2025年大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の第16話あらすじ
を紹介いたします。
順次あらすじを公開していきますので、お楽しみいただけますと幸いです。
※ネタバレ含みます
第1回 あらすじ「ありがた山の寒がらす」
第2回 あらすじ「吉原細見『嗚呼御江戸』」
第3回あらすじ
第4回あらすじ
第5回あらすじ
第6回あらすじ
第7回あらすじ
第8回あらすじ
第9回あらすじ
第10回あらすじ
第11回あらすじ
第12回あらすじ
第13回あらすじ
第14回あらすじ
第15回あらすじ
第16回あらすじ
大河ドラマ『べらぼう』第16話 あらすじ
意次の覚悟
松平武元の急死を受け、田沼意次は、田沼家家臣・三浦に弔問させました。
形見としてさりげなく証拠品を受け取ろうとしますが、見当たりません。
何者かに持ち去られたのだとしたらその者が武元を殺し、家基に毒を盛った可能性もあります。
騒ぎ立てれば意次自身も、そして将軍家治の身も危ないと考えた意次は、しばらく静観することにしました。
ですが、江戸城では武元の死も意次の仕業だという噂が出ていました。 噂は大奥の高岳や知保の方にも届いています。
意次は、将軍家治に家基は病死としか考えられないと報告をします。
家治に証拠品について追及されますが、手打ちも覚悟と言う意次。
家治もその結論を飲み込むしかありません。
意次、源内と決裂
意次は平賀源内を屋敷に呼び、家基の死に関する調べは幕引きとすると告げました。
源内は納得できません。
意次は礼金を渡し、全て忘れるように命じます。
それが そなたのためでもある
これは口止めでございますか
俺が今までどれだけあなた様に知恵をお授けしてきたことか
意次は老中になったが、自分はイカサマ師だと怒りをぶつける源内に、意次は
俺は誰よりもそなたに賭けてきた
薬草、作物、鉱山、エレキテル、全てしくじったのは源内自身だと反論します。
源内は、そんなはした金では自分の口に戸は立てられないと捨て台詞を残し、田沼屋敷を出て行きました。
「不吉の家」
長屋の住人たちから追い出されそうな源内。
平秩東作が手袋を作った職人がわかったと知らせに来ます。
そこへ現れた久五郎という男。
久五郎は、家賃無料のいわくつきの屋敷を源内に紹介します。
その頃 蔦重は、芝居を観ていました。
りつの紹介で大工の棟梁で戯作者 浄瑠璃作家でもある烏亭焉馬と知り合った蔦重は、吉原のことを教える代わりに吉原が出てくる芝居に「耕書堂」の名を出してもらうよう頼みました。
楽屋で豊前太夫や名見崎徳治と話すうち、蔦重が「鬼外先生」こと平賀源内の名を出すと、前回の源内の結城座の脚本はとてもひどく、狐が憑いたのでは?と噂されていました。
病人や変死が続出した神山検校の旧宅「不吉の家」と呼ばれている屋敷に暮らしているというのです。
蔦重が「不吉の家」を訪ねると、出てきたのは久五郎。
狐に取り憑かれてしまったという噂で心配していましたが、蔦重の前に現れた源内は元気そうで、 九五郎が持ってきた甘い香りの煙草をキセルで吸いながら、旗本屋敷の普請のために頼まれたという図面を引いていました。
おそらく田沼様の肝いりでよ
まあ俺に悪いと思ってさ、ここんとこいろいろあったからよ
蔦重に新作の執筆を頼まれると、どこからともなく「手袋だ」という平秩東作の声が。
源内は家基の事件を思い出し、手袋にまつわる芝居の筋を語り出しました。
その品を手にした者が次々死んじまう話はどうだ?
蔦重は瀬川とアイディアを出し合った恩が恩を呼ぶ話『伊達模様見立蓬莱』をついに完成させました。
朋誠堂喜三二から出来を褒められ、さらなる新作を作るべく喜三二や北尾政演にハッパをかける蔦重。
後日、蔦重は新作の進み具合を確かめようと再び「不吉の家」を訪ねます。
その日は 一転して気力がない様子の源内。
原稿は「序」しか書かれておらず、田沼家絡みの図面も進んでおらず、キセルばかりふかしています。
蔦重は仕方なく引き返しました。
不可解な事件
ある朝、源内が「不吉の家」で目覚めると、手には血のついた刃。
かたわらでは、九五郎が血を流して息絶えています。
奉行所は源内が九五郎を斬ったとみて取り調べを行いました。
ただ、源内にはまったく身に覚えがありません。
昨晩は屋敷の普請の仕事を持ってきた丈右衛門という男と九五郎の3人で酒を酌み交わしていました。
2人に勧められても下戸の源内は断ります。
すると久五郎はいつもより強い煙草を渡し、その途端、源内は自分を非難する人々の声が聞こえる気がしたのでした。
ただ、その姿は見えません。
どこからともなく聞こえる声に振り回され、家の中をさまよううちに、
背後から源内を峰打ちにする丈右衛門。
源内は気を失いました。
意次の決心
源内を心配した意次が、伝馬町牢屋敷にやってきました。
意次が回してくれたものだと源内が思っていた普請の仕事は、意次には覚えがないということ。
俺には声が聞こえるのにそこには誰にもいねえし、覚えがないのに人を殺してて、俺はもう何が夢で何がうつつだか
混乱する源内の手を意次が握ります。
夢ではない
俺は、田沼意次は、ここにおる
源内の目から涙が溢れます。
ですが、意次は毒殺事件とのつながりを疑い、他への被害を防ぐために源内を見捨てるつもりでした。
源内の死
須原屋、平秩東作、杉田玄白と蔦重は田沼屋敷を訪ね、源内を救ってほしいと嘆願します。
平秩東作は源内とともに秩父で鉄の精製事業に取り組み、杉田玄白は『解体新書』を執筆する際に源内の協力を得ていました。
源内はずっと以前に刀を売り払っており、腰に帯びていたのは竹光。
九五郎が斬られた刀はどこから来たものかも分からない。
また、酒に酔って凶行に及んだとされているものの、源内は下戸。
熱弁する蔦重は、「死を呼ぶ手袋」と書かれた原稿を見せました。
残っていたのはこの一枚だけで、ほかは全部持ち去られており、被害者と容疑者以外にもう一人いたはずだと蔦重。
意次が、正気を失っている今の源内ならやりかねないと答えたその時、報せが入ります。
源内が牢屋の中で亡くなったというのです。
意次に、本当は源内に死んでほしかったのではないかと言い放つ蔦重。
弱みを握られていたのではないかと疑う蔦重をはぐらかし立ち去る意次。
蔦重はその背中に向かって「忘八」と罵ります。
「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」の徳を忘れた外道
後日、墓地で須原屋と蔦重が語り合っています。
須原屋は今後も源内の本を出し続けることで、多種多様な才能と個性にあふれた源内のことを後世に伝えていくと話します。
蔦重も源内にもらった「耕書堂」という名とその意味を伝えていこうと決心しました。
1780年(安永9年)正月
蔦重は青本など10冊もの新作を一気に刊行します。
耕書堂の新たな幕開けです。