2025年大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』
第41話
「歌麿美人大首絵」
あらすじを紹介いたします。
順次あらすじを公開していきますので、お楽しみいただけますと幸いです。
※ネタバレ含みます
大河ドラマ『べらぼう』第41話 あらすじ

須原屋の引退
絶版となっている『海国兵談(ロシアが江戸に攻めてくる可能性を書いた本)』を流通させ、『三国通覧図説』を売り出した咎で、蔦重と同じ「身上半減」の処分を受けた須原屋。
須原屋は蔦重に、本屋の役割はよりよい世のため真実を知らせることだと語り、引退の意思を伝えます。
雲母摺り
『婦人相學十躰・面白キ相』喜多川歌麿筆(出典:ColBase)
『婦人相學十躰・浮気之相』喜多川歌麿筆(出典:ColBase)
(引用:ColBase)
試し刷りを見た蔦重は、背景を雲母摺りにすることを思いつきます。

周りがキラキラすると、この淡い色味が面白くなりませんかね?
贅沢な気分にもなってくるし。
でも雲母は金銀ほど値も張らねえでしょ?
男色の相
突然、歌麿に

お主は男色ではないのか?もしくは両刀。
と尋ねる滝沢瑣吉。

俺、両刀だよ。瑣吉さん。
俺はそもそも男か女かで人を分けたりしねえんだよ。
俺は「好きな人」と「それ以外」で分けてるもんでさ。
その「好きな人」は男のこともありゃ女の子ともある。
まあ世間様のものさしに当てりゃあ両刀ってことになる。
実は瑣吉さんもそうってことはないかい?
歌麿は笑顔で答えましたが、つよは、歌麿が男性客を強要されていた過去を思うと心配で、蔦重に瑣吉を追い出すよう言いました。

もっと歌を大事にしないと、そのうちほんとに捨てられるよ!
そんななか、つよの体に異変が起こり、蔦重は医者にみせることにしました。
書物問屋に向けて
正月の新刊で「書物」を売り出したいと考える蔦重。
ていがアイディアを出します。
美しい書は眺めるだけで楽しい。趣あふれる書を書きたい女性は多い。学問を成したいと願う女性も多いだろう。
そこで蔦重とていは、女性向けの書物作成のため、和歌の名手で書家でもある国学者・加藤千蔭を接待して仲間に引き入れます。
抜け殻
歌麿の蔦重への思いに気づいていたつよに、歌麿は心の内を明かします。

気づかれたとこでいいことなんて何もねえじゃねえか。
蔦重が同じ気持ちなわけもねえし、仕事もやりにくくなるだけだし。

耐えられんのかいそれで?

俺の今の望みは、綺麗な抜け殻だけが残ることさ。
セミはどんな気持ちだったかわかんないけど、抜け殻だけはずらずら残ってて。
それは飛び切り綺麗だったり、面白かったりして、誰かの心を癒す。
2人でいい抜け殻だけを残せんなら、俺は今それだけでいいんだ。
それにさ、この気持ちもいつか消えてなくなるんじゃねえかとも思うんだ。
おきよがいた時には、本当に忘れてたわけだし。
聞いてもらえて心が軽くなったと話す歌麿に、おっかさんの前で遠慮するなと、つよ。

よろしく頼むよ、おっかさん
竹千代誕生と定信
江戸城では、11代将軍徳川家斉に、嫡男竹千代が誕生します。
その誕生祝の席で、松平定信は突然、将軍補佐、奥勤め、勝手掛の辞職を願い出ました。
尾張藩主・徳川宗睦に説得され、将軍補佐だけは続けることとなった定信。
実は、これは定信と宗睦が、一橋治済に近づく本多忠籌を警戒して打った芝居でした。
母・つよ
蔦重は、歌麿の錦絵を売り出すため、『婦人相学十躰』と題し、評判の人相見を店に置くことを思いつきます。
すると、自分の相を見てほしい人たちが店におしかけ、行列を作りました。
『源氏物語』の文の抜粋を千蔭流の書としてしたためた書物『ゆきかひふり』が完成。
蔦重は、再印本や錦絵、富本本などを持ち、尾張の書物問屋・永楽屋に営業をかけに行くことにします。
出発前、蔦重の髷を結いながら、蔦重を手放した理由を語るつよ。
それは、借金取りから蔦重を守るためでした。

梩丸。あんたは強い子だよ。
裏を返しゃ、あんたは強くならなきゃ生きてけなかったんだ。
下を向くな、前を向け。
泣いてる暇があったら、人様を笑わせることを考えろって。
それでここまでやってきて、そりゃもうあんたは立派だよ。
けどね、大抵の人はそんなに強くもなれなくて、強がるんだよ。
口では平気だって言っても、実のところ平気じゃなくてね。
そんなとこをもうちょい気づけて、ありがたく思えるようになれば、もう一段男っぷりも上がるってもんさ。

んじゃ、行ってくらあ。
⋯お⋯おっかさん
尊号一件
蔦重が尾張へ発った頃、
江戸城には朝廷からの使者として公卿で武家伝奏(幕府と朝廷の連絡役)の正親町公明が到着していました。
光格天皇が父・閑院宮に「太上天皇」の尊号を贈る件について、一橋治済経由で将軍・徳川家斉も承知していると話す正親町公明。
怒り心頭の松平定信。
そんななか、ロシアの船が日本にやって来たという報告が入ります。
大河ドラマ『べらぼう』第41話 あらすじの向こう側
蔦重の出自
1750年(寛延3年)、新吉原(遊郭があった場所:現在の東京都江東区千束)に産声をあげた蔦屋重三郎。
遊郭勤めの父「丸山重助(まるやま・じゅうすけ)」と母「廣瀬津与(ひろせ・つよ)」の間に生まれました。
7歳になると、吉原で引手茶屋(客を遊女のいる店に案内するお茶屋)「蔦屋(つたや)」を営む「喜多川家」の養子となります。
「喜多川珂理(きたがわ・からまる)」が本名で、「蔦唐丸(つたのからまる)」の名で狂歌や戯作を執筆することもありました。
子だくさんの徳川家斉
15歳で将軍に就任した11代将軍徳川家斉(1773年〜)は、17歳から55歳までの間に、男女合わせて53人(男子26人女子27人)の子どもをもうけました。
正室は、薩摩藩主、島津重豪の娘の広大院。
24人の側室に加え、使用人の女性たちも子の母となりました。(広大院との結婚の儀の翌月、側室との娘・淑姫(ひでひめ)が産まれています)
ただ、53人のうち成人まで生きながらえたのは28人。
嫡男竹千代も、次男家慶が産まれた翌月に早逝しており、12代将軍となったのは家慶でした。
家斉の21女・溶姫(ようひめ)は、15歳で加賀藩主前田斉泰の正室となります。この溶姫を迎えるために屋敷とともに作られたのが、今の東京大学「赤門(御守殿門)」です。
大河ドラマ『べらぼう』第41話 キャスト
10/26「歌麿美人大首絵」
語り(九郎助稲荷)|綾瀬はるか
蔦屋重三郎|横浜流星
喜多川歌麿|染谷将太
てい|橋本愛
徳川家斉|城桧吏
みの吉|中川翼
松平信明|福山翔大
水野為長|園田祥太
菊麿|久保田武人
正親町公明|三谷昌登NEW!
人相見 大当開運|太田光(爆笑問題)NEW!
和学者 加藤千蔭|中山秀征NEW!
たか|島本須美
つよ|高岡早紀
滝沢瑣吉(のちの曲亭馬琴)|津田健次郎
松平定信|井上祐貴
本多忠籌|矢島健一
徳川宗睦|榎木孝明
一橋治済|生田斗真
須原屋市兵衛|里見浩太朗


