2025年大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』
第28話あらすじ
を紹介いたします。
順次あらすじを公開していきますので、お楽しみいただけますと幸いです。
※ネタバレ含みます
大河ドラマ『べらぼう』第28話 あらすじ
田沼意知の死
1784年(天明4年)春
江戸城で佐野政言に斬りつけられ重症を負った田沼意知は、田沼屋敷に運ばれます。
死を覚悟した意知は父・田沼意次に遺言を伝えます。

土山のもとに身請けした女郎がおります
世話になった者で…面倒を何卒…
蝦夷のほうも…
本当は自分でやり遂げたかったという無念の思いを言い残し、意知はこ息を引き取りました。

なにゆえ意知なのだ!!
なにゆえ俺ではなかったのだ!!!
意次は叫びます。
一橋治済は意知の死を意次の甥・一橋家家老・田沼意致から聞きました。

主殿頭は放っておいても老い先そう長くはない
嫡男を亡き者とすることこそ田沼の勢いを真に削ぐこととなる
そう考えたのかもしれぬな
佐野は
田沼意知の葬列
捉えられた佐野政言が、意知の死の翌日、牢屋敷で切腹したという話が江戸中を駆け巡ります。
意知の葬列に集まる野次馬。
蔦重、歌麿、大文字屋の前を意知の葬列が通り過ぎます。
そこには、やつれ、呆然と立ち尽くす誰袖の姿がありました。
と、その時、意次の駕篭にすがり物乞いをする者が現れます。
物乞いは追い払われますが、葬列に石が投げられます。
石を投げた大工は

天罰だ!思い知れ!
そいつが物乞いになったのはお前のせいだろ
その声に共鳴するように他の野次馬たちも「外道」「鬼畜」と石を投げ始めます。
誰袖は思わず、意知の棺を庇います。

やめて!どっちが外道なんだよ!
悲痛な叫びも虚しく、誰袖の額には石が当たります。
誰袖を助け出した蔦重。

仇を…仇を討っておくんなし!
仇を討つと言っても相手の佐野政言はもうこの世にいません。
蔦重は悩みます。
佐野世直し大明神
浅間山の近くで農業をしてた小田新之助とふくが、噴火の被害に遭い、流民として江戸にやってきていました。
蔦重は、筆耕の仕事と長屋を用意します。
その長屋の井戸端では、女たちが政言が意知を斬ったおかげで安い米が出回り始めたと噂話をしています。
帰り道、蔦重は佐野の墓の近くで「佐野世直し大明神墓所」というのぼりを立てる浪人とすれ違います。蔦重にはその顔に見覚えがありました。先日の大工です。
田沼屋敷を訪れ、一連の話をする蔦重。
・誰袖から仇討ちを頼まれたこと
・大工の格好をして石を投げた者が、今度は浪人の格好でのぼりを立てていたこと

さようなことをするのは、役者か世を忍ばねばならぬ者では?
この一連の事態には、裏で糸を引いている者がおるとは考えられませんか?
思い返せば、平賀源内の投獄にも不審な点が多く、それを見逃してきたツケが今の事態を招いているのではないかと蔦重は話します。

あやつが討たれたのは、俺のせいだ
俺のせがれであったから斬られた
ならば仇は俺だ!
意次は、脇差しを差し出し、蔦重の手で討てと迫ります。
誰袖の悲しみ
蔦重は、意知の事件を黄表紙に落とし込むことを考えます。
佐野政言を悪者として描き、世間の評判をひっくり返そうと思ったのです。
この話に反対する須原屋は、公儀のことをネタにすることは禁じられているうえ、今の評判はひっくり返らないだろうと話します。
そこへ大文字屋の志げが蔦重を迎えにきました。
土山宗次郎の屋敷の離れでは、誰袖が佐野政言やその親兄弟に呪いをかけようとしています。

仇を討ち、おそばに行くのでありんす
2人で彼岸の桜を楽しみんす
気が違ったような誰袖を見て、蔦重はやりきれない思いを抱えます。
田沼意次の決意
店に戻ると、意次の側近・三浦庄司が文を届けに来ていました。
「ありがた山、先日はご苦労であった。
手短に言えば、俺は仇を討つことにした。
生きてあいつが成したであろう事を成していく。
それが俺の仇の討ち方だ。
お前がどんなふうに仇を討つのか、よければそのうち聞かせてくれ」
この文をしたためる前、意次は亡き息子の遺髪を胸に忍ばせ、江戸城に上がっていました。

掌中の珠のようなご子息を失い、さぞ
お悔やみを述べる一橋治済に意次は

何も失ってなどおりませぬ
あやつはここにおりまする
と胸に手を当て答えます。
意知は刃にも毒にも倒れることのない「志」になった。志は永遠に生き続け、自分の中に生き、誰かの中に生き続けるだろう。
そう治済に笑って見せました。
ですが、意次は土山宗次郎から平秩東作たちの行方がわからなくなっているという報告を受けました。松前家に蝦夷の上げ地の計画が漏れすでに死んでいるかもしれないというのです。
そこへ、田沼屋敷の門前で倒れていた者が持っていた2冊の帳簿が届けられました。