ』あらすじ
安倍晴明の予言
京都・晴明神社(出典:晴明神社公式サイト)
977年の暮れ。
北斗七星が異様に強く輝く夜、陰陽師・安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)が予言します。
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今夜から都で良くないことが始まる…!
雨が降る!!
その予言の直後、激しい雨が降り出します。
安倍晴明は、天文学の知識を活かして占いをしていた人物です。
まひろ一家
突然の雨に主人公・まひろの家では大わらわ。
下級貴族のまひろの家はみずぼらしく、8歳のまひろ(落井実結子)は 雨漏りで母・ちやは(国仲涼子)の琵琶が濡れないかと心配しています。
夜が明けると父・藤原為時(ためとき・岸谷五朗)はいつものように まひろと弟・太郎に漢籍(中国の書物)を音読して聞かせます。
為時は学識はあるけれど世渡り下手。
職も持てず、壊れた屋根を直すことができませんが、
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大丈夫 !年が明けたら 父上の新しいお役目が決まるのよ♪
という母の前向きな明るさのお陰で、貧しくても楽しく暮らしているまひろ一家でした。
三郎一家
一方、大納言である藤原兼家(かねいえ・段田安則)の屋敷では、嫡男の道隆(みちたか・井浦新)一家をはじめ家族が揃い、 豪華な夕げが始まろうとしています。
※ドラマで登場する兄弟は4人。
道隆・道兼・詮子・三郎(藤原道長の幼名)という順番で設定されています。
娘の藤原詮子(あきこ・吉田羊)の円融天皇(坂東巳之助)への入内が決まり、祝の宴です。
異母兄弟を合わせると兼家の五男だった三郎は、のんびりとした性格のようです。
食事の後、
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帝がどんなお顔か心配で眠れないわ
と心配する姉に
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床入れしてだんだん好きになるんじゃないの笑
などと 答えています。
詮子にとって何でも言い合える弟との会話は楽しいもの。
ただ、それが気に入らないのか 乱暴者の次男・道兼(玉置玲央)は三郎を突然 蹴飛ばします。
穏やかな三郎は憤る姉に
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慣れてる
と言い、明るく振る舞います。
まひろの父・為時の就活
同じ頃、まひろの父・為時は兼家の屋敷を訪ねていました。
親戚であり友人でもある藤原宣孝(のぶたか・佐々木蔵之介)に助言され、兼家に官職を推薦してもらうためでしたが、会うことは叶わず家臣に文を渡します。
信心深い母・ちやはは仏さまに為時の官職を祈っています。
正月、宮中(清涼殿)で貴族の人事を決める「除目」が行われ、
まひろの父・為時の文も取り上げられたものの
「学識の乏しい者が重要な位に就いている」
などという文面が円融天皇の怒りをかい、職は与えられません。
三郎の姉・詮子の入内の影響
まひろの家はますます困窮を極め、母・ちやはが自分の着物を仕立て直して売ったお金で生活する毎日が続きます。
春には関白・藤原頼忠(橋爪淳)の娘・遵子(中村静香)が円融天皇(坂東巳之助)に入内し、続いて秋には藤原詮子がそれぞれ入内します。
と同時に、詮子の父・兼家は右大臣に出世。
ところが詮子が入内した夜、安倍晴明の館が落雷で炎上し、
「詮子の入内が不吉だ」と噂が広まります。
その噂を話す道隆 に父・兼家は
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慶事の折の雨風は吉兆 と噂を流せ!
世の流れは己で作るのだ!
とハッパをかけます。
一方、次男・道兼の乱暴は収まらず、急に怒り出し三郎は足に傷を負います。
母の時姫(三石琴乃)は心配するのですが 、兼家は
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嫡男の道隆が汚れなき者であるために泥をかぶる者も必要で、次男の道兼は役に立つ
と口にします。
まひろと三郎の出会い
まひろと三郎の出会いのシーンは鬼怒川河川敷で撮影が行われました
飼っていた小鳥を逃がし探していたまひろは、散楽というアクロバティックな辻芸を見た三郎に、川辺で声をかけられます。
落ち込むまひろを笑わせようと足で砂に名前を書いて見せる三郎。
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名前より漢文を書いて♪
と、砂に漢文を書いて見せるまひろ。
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女なのにどうして漢文が書けるの?
と尋ねる三郎に、まひろは
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わたし”帝のおとしだね”だから!
と空想の話をします。
その小さなウソを2回目に会った時に謝るまひろですが、三郎は怒ることなく「また会おう」と誘ってくれます。
まひろの父・為時の就職
宮中で帝の寵愛 を巡る争いが続くなか、まひろの父・為時は兼家に呼び出され、変わり者の東宮・師貞親王(もろさだしんのう・伊藤駿太)の漢文の指南役になるよう言われます。
本当の目的は東宮の様子を兼家に知らせるスパイだと知るものの生活のため、承諾。
まひろの母・ちやは
大安の日、まひろの母・ちやはは為時の仕事が決まったお礼参りに行く とまひろに告げます。
その日は 三郎と会う約束の日だったため、焦るまひろ。
お参りを済ませて走るまひろに三郎の次兄・道兼の馬が驚き、落馬してしまいます。
道兼は激昂。
まひろの母・ちやはを刀で一突き…。
右大臣・兼家の次男である道兼。
敵に回すことはできないと考えたまひろの父・為時は
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病気で亡くなったことにせよ
とまひろたちに命じます。
悲しさと悔しさで号泣する姉弟。
後に ベストセラー小説を書き上げ紫式部と呼ばれるまひろと、 藤原の道長として歴史上に名を刻む三郎。
ふたりの運命が動き出します。
第2話『光る君へ』あらすじ
紫式部の屋敷跡にある廬山寺(ろざんじ)
まひろの家のセットは、実際に廬山寺に赴いて構想を得た
(出典:廬山寺公式サイト)
まひろ15歳
まひろ(吉高由里子)が優しい母(国仲涼子)を亡くして6年の月日が過ぎた984年の春の夜。
15歳のまひろは 、貴族女性の成人式である”裳着の儀”を迎えます。
まひろの父・為時(岸谷五朗)が右大臣・藤原兼家(段田安則)に命じられ東宮(後の花山天皇)の教育係になったことで一家の暮らしは楽にはなっていました。
父の友達である藤原宣孝(佐々木蔵之介)に
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良い婿を迎えて この家を盛り立ててもらわねばのう
父上の気持ちもわかってやらんか
などと声をかけられても
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幸せとは 何でございますか?
などと 返答し
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可愛くないのう笑
と言われるまひろ。
そして、
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右大臣の二の君は「道兼」という名前でしょうか?
と問いますが、
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息子がたくさんおるので覚えておらん、「道兼」だったらどうするのか
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わかりませぬ…
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わからないなら黙っておれ!
これはわしの心からの忠告だ
と言われます。
父と娘の確執は続いており、
まひろが唯一生き生きとできるのは、絵師(三遊亭小遊三)の家でした。
父から学問の才を受け継いだまひろは、そこで男になりすまして恋文の代筆をしています。
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和歌を書く右手の手元の映像は、吉高さんが左利きとは到底思えません
三郎と姉・詮子
その頃 、藤原兼家の長男・道隆(井浦新)、次男・道兼(玉置玲央) 、元服した三男・道長(柄本佑)の3兄弟は、順調に出世の道を歩んでいます。
ただ、円融天皇(坂東巳之助)に入内した兼家の娘・藤原詮子(吉田羊)は、唯一の王子である懐仁親王(やすひとしんのう・後の一条天皇)を授かったものの帝との仲が冷えこんているのが悩み。
帝の寵愛は、 関白・藤原頼光の娘・遵子(中村静香)に注がれていました。
帝は兼家の権力増大を警戒し、詮子を中宮にせず、遵子を子をなさぬまま正妻である ”中宮”にしたのです。
これに腹を立てた父・兼家は懐仁親王を自邸に引き取り、人質にしよう。生かすも殺すもわたし次第と企みます。
詮子が相談したのは、仲の良い弟・道長です。
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帝の心を取り戻したい
という 姉に、道長は
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忘れられない人がいるから気持ちはわかるよ
と答えます。
ここで詮子は弟に想い人がいるのだと気づくのでした。
まひろと弟・太郎
為時の屋敷でも、姉のまひろと弟が語り合っています。
「官位を得るため学問に励め」
と父に言われるまひろの弟・太郎(高杉真宙)に
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賢さを姉に持っていかれた。
学問が好きすぎる姉上が気持ち悪い笑
と言われたまひろは
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漢詩や和歌や物語が好きなだけよ
と 受け流します。
まひろと道長の再会
ただ恋文の代筆を楽しむまひろですが 、依頼主から「想いが通じなかった」と和歌を突き返され落ち込んでいます。
帰り道、帝を巡る 詮子と遵子の争いを茶化した 散楽が演じられていたのを目にした時、
小石を蹴った拍子にまひろの草履が飛び、散策を見ていた男性の頭に命中。
慌てて謝るまひろ。
足の傷を見て、6年前の事件の日に会う約束をしていた三郎だと気づきます。
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もしかして足で字が書ける人ですか?…三郎?!
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あの日、ずっと待っていた
なぜ来なかったのか
ですが、会えなかった日の事件のことは話せず、三郎が誰なのか素性もわからず、まひろは絵師の家で懸想文(恋文)の代筆をしていることだけを伝えます。
道長は
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では、会えるまで通う。
と言ってくれました。
モラハラ帝に詮子呆然
内裏では、久しぶりに渡ってきてくれた円融天皇を着飾り迎え入れる道長の姉・藤原詮子。
ですが、帝は詮子から贈られた文を見苦しいと投げかえし、
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母になってからも情を求めるなど、汚らわしい
子を成すことは帝たる者のただの務め
実家に下がるなら懐仁親王は置いていけ
遵子とたいせつに育てよう
と言い捨てます。
詮子、呆然。
このことを知った兼家は、謀略を巡らせます。
次男・道兼に手を汚させることで、一族の安泰を図る計画でした。
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わが一族はいつも都を見下ろしていなければならない
そのために帝に薬を入れさせるのだ
弱らせて退位を促すだけで、殺してはいけない
それは巡り巡ってまひろの人生にも大きく影響します。
代筆仕事が父・為時にばれたまひろですが、叱られても
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代筆仕事をする時だけが、父上が母上を裏切った6年前を忘れられるのです!
と言い返します。
さて、そのまひろが父・為時の監視をかいくぐって屋敷を抜け出すと、思わぬことに遭遇します。
第3話『光る君へ』あらすじ
道長、連行される
盗賊が逃亡しています。
そこに出くわしたまひろ(吉高由里子)は、放免(ほうべん・下級警察)達に逃げた方向を聞かれて反対方向を指さしてしまいます。
ですが、その方向には 道長(柄本佑)がいました。
まひろに会うため平民姿をしていた 道長は、逃げた盗賊と間違われ、連行されてしまいます。
道長は
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案ずるな
と平然としていましたが 、まひろは呆然とするばかり。
その様子を 物陰で見ている直秀(毎熊克哉)。
盗賊は散楽を演じている直秀だったのです。
身分が判明した道長はすぐに解放されましたが、屋敷に戻ると父・兼家(段田安則)から叱責を受けます。
姉・詮子(吉田羊)が 円融天皇(坂東巳之助)に嫌われた今、
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一刻も早く詮子の産んだ懐仁親王(塩野瑛久)を東宮にし、 帝にしなければ摂政になることはできない!
という父に道長は
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父上は既に右大臣。これ以上 偉くならなくても…
と答え
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上を目指すことは我が一族の宿命である!
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わたしは三男ですから …
ひょうひょうと答える道長ですが
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わしも 三男だ!!
そう言われて何も言えません。
その会話を聞いていた詮子は 道長が 身分の低い女子に恋をしていると見破り、
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卑しい身分の女など所詮一時の慰みもの 。早めに捨てておしまいなさい!
と言うのでした。
道長が連行され、心配を募らせる まひろ。
庭で月を見ていると怪しいフクロウの声が聞こえてくるのですが、それは逃げた直秀の声でした。
「あいつは無事だ。」
と道長のことを伝えて消えていきます。
それでも心配で、道長の似顔絵を描き、弟の太郎(高杉真宙)に捜してほしいと頼みます。
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藤原?源?
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氏はわからないわ
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貴族じゃないのかよ!釣り合わないでしょ
とはいえ捜しますが、似顔絵が下手すぎてとても見つけられません。
道長は内裏の宿直をサボり、姉のライバル 藤原遵子(中村静香)の弟である藤原公任(町田啓太)や内親王の母を持つ藤原斉信(金田哲)と話をしています。
話題は、道長が捕まって獄に入れられた話や、斉信が左大臣・土御門(つちみかど)家の娘・源倫子(黒木華)に歌を送っている話など。
姉や 父は敵同士でも、若い3人は親友でした 。
内裏のはかりごと
内裏では 円融天皇が病に臥しています。
真面目な藤原実資(さねすけ・秋山竜次)は、安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)の邪気払いも効かない病を怪しみ、 調べを始めると言い出します。
薬を盛るよう画策した兼家は、何かとうるさい実資を取り込もうと考え、やはり次男・道兼(玉置玲央)を使うことにします。
病で気が弱くなった円融天皇は、回復するものの安倍晴明の「重い荷を下ろしては」という助言により、素行に問題のある師貞親王(本郷奏多)への譲位を口にします。
真面目な藤原実資は猛反対。
そこに現れた兼家はすかさず
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懐仁親王が東宮(次期天皇)になることが
お上の願いでありこの国の願いであるでしょう
と 進言。
道兼は内裏の女房たちに疎まれ困っている実資に接近していきます。
まひろ、サロンデビュー
兼家は、年頃の娘である源倫子を天皇の后に差し出さない左大臣・源雅信(益岡徹)の思惑も気になります。
そこで 土御門家の妻の縁戚に当たる為時に声をかけると、為時は
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お役に立てるやもしれません
とまひろを 倫子のサロンに行かせることにします。
和歌の名人・赤染衛門(あかぞめえもん・凰稀かなめ)もいると聞きサロンに 出向いた まひろですが、身分の低さによる 疎外感と高貴な姫たちの意味不明な「オホホホホ」という笑いに違和感を覚え、 居心地は最悪。
唯一、”偏つぎ(漢字の旁 (つくり) に種々の偏を付けた文字を考える文字遊戯)など教養を必要とする遊びでは空気を読まず 圧勝。
帰宅後
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良い時を過ごしました
と父に報告したまひろですが、自分がスパイにされたと知り怒りに震えます。
それでもまひろは
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倫子様のお気に入りになれるよう努めます
とサロン通いを続け、姫たちを観察していくことになります。
そんなある日のサロン帰り、 散楽を見ていた辻で運命の再会を果たすのでした。
第4話『光る君へ』あらすじ
身分を明かすまひろ、明かさない道長
散楽が演じられている辻で 道長(柄本佑)と再会したまひろ(吉高由里子)は、絵師(三遊亭小遊三)を訪ねたという道長に
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わたしは官位も得られない藤原為時の娘。
藤原でもずーっと格下。
だから気にしないで
と告白します。
道長も自分について話そうとしますが、その時、父の友人・藤原宣孝(のぶたか・佐々木蔵之介)が通りかかり話は中断。
「家に送る」という宣孝に従うしかないまひろ は 、道長に届く声で
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6日後の散楽をまた見たい!
と呼びかけます。
その後、直秀(毎熊克哉) が道長に声をかけます。
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もう散楽には来るな 、娘の心を弄ぶのはよせ。
右大臣家の横暴は内裏の中だけにしろ
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そういうことは散楽の中だけで言え
とクールに言い放つ道長。
従者・百舌彦(本多力)はかっこいい!と思うのですが 、道長の心は沈んでいきます 。
まひろの屋敷では、下人(召使)の姿をしている道長を怪しんだ宣孝がまひろに忠告します。
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あの男には近づくな
師貞親王が帝になれば父・為時にも出世の道が開ける。
今は大事な時だ
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その父が自分を間者(スパイ)にしています
人の道を解く学者の父が、反対のことばかり
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それは 父上が人だからじゃ
嫌悪感を抱きながらも間者の務めを果たすまひろもまた人だからだな
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父上とわたしがこれからどうなるかと思うと、、
父との関係に悩みながらも、宣孝には本音を話せるまひろでした。
譲位に向けて
安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)の占いにより、天皇の譲位と新しい帝の即位の日程や次の東宮(天皇の後継者)が誰になるかが決まります。
実質、晴明に決定権があるということ。
宮中は、あんなに円融天皇に嫌われていた道長の姉・藤原詮子(吉田羊)との子ども・懐仁親王が東宮になるでことで ざわついています。
兼家にもへつらわない藤原実資(ロバート秋山)は、次の天皇・師貞親王(本郷奏多)から”蔵人頭”になってほしいと言われるものの頑なに固辞。
暴れる師貞親王。
土御門家
土御門(つちみかど)家では、左大臣である父・源雅信(益岡徹)が倫子(黒木華)に 次の帝への入内の話を持ち出すのですが、
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帝のお心を失って東三条殿に下がられた詮子様のようになりたくはありません
と言われては
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忘れてくれ、、
と答えるしかありません。
深夜。その土御門家に盗賊が入りました 。
その中には 直秀もいます。
後日、 倫子のサロンで「竹取物語」について語り合ったとき、
求婚する高貴な男たちに無理難題を出したかぐや姫について
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やんごとない(高貴な)人々への怒りと蔑みがあったのでは?
と大胆な見解を述べたまひろ。
すると倫子に
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私の父が左大臣で身分が高いってことお忘れかしら?
うふふふふ
と言われてしまいます。
倫子よ。。
東三条殿
結局、散楽の日に道長は現れず、
まひろは
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なぜ来ないの。。
としょんぼりしています。
道長はいったい何をしているのでしょうか?
道長は、一族の宴のため東三条殿から外に出られません。
屋敷では久しぶりに 3兄弟が揃って天皇の譲位を祝い、師貞親王の退位を即位前から画策しています。
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次は師貞親王(花山天皇)を引きずり下ろす番だ!
父や兄の画策を知らない詮子は、 夫である円融天皇(坂東巳之助)にいたわりの言葉を届けようとするものの
「毒を盛った鬼めが!」
と罵られ、扇を投げつけられてしまいました。
円融天皇の体調不良は、兼家たちの謀略でした。
父・兼家の宴に乗り込み 怒り狂う姉の言葉を聞き、 道長は自分が恐ろしい 一族の一員だと思い知らされます。
花山天皇の緊縛プレイと「五節の舞」
師貞親王は即位し花山天皇(本郷奏多)となり、藤原忯子(よしこ・井上咲楽)が入内します。
初夜でしょうか、忯子を見つめながら緊縛プレイに及ぶ花山天皇。
うなずく忯子。
花山天皇は、帝として政治に意欲を示すものの関白の言葉に耳を傾けません。
また、思いつきのような発言も多く、困ると駄々をこねる性格も相変わらず。周囲を困惑させます。
そんな折、「五節の舞(ごせちのまい・天皇即位の際などに唯一女性の舞う雅楽)」の舞姫の話が土御門家の倫子に舞い込みます。
倫子は
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女狂いの帝の目に留まったら大変!
と舞を拒否。
代わりに
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目に留まらない自信があるわ!
と自虐するまひろが舞姫を引き受けることになりました。
当日。
稽古を積み、初めて宮中に上がったまひろですが、舞のさなかに 道長の姿を発見し、またその隣に母の憎い 敵・道兼(玉置玲央)の姿を見つけてしまいます。
その時初めてあの三郎が右大臣家の三男であり、母の敵の弟だと知るのでした。
第5話『光る君へ』あらすじ
五節の舞の撮影が行われた”えさし藤原の郷”(出典:えさし藤原の郷公式サイト)
道長の身バレ
藤原道長(柄本佑)の横に藤原道兼(玉置玲央)の姿を見て、「五節の舞(ごせちのまい)」の後、まひろ(吉高由里子)は倒れてしまいます。
まひろが欠席した倫子(黒木華)のサロンでは、五節の舞の話でもちきりです。
ともに舞をした肇子のところには顔の四角い裕福な男(ザブングル加藤)が通ってきたといいます。
ですがなんといっても女性たちの関心は、右大臣・藤原兼家(段田安則)のイケメン3兄弟。
まひろは父から
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(五節の舞に行かせたのは)母の仇である咎人の顔を忘れていることに賭けたのじゃ。
生きていくため道兼様のことは胸ににしまって過ごしてくれ。
ちやはもきっとそれを望んでいる
といわれ
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分かりませぬ
と反感を抱くものの、敵討ちなどできないこともわかっていました。
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道兼…弟は三郎…。
母を殺めたのが自分の兄だと知ったら 道長様はどうするだろう…
とまひろが気を揉んでいたちょうどその頃
道長は前の最中に倒れた舞姫が”為時の娘”まひろだと聞き
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自分の素性に気がついたか
と思いを巡らせています。
四条宮の関白亭で行われる勉強会には、道長のほかに公任(きんとう・町田啓太)、斉信(ただのぶ・金田哲)、行成(ゆきなり・渡辺大知)といういつものメンバーが集まっていました。
斉信は、自分の妹の忯子(よしこ・井上咲楽)を寵愛する花山天皇(本郷奏多)が義懐(よしちか・高橋光臣)と 政(まつりごと)をしていると喜んでいますが、公任は花山天皇に懐疑的であり、道長はどこか上の空。
道長の父・兼家の野望
道長は屋敷で父・兼家と食事をしています。
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帝の在位は長かろうと公任たちが申しておりました
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お前の意見はないのか?
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私は帝がどなたであろうと変わらないと思っています
大事なのは帝をお支えするのが誰かということ
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そのとおりだ
よくわかっておるではないか
兼家の現段階の目標は、花山天皇を早々に退位させ次の帝・東宮の祖父として権勢を拡大すること。
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その道のために御前の命がある。
覚えておけ
その道のため、兼家の長男・道隆(井浦新)が東宮の生母である妹・詮子(吉田羊)に父と和解するようアドバイスするのですが、詮子は断固拒否。
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父上には屈しませぬ
自分には裏の手がありますゆえ…
兄上には申しませぬ、裏の手ですから
と ほのめかします。
兼家は左大臣で倫子パパ・源雅信(益岡徹)邸に出向き、関白の公任パパ・頼忠(橋爪淳)と話しています。
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帝が打ち出した ”荘園整理令”は自分たちの富を封じるものでございます
未熟な花山天皇と成り上がりの義懐など ねじ伏せましょう!
と ライバル藤原頼忠とも 手を取り合います。
その兼家には 3兄弟以外に、妾・寧子(やすこ・財前直見)との間に道綱(上地雄輔)という息子がいます。
寧子からは道綱の立身出世を頼まれますが、酔って踊り出す息子を見ながら聞かぬふりを決め込む兼家。
(寧子は兼家との生活や内情は「蜻蛉日記(かげろうにっき)」に 赤裸々に書き記されています)
まひろの告白
夜、まひろの前にはまたしても直秀(毎熊克哉)が現れ
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あいつのことは諦めろ
身分が違いすぎる
と告げますが、後日、道長から
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会って話がしたい
という文を受け取ったまひろは
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次の満月の日、道長様がうちに来るの
でも父上の前では会いたくない
だからどこかで会わせて
お願い
と 直秀に頼みます。
その場では断った直秀ですが、
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六条へ向かえ。為時の屋敷にまひろはいない
と、まひろの待つ場所を道長に知らせると、道長は従者を置き去りにして馬を走らせます。
六条の空き屋敷で再会したまひろは 、道長に母が亡くなった経緯を話します。
あの日 三郎に会いたくて 急いだこと。
そのために 道兼を怒らせたこと。
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すまない…
しぼり出すように謝る道長。
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三郎のことは恨まない。
だけど道兼のことは…生涯呪う
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母上が死んだのはわたしのせいなの
胸の内を話して号泣するまひろ。
直秀はすべてを聞いています。
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まひろを頼む
と直秀に言い、号泣するまひろを置いて家路に走る道長。
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帰るのかよ…
と視聴者の代弁をする直秀。
馬を走らせ道長が屋敷に帰ると、妊娠した花山天皇の寵愛する忯子を呪うよう安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)に申し付けた父・兼家と次兄・道兼が満足げに語り合っていました。
荒々しい足取りで戻った 道長。
まひろの母を殺めた兄に怒りをぶつけます。
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道兼
虫けらの一人は二人殺したとて、どうということはないわ!
と 開き直る道兼を
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虫けらはお前だ!
殴り飛ばすものの
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そもそもお前が悪いんだぞ
お前が俺を苛立たせなかったらあのようなことは起こらなかった
あの女が死んだのもお前のせいだ
と言われ 愕然とするのでした。
兄弟喧嘩を見て
ハッハッハッハッハ!
道長にこのような熱き心があったとは知らなんだ
我が一族の行く末は安泰じゃ
今日は良い日じゃ
ハッハッハッハッハ!
ハッハッハッハッハ!
ハッハッハッハッハ!
といつまでも笑い続ける兼家でした。
第6話『光る君へ』あらすじ
まひろの決意
道長(柄本佑)は、藤原道兼(みちかね・玉置玲央)が母を殺めたいきさつを話し号泣するまひろ(吉高由里子)を置いたまま立ち去ってしまいました。
ひとしきり泣いた後、
「まひろのことを信じる」
と言ってくれた道長を思いながら、水に映った月を掬います(掬月きくづき)。
まひろに父・為時(岸谷五朗)は、
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左大臣家の集い(倫子のサロン)にはもう行かなくてよい
といいます。
しかしまひろは
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右大臣・藤原兼家様(かねいえ・段田安則)だけを頼りにするのはキケンです。
倫子の父で左大臣の源雅信様(まさのぶ・益岡徹)とのつながりを維持できるよう、これからも覚悟を持って左大臣家の集いに通います
と宣言し、 父を感心させます。
それは右大臣兼家の息子であり、敵・道兼の弟である道長と距離を置くことを決心をしたためでした。
道長の縁談
土御門邸で、キジ白の猫”小麻呂(こまろ)”を追いかけているうちに思いがけず兼家の目に留まった倫子。
道長は父・兼家から倫子との縁談を勧められます。
関心なく聞く道長でしたが、父が
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兄・道兼の所業については今夜限りで忘れよ。
道兼は一族のために泥をかぶる者であり ”そのための道具 ”だと考えよ
と口にしたことがひっかかります。
その後、謝ってきた次兄・道兼に
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兄上には泥をかぶっていただかなければなりませんから。
と冷たく接しつつも
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自分もこの兄と同じ一族の闇を背負っているのだな…
と気づかされるのでした。
倫子のサロン
倫子のサロンでは「蜻蛉日記」の歌の解釈で鋭い意見を言うまひろと 他の姫たちが相変わらず 話が合いません。
それでも無理に 「おほほほほ」と笑ってみせるまひろに、倫子は
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まひろさんていつも張り詰めて疲れません?
と聞きます。
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倫子さまが書物を読むのが苦手なように、わたしは楽に生きるのが苦手なのです
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苦手を克服するのは大変でございますから「苦手は苦手」ということでまいりましょうか
二人はお互いに少し理解して微笑みあいました。
サロン帰り、寂れた神社の一角で稽古をする散楽の人たちに会ったまひろ。
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貧しい民は日々の憂さ晴らしに笑いたいのだ。
おかしきことこそ めでたけれ
その言葉がまひろの心に残ります
宮中の権力争い
宮中では、花山天皇(本郷奏多)の寵愛する藤原忯子(よしこ・井上咲楽)が病に罹り、花山天皇が心配を募らせていました。
道長は 仲間の行成(ゆきなり・渡辺大知)から
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帝のお気に入りの藤原義懐(よしちか・高橋光臣)が、忯子の兄・斉信(ただのぶ・金田哲)や公任(きんとう・町田啓太)を味方につけ、右大臣家(道長の一族)の排除を企んでいるようです
という話を聞き、長兄・道隆(みちたか・井浦新 )に相談します。
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弘徽殿女御(忯子)さまに御子が産まれることはなかろうし、このことは 父上や道兼には黙っておけ。
若い者たちの声を聞くため漢詩の会を開こう
ということに。
詮子の作戦
誰もが有力な味方を増やすべく躍起になる中、強硬手段を使ったのは道長の姉・藤原詮子(吉田羊)でした。
倫子の父であり左大臣・源雅信を東宮である我が子・懐仁親王に面会させた詮子は
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前の帝に毒を持ったのは 父・兼家であることをごぞんじでしたか?
わたしは父を信じることができなくなりました。
父と違う力がほしいのです。
末永く、東宮とわたしの力のなることをここでお誓いなさい。
と強引に頼み込みます。
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拒めば左大臣が自分たちを取り込もうとしたと父に言いつけます
と脅迫。 雅信は仕方なく東宮を支えることを約束します。
さらに詮子は、道長に雅信の娘・倫子への婿入りを勧め、 困惑させるのでした。
漢詩の会
道隆の屋敷で行われる漢詩の会には学者として為時も呼ばれ、メンバー表に道長の名前がないことを確認したまひろは同席することに。
まひろは歌人の清原元輔とその娘ききょう(後の清少納言・ファーストサマーウイカ)と初めて出会います。
しかし、漢詩の会では道長と目が合い動揺してしまいます。
行成、斉信、 そして道長の漢詩が 読み上げられます。
”賜酒杯に満つれども誰とともにか持せん
宮花把(は)に盈(み)ちて独り相思ふ”
(下賜の酒は十分あるが、君をおいて誰と飲もうか
宮中の菊花を手に満たして私は1人君を思う
君を思いながら菊の傍らに立って
一日中 君が作った菊花の詩を吟じ、むなしく過ごした)
この和歌が自分に対する想いだと確信したまひろは道長から目が離せません。
公任の詩の感想を求められなんとか答えるも、解釈をききょうに否定されてしまうまひろ。
忯子、死す
その夜。
”ちはやふる 神のいがきも越ゆるべし
恋しき人のみまく欲しさに”
(千早ふる=神の枕詞)
神の決めた境界線も越えるつもりだ
恋しいあなたに会う未来を得るためには
※本歌は『伊勢物語』
道長はまひろに文を書き届け
直秀は盗みに入り
忯子が亡くなります。
そして数日後、内裏で起きた不幸な出来事が、 巡り巡って 道長とまひろの人生を大きく動かし始めるのでした。
第7話『光る君へ』あらすじ
悲しみの宮中で
寵愛を一身に受けた藤原忯子(よしこ・井上咲楽)が身ごもったまま亡くなり、涙に暮れる花山天皇(本郷奏多)。
そんななか、盗賊が宮中で奪った宝物を貧しい者たちに与え姿を消すという事件が起こります。
盗賊の一人の左腕を射抜いた道長は、人を射たのは初めてで動揺しますが
同輩には
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盗賊など狩りで狙うイノシシや鳥以下でございます
と言われ、複雑な気持ちになります。
兼家の裏の顔
陰陽師・安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)に花山天皇の子を呪詛するよう申し付けた道長の父・右大臣の藤原兼家(段田安則)は、忯子の命まで奪ったことに憤りますが
晴明は
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自分を侮れば 右大臣様ご一族とて危うくなります
と不気味なことを口にします。
ですが、兼家はこの陰陽師が結局は褒美目当てだと見抜いていました。
その場に居合わせた道長に対し、兼家は盗賊を追い詰めたことを褒めつつ
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人の命を奪うな、人の命を 操り奪うのは卑しき者がすることだ
と晴明にも聞こえよがしに言います。
そんな強気の兼家もその夜、妾・寧子(やすこ・財前直見)のもとでは全く違う顔を見せていました。
悪夢から目覚め
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自分は院(円融天皇)や帝(花山天皇)、死んだ女御にも呪われている…!
と怯え、寧子に甘えてすがりついてきます。
「怖いよ〜」と言う兼家。
寧子は「大丈夫大丈夫、道綱道綱」と 兼家を励ましながらも、日が当たらない息子の道綱(上地雄輔)を厚遇するよう言い含めます。
おかしきことこそめでたけれ
道長の矢で左腕が傷ついたのは 直秀(毎熊克哉)。
散楽一座の隠れ家を訪れたまひろは
「右大臣家を模した猿たちが、神のふりをするキツネに翻弄される出し物」
を提案します。
まひろは直秀が以前話していた
「おかしきことこそ めでたけれ」
を形にしたかったのです。
その出し物を見た観衆がゲラゲラ笑っているのを見たまひろは、嬉しくなります。
入内と幸せ
忯子が亡くなって2ヶ月。
花山天皇は 政務に身が入らず、叔父の藤原義懐(よしちか・高橋光臣)に言われるまま 兼家を敬遠し始めました。
まひろの父・為時(岸谷五朗)が取りなそうとするも効果はなく、その後、花山天皇は参議のメンバーに義懐を異例の抜擢し、「亡き忯子を皇后に」と言い出すなど、公御達 を混乱させてしまいます。
藤原実資(さねすけ・秋山竜次)は妻の桐子にこの有様の愚痴を言い続けて「毎日毎日くどいわよ、くどい !」「聞き飽きたから日記に書きなさいよ」と言われる始末。
道長の次兄・道兼(玉置玲央)は、兄・道隆(井浦新 )を差し置いて義懐が参議になったことに腹を立て、自分を労ってくれる兄に感謝し涙を流します。
道長、藤原斉信(ただのぶ・金田哲)、藤原公任(きんとう・町田啓太)、藤原行成 (ゆきなり・渡辺大知)らも 義懐の専横に不満を募らせていました。
斉信は 妹・忯子を入内させたことを悔やみ、 道長は先帝に憎まれる姉・詮子を痛ましいと言います。
この時の道長は、
「入内は女子を幸せしないと信じておる」
と確信しています。
もどかしい二人
まひろ(吉高由里子)は、道長(柄本佑)から恋の歌を贈られますが、燃やしてしまいます。
返歌を贈らないのは拒絶するという意思表示です。
ですが、ある日、辻で散楽一座、観衆、そして藤原の武者たちが乱闘になりまひろも巻き込まれそうになったところを、 道長に助けられます。
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右大臣一家を笑いものにする出し物を書いたのはわたし。
みんなに笑って欲しかっただけなのに…
という まひろに、道長は
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俺も見たかったな
と答えます。
惹かれ合う二人ですが、結局 まひろは従者・乙丸(おとまる・矢部太郎)と帰っていきました。
東三条殿では為時が兼家に申し出ます。
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帝の様子をお伝えするのが苦しくなってまいりました
帝は私を信じてくださっています
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もうよい、これまでといたそう
その話を聞いた藤原宣孝とまひろはそれぞれの反応を示します。
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右大臣様側にいないでどうするのか?!
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父上の判断は正しいとわたしは思います。
打毬
斉信らいつもの4人が 気晴らしにと企画した打毬の日。
倫子のサロンの姫たちやききょう(清少納言・ファーストサマーウイカ)も招かれます。
見つめ合うききょうと藤原斉信。
道長から目が離せないまひろと倫子。
突然の雨のなか駆け出していく小麻呂を追いかけるまひろは
偶然、貴族の男たちが女性を値踏みする話を聞いてしまいます。
「あれは地味でつまらぬな」と公任。
「ああ、あれはないな」
とまひろを侮辱し
「今日見たら土御門殿の姫はもったりしてて好みじゃない」
「ききょうも遊び相手としか考えてないけどな」
と話す斉信。
「俺達にとって大事なのは恋とか愛とかじゃないんだ。
良いところの姫の婿に入っておなご(娘)をつくって入内させて、次の代へ繋ぐ。
女こそ家柄が大事だ。
そうでなければ意味がない。
そうだろ?道長」
と公任に聞かれた道長は
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ん?
と返すだけ。
「いずれにせよ家柄の良いおなごを嫡妻にして好いたおなごのもとに通えばいい」
そんな貴族の男たちの本音を知り、道長が言い返さなかったことにもショックを受けるまひろは、
道長からの
”ちはやふる 神のいがきも越ゆるべし
恋しき人のみまく欲しさに”
(千早ふる=神の枕詞)
越えてはいけない神社の垣根も越えてしまうほど
恋しいおまえに会いたい
という文を燃やします。
第8話『光る君へ』あらすじ
倫子、道長にひとめ惚れ
倫子(黒木華)のサロンの女子たちは、打毬で見た貴族の男たちに夢中。
倫子は颯爽とした姿の道長(柄本佑)を見初め、
指導役の赤染衛門(凰稀かなめ)までが道長が腹違いの弟と偽って参加させた直秀(毎熊克哉)に注目するほど 。
まひろ(吉高由里子)は倫子に
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誰が気に入った?
と問われ
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太鼓を叩いていた人
と心にもないことを返し場を白けさせてしまいます。
打毬に参加した藤原公任(きんとう・町田啓太)、藤原斉信(ただのぶ・金田哲)、 藤原行成(ゆきなり・渡辺大知)の仲良しグループF4は道長の弟に扮した直秀も加えて道長の家で宴を開きます。
直秀は盗みに入る下見として 屋敷を見て回ることにしました。
案内する道長は、
「直秀の腕の傷は盗賊を抜いた自分の矢によるものではないか」
と疑います。
直秀の誘い
散楽一座の隠れ家を訪れたまひろは直秀に
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なぜ打毬にいたの?
と聞く。盗みに入ることは伏せ
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散楽の出し物のために奴らを知ろうとした
と答える直秀。
直秀は、貴族の男たちが女の品定めをする話をまひろが聞いていたことに気づいていました。
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もうすぐ都を離れるんだ
海がある。海には漁師がおり、山には 木こりがおり、かの国と商いをする商人もいる
所詮、都は山に囲まれた鳥かごだ
一緒に行くか?
と誘います。
しばし見つめ合う二人。
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いっちゃおうかな…
とまひろ。
直秀は
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いかねえよな笑
と笑います。
土御門邸
一方、土御門(つちみかど)邸(源雅信の家)では、関白の藤原頼忠(よりただ・橋爪淳)、右大臣の藤原兼家(かねいえ・段田安則)、左大臣の源雅信(まさのぶ・益岡徹)が宴を開いています。
頼忠から
「花山天皇(本郷奏多)が藤原義懐(よしちか・高橋光臣)を権中納言に抜擢する」
という話を聞いた兼家は
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関白である頼忠が 花山天皇のわがままを止めるべきだ、
自分たち3人の結束が大事だ
と主張し、倫子の父である源雅信に
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道長を倫子に婿入れさせたい
と申し入れます。
雅信は 道長の身分が低いことに加え、策士の兼家と父にそっくりな道長の姉・藤原詮子(あきこ・吉田羊)など 右大臣 一家のガツガツしたところが苦手で、縁談に乗り気ではありませんが、倫子の母(石野真子)は乗り気。
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あなたは猫にしか興味がないの?
小麻呂を探している倫子に道長との縁談を打診すると、倫子本人は道長にまんざらでもない様子です。
忯子、降臨
翌年、 内裏では権中納言となった藤原義懐が 参謀 たちに花山天皇の指示として一方的に
「政のやり方を変える」
と通達してきました。
雅信らと強く抗議していた兼家はその場に倒れ、意識を失います。
長男・道隆(井浦新)が父の代理を務めている時、長女・詮子(あきこ・吉田羊)は
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自分には左大臣・源雅信が味方についている
左大臣家に道長を婿入れする話も進めておる
と言って兄弟たちを驚かせます。
後日 東三条殿(兼家の家)に安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)が呼ばれ、大勢の陰陽師や多くの高僧たちの祈祷を続けていると
「返せ…命を…返せ…子を返せ!」
と怒る”よしこ”が降りてきました。
父や兄が安倍晴明を使い藤原忯子(よしこ・井上咲楽)のお腹の子を呪い死に追いやったことを道隆から聞いた道長は、ショックを受けます。
兼家が倒れたことを露骨に喜んでいた花山天皇も
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亡き忯子様の霊が兼家様に取り付いたのです
と安倍晴明に聞かされ、
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死ね!死ね右大臣!
と激しく動揺します。
母の仇
兼家が重篤となり混乱するなか、世渡り下手な為時は 宮中の書庫整理など 政争とは無縁の仕事を始めます。
そこに大きな痣を負った道兼が現れ、
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これまで父・兼家に嫌われてきた …
昨夜も正気づいた際に打たれた…
病に倒れ、生死をさまよいつつも私を嫌っておる…泣
とつらい 胸の内を話し始めます。
話をするうち為時を気に入った道兼は、突然 まひろの家にやってきます。
母・ちやは(国仲涼子)の仇が自宅に来て、とっさに部屋に逃げ込んだまひろですが、意を決して母の形見である梅模様の琵琶を持ち出します。
あの日を思い出しながら奏でるまひろ。
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うわあ…見事ではないか
体中に響き渡った
誰に習った?
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母に習いました
母は七年前にみまかりました
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気の毒であったな
ご病気か?
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はい…
失礼いたしました…
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無愛想じゃな笑
後日、花山天皇に兼家の子と言うだけで邪険にされる道兼。
見かねたまひろの父・為時が
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右大臣のお子ながら右大臣様には疎まれておられます
と花山天皇に告げると
花山天皇は道兼の腕をつかみながら笑うのでした。
不穏な三日月の夜、 東三条殿に盗賊が押し入りました。
第9話『光る君へ』あらすじ
直秀、捕まる
東三条殿(道長一家の家)に押し入った盗賊たちは警護の武者たちにとらえられました。
やはり直秀(毎熊克哉)は 盗賊だったと知った道長(柄本佑 )ですが
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この者たちは誰も殺めていない
命まで取らずともよい
と武者たちに言い含め、検非違使(けびいし・警察)に身柄を引き渡すよう命じます。
盗賊たちが捕まった獄中でも賄賂を渡し
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手荒なことはせず 早めに解き放ってくれ
頼む。
と頼みます。
倫子(黒木華)のサロンでは 道長が盗賊捕縛に奮闘したという話題でもちきり。
サロンの帰り道、まひろ(吉高由里子)は散楽一座の隠れ家を訪れますが、誰もいません。
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もう旅に出たのかな
と寂しく思っていると、従者乙丸(矢部太郎)とともに盗賊の仲間と誤解され、放免(下級警察)たちに 捕まってしまいます。
放免に捕らえられたその日、 獄中では直秀が取り調べ の場に引き出されたまひろを見て驚きますが、仲間と思われないよう、話しかけはしません。
道長のおかげでまひろと乙丸は 連れ出されます。
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なぜ直秀たちを 検非違使に引き渡したの?
直秀は 都を出るつもりだった。
道長がその場で許せば 遠い国に行っていたはずよ
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直秀らを許せば武者たちに示しがつかない 。
散楽の者たちは間もなく 遠くの国に流されるはずだ
それが道長が検非違使に心付けを渡した結果だと知ったまひろは
「道長殿」と呼び
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もう 気軽に”三郎”とは呼べないわ
と言い残して行ってしまいました。
散楽の隠れ家の近くでは、彼らに施しを受けた貧しい者たちが無事を祈っています。
直秀たちが ”義賊” だったとを知る道長。
獄中では取り調べが減り、散楽の者たちは呑気に歌を歌っています。
宮中
御所のご清涼殿では花山天皇(本郷奏多)がいまだに忯子(よしこ・井上咲楽)のことを思い出しては涙し、道兼(玉置玲央)が 差し出す薬湯にも苦いと涙しています。
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朕の人生とはなんであろうか…
蔵人所では「政務もできない帝をどうするか」で藤原義懐(高橋光臣)が藤原実資(秋山竜次)に文句を言い続け、納得いかない実資はいつものように妻に愚痴をこぼし続けるのでした。
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わしを公卿にさえしていればどんな帝でも正しい道に導けるのに…
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それを日記に書けばよろしいのでは?日記!日記!
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日記には書かぬ!
恥ずかしくて書けぬ
兼家のはかりごと
同じ頃、東三条殿では藤原詮子(あきこ・吉田羊)が意識不明の父・兼家(段田安則)の手を取り
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自分の産んだ 東宮には後ろ盾がついているので安心して旅立って
と囁いていました。
すると突然兼家が起き上がり、詮子は悲鳴を上げてしまいます。
実は兼家はとっくに回復していたのです 。
寝たきりなって忯子の霊が乗り移ったというのは 、安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)が高い報酬で引き受けた謀略でした。
兼家は、安倍晴明と道兼を使って花山天皇を陥れようとしていたのです。
先に謀略に知っていた道兼は、兄に理由を問われ
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兄上や道長より私が役に立つと父上がお思いになったからです
父・兼家を嫌う帝が、道兼の腕の痣を見て信用し始めたこと
そして腕の痣は自分自身で傷つけたものだと話します。
鳥辺野
流刑と決まった盗賊がかの国に送り出されると知った 道長は、まひろと一緒に極に出向きますがそこに盗賊たちはおらず、行き先を聞き出します。
「鳥辺野(とリベの)」
屍を捨てる場所だと気づき、急いで鳥辺野 に向かう二人。
そこには無残に殺された7人の亡骸が。
あまりの衝撃に二人は泣くこともできず
直秀の手に扇を持たせ必死に土を掘り、七人を葬ります。
泥だらけの道長は
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すまない
皆をを殺したのは…俺なんだ…
余計なことをした
と慟哭。
「このまま 海の見える 遠くの国へ行こう」
と考えるのでした。
翌朝、宮中では成仏できない忯子の霊の噂がたっています。
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忯子の霊が成仏するためには何でもする
と言う花山天皇に
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御上が出家あそばされるしかありません
と告げる安倍晴明。
第10話『光る君へ』あらすじ
計画
986年(寬和2年)6月。
安倍晴明(ユースケ・サンタマリア)は兼家(段田安則)に謀略の日を告げます。
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決行は、6月23日。
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すぐではないか
準備が間に合わぬ
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6月23日の丑の刻から寅の刻を逃せば、謀略は成功しないうえ、右大臣様には災いが降りかかります
そこで兼家はさっそく息子たちを集め、打ち合わせを行います。
そこには妾・寧子(やすこ・財前直見)の産んだ道綱(上地雄輔)の姿も見られます。
次男・道兼(玉置玲央)は23日までに花山天皇(本郷奏多)に出家を決意させ、
内裏を脱出させる際には目立たぬよう女物の衣を羽織らせて女性用の御車を使って元慶寺に向かう。
長男・道隆(井浦新)と道綱は、帝位の象徴である剣璽(けんじ)を密かに運び出す。
三男・道長(柄本佑)は花山天皇の出家を関白に知らせる役。
当日の役割と行動が綿密に決められていきます。
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このことが頓挫すれば、わが一族は滅びる
という兼家の言葉に兄弟たちは結束します。
準備
花山天皇は
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忯子(よしこ・井上咲楽)の霊を慰めるために出家しようと思う
とおじさんである藤原義懐(よしちか・高橋光臣)に話していましたが
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寬和2年、即位からまだ2年しか経っていないんですよ!
新しいおなごも用意いたします!
と猛反対されています。
孤立感を深める花山天皇に道兼は、
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自分も一緒に出家いたします!!
忯子さまのためにも6月23日に出家いたしましょう
お供いたしまする
と巧みに誘導していきます。
一方、兼家一家のある東三条殿で月を見ていた道長に、兼家は
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ことをしくじった折には父のはかりごとを関白に知らせ、自分は一切知らなかったと言いはれ
と命じます。
そこには万が一の時には道長だけでも生き残れるように、という父の思いがありました。
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自分は父に言われるがまま生きればよいのか…
直秀のことを思い出し、道長の迷いは消えません。
逢い引き
時を同じくして、まひろも直秀らのことを思い出しつつ琵琶を弾いています。
父・為時(岸谷五朗)は高倉の女性・なつめの家に通い、留守。
後日、まひろがなつめの所を訪れると、重病の女性を甲斐甲斐しく看病する父の姿を目にします。
家では道長の従者・百舌彦(本多力)が手紙を渡すため待っていました。
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思ふには忍ぶることぞ負けにける色には出でじと思ひしものを
(古今和歌集)
そなたを恋しいと思う心を隠そうとしたけれど、俺にはできない
その熱烈な想いの手紙に
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既自以心爲形役 奚惆悵而獨悲
(陶淵明)
これまで心を体のしもべとしていたのだから、どうして独りくよくよ嘆き悲しむことがあろう(くよくよするな)
といった漢詩を返すまひろ。
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死ぬる命 生きもやすると こころみに 玉の緒ばかり あはむと言はなむ
(古今和歌集)
そなたが少しでも会おうと言ってくれたら生き返るかもしれん
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悟己往之不諌 知来者之可追
過ぎ去ったことは悔やんでも仕方ないけれど、これから先のことはいかようにもなる
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命やは なにぞは露の あだものを あふにしかへば 惜しからなくに
(古今和歌集)
命ははかない露のようなものだ。そなたに会うことができるなら命など少しも惜しくない
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實迷途其未遠 覺今是而昨非
(陶淵明)
道に迷っていたとしてもそれほど遠くには来てはいない。
今が正しくて昨日までの自分が間違っていると気づいたのだから
まひろの返事について藤原行成(ゆきなり・渡辺大知)に相談した道長は、
「漢詩を送るということは、この差出人は何らかの志を漢詩に託しているのではないでしょうか」
とアドバイスを受けます。
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我亦欲相見君
まひろと相まみえたい
と、和歌ではなくシンプルで大きな文字の手紙を受け取ったまひろは、久しぶりに空き屋敷で道長と会うことにしました。
気持ちを抑えきれない二人は抱き合い口づけを交わします。
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一緒に都を出よう。
自分たちが寄り添って生きるには遠くの国に行くしかない
藤原を捨てる。
だから一緒に来てくれ
心を決めてくれ。
という道長の言葉にまひろは 戸惑います。
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うれしゅうございます。どうしたらいいかわかりません。
二人で 都を出ても世の中は変わないから。
道長様にはこの国を良くする使命があるから。
道長様はそのために高貴な家に生まれてきた。
道長様のことはとても好きです。
けれど、一緒に遠くの国には行かない!
都であなたを見つめ続けます。
まひろは北の方(正妻)になってと言ってくれない道長に失望していたのでしょうか。
気持ちが噛み合わず、未来も見えない 2人。
それでも、気持ちが抑えきれずまひろは 道長に抱かれます。
事後、泣いているまひろに
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振ったのはお前だぞ
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人は幸せでも泣くし、悲しくても泣くのよ
幸せって悲しい
寬和の変
6月23日 夜。
暗闇の中、道兼は女装をした花山天皇を急かしながら 夜道を急ぎます。
丑の一刻、運ぶ牛車が大内裏の門を出ます。
剣璽が届いたことを確認した兼家は、道長を関白邸に走らせます 。
道長は、花山天皇の退位と東宮の即位を知らせます 。
元慶寺の本堂では花山天皇が剃髪し、出家。
だが道兼は剃髪せず
「わたしはこれにて失礼します
おそばにお仕えできて楽しゅうございました」
「裏切り者!!」
花山天皇の罵り声を背に受けながら、そのまま 去っていきます。
右大臣一家が主導したクーデターは成功。
兼家は道兼を蔵人頭にするなど人事を刷新し、朝廷での実権を握ることになるのです。
このクーデターを「寬和の変」といいます。