3月の『べらぼう』は、
1785年(安永4年)〜1778年(安永7年)、蔦重25歳〜28歳頃の様子が描かれます。
花の井が悲運の道を辿っていく過程にスポットが当てられ、
また、玉菊燈籠や花魁道中、祭りや喧嘩といった江戸の風情を感じさせる月にもなっています。
こちらでは
大河ドラマ『べらぼう』
2025年3月放映分(9話〜13話)
のあらすじをご紹介いたします。
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2025年大河『べらぼう』3月あらすじ
2025年大河ドラマ『べらぼう』のあらすじを紹介いたします。
第 9回 3月 2日| 玉菊燈籠恋の地獄
1785年(安永4年)
鳥山検校と親しげに接する瀬川の様子を見かけて動揺する蔦重。
瀬川は、鳥山検校から身請けを申し込まれます。
身代金が1000両と聞き、色めき立つ吉原ですが、受け入れられない蔦重。
平賀源内の仕事仲間・小田新之助もうつせみの身請けを考えるものの、現実的ではない身代金の額にがっかりしています。
1785年(安永4年)7月
玉菊燈籠で賑わう頃、九郎助稲荷に瀬川を呼び出した蔦重は、
「俺がお前を幸せにしてえの、だから行かねえで」
と一世一代の告白をします。
それを受け、瀬川は身請けを断ります。
周囲にさとられないよう慎重に行動し始めた蔦重たち。
ですが、松葉屋夫婦は2人の仲に気づいて監視を始めます。
蔦重を呼び出した松葉屋は、襖を少しだけ開け、客の上で揺れる瀬川の様子を蔦重に見せます。
「お前さんはこれを瀬川に年季明けまでずっとやらせるのかい?
今お前にできんのはな、何のしねえってことだけだ」
ショックを受けた蔦重は、吉原からの足抜けを考え始めます。
そんな折、玉菊燈籠にまぎれて足抜けをしようと企てた小田新之助とうつせみが捕まりました。
2人は蔦重が考えていた方法で足抜けしようとしていました。
うつせみを折檻する松葉屋の女将・いねは、足抜けしても戸籍も食い扶持もなく、結局からだを売るしかない、幸せになれるわけがないと話します。
後日いねは「瀬川」という名跡が持つ意味、その重みを瀬川に語ります。
「人生をガラリと変えることが起きないわけじゃない。
そういう背中を女郎に見せる務めが「瀬川」にはあるんじゃないかい?」
その言葉を聞いた瀬川は、蔦重の足抜けを断り、鳥山検校の身請けを受けることに決めました。
身代金は1400両にものぼります。
第10回 3月 9日|『青楼美人』の見る夢は
瀬川最後の花魁道中は年の暮れ。
吉原細見は正月発売ですが、吉原の主人たちは年末に売り出して瀬川の最後の道中を盛り上げ、ついでに地本問屋を潰してしまえと鼻息荒く盛り上がります。
そんななか、吉原出入り禁止になったはずの西村屋が、女郎屋・若木屋で駿河屋や耕書堂の悪評を広めていました。
その話を聞き、「もう、やりてえことやったら?」と源内。
蔦重は、吉原を江戸っ子が憧れる場所にして、女郎たちが大事にされ幸せになってほしいという夢を語ります。
「いいじゃねえか。
吉原をみんなが仰ぎ見るとこに変えてやろうぜ。
それこそ千代田のお城みてえによ」
この言葉で蔦重はひらめきました。
作った錦絵本を上様に献上する。
献上したという噂が広がるだけで、吉原の格は大いに上がるはずです。
こうして豪華な吉原錦絵本『青楼美人姿合鏡』を作り上げました。
源内の力を借りて田沼意次に届けられた『青楼美人姿合鏡』は、江戸城に届けられます。
ただ、その時意次は、田安家の種姫(賢丸の妹)を将軍家治の養女とし、ゆくゆくは息子・家基と結婚させると聞かされ、愕然とします。
これは、田安家を取り潰すつもりの意次に田安賢丸がとった対抗策でした。
瀬川の身請け当日。
花魁たちの日常の姿が描かれた『青楼美人姿合鏡』を餞別として瀬川に贈る蔦重。
瀬川の目からひと筋の涙が流れます。
黒山の人だかりの中、花嫁衣装の瀬川の花魁道中が始まりました。
前だけを見て歩く瀬川。
蔦重の前で立ち止まります。
しばらく見つめ合う2人。
「おさらばえ」
瀬川は真っ直ぐ前だけを見て、そのまま大門を出ていきました。
第11回 3月16日|富本、仁義の馬面
蔦重の夢を乗せて盛大に売り出した『青楼美人姿合鏡』ですが、売上的には失敗に終わり、蔦重は多額の借金を背負います。
1776年(安永5年)4月17日
江戸城では、48年ぶりの日光社参が出立します。
その長い長い行列を見物に群衆がつめかけ、商人は物を売りまくります。
そんな賑いを見た大文字屋は「俄」という祭りを思いつきました。
祭りの幹事となった蔦重は、人気浄瑠璃師・馬面太夫を招き、「富本豊前太夫」襲名にあわせ公認の「直伝(教本)」を耕書堂から発売しようと考えます。
ですが、問題は、馬面太夫の吉原嫌いと他流派の襲名への横槍です。
鳥山検校が襲名の鍵を握ると聞いた蔦重たちは検校の屋敷を訪れますが、検校は蔦重と妻・瀬以(瀬川)のただならぬ仲を感じ、嫉妬を覚えます。
また、蔦重は、馬面太夫を偽名で向島の座敷に招き、大黒屋、大文字屋とともにかつての非礼を詫び、大勢の女郎を揃えて宴席を設けました。
外に出られず、本物の芝居を見たことも富本節を聞いたこともない吉原の女たちが、感激して涙する姿を見て、馬面太夫は「俄」への出演を承諾してくれました。
第12回 3月23日|俄なる『明月余情』
翌1777年(安永6年)初夏
人気青本作家・朋誠堂喜三二や恋川春町を擁する鱗形屋が青本ブームを巻き起こすなか、今年も俄の季節が始まりました。
今年は若木屋一派が俄を仕切るという回覧板が回ってきて、俄の発案者である大文字屋は怒り心頭です。
そんな吉原の対立を吉原の常連客・平沢常富に相談すると、盛り上がりを考えると対立も悪くない、と、手伝ってくれることになりました。
源内から、この平沢常富こそが朋誠堂喜三二だと聞いた蔦重は、「吉原あげておもてなし」を報酬にして耕書堂に引き入れようと考えます。
1ヶ月間近く続く「俄」が始まりました。
松葉屋一派と若木屋一派が火花をちらし、大盛りあがりを見せるなか、勝川春章と朋誠堂喜三二が俄のリアルな興奮を閉じ込めた『明日余情』を書き上げました。
祭り最終日。
喧嘩していた大文字屋と若木屋がお互いの健闘を称え合い、 一緒に踊り始めます。
最高潮に盛り上がる祭り。
祭りの人混みに小田新之助の姿を見つけたうつせみは、花魁・松の井から
「祭りに神隠しはつきものでござんす、お幸せに」
と送り出され、手を取り合い人混みの中に消えていきました。
第13回 3月30日|お江戸揺るがす座頭金
1777年(安永6年)秋
鱗形屋が高利貸しへの返済に苦労するなか、スタッフがまた偽板をつくり逮捕されました。
鱗形屋は、本を買いに来た蔦重に対し
「店畳んでくれませんか?
そろそろ返してくんねえですか?うちから盗んだ商いを」
と逆恨みして追い返します。
蔦重は正体を隠し、須原屋を通じて本を購入して、鱗形屋の売上に貢献することにしました。
須原屋の話によると鱗形屋は「座頭金(座頭から高利で貸し付けられた金)」の取り立てにあい、返済の金を作るためスタッフが偽板を作ったとのこと。
1778年(安永7年)
これまで「盲人を大事にせよ」という儒学にのっとり徳川家康が打ち出した「座頭金」の取り締りはありませんでしたが、田沼意次は高利貸しのあくどい実態に目をつけ、
「不法かつ巧妙な手口で蓄財をなし得た検校達は、もはや弱き者にあらず!」
と検挙しようと動きます。
その頃、高利貸しのボス鳥山検校は、蔦重との仲を疑い、部屋に鍵をかけて瀬川を監禁しています。
検校は、蔦重に迎えを出し、脇差しを持ち瀬以ににじり寄っています。
「お前は骨の髄まで女郎だな」
「重三はわっちにとって光でありんした」
正直に気持ちを伝える瀬川。
ちょうどその時、検校の屋敷に入ってきた者がありました。