大河ドラマ『光る君へ』のなかで、ついにまひろが源氏物語をしたため始めます。
こちらでは、まひろの描いた「源氏物語」の内容・あらすじを一帖ずつご紹介します。
1桐壷 | 2帚木 | 3空蝉 | 4夕顔 | 5若紫 | 6末摘花 |
7紅葉賀 | 8花宴 | 9葵 | 10賢木 | 11花散里 | 12須磨 |
13明石 | 14澪標 | 15蓬生 | 16関屋 | 17絵合 | 18松風 |
19薄雲 | 20朝顔 | 21少女 | 22玉鬘 | 23初音 | 24胡蝶 |
25蛍 | 26常夏 | 27篝火 | 28野分 | 29行幸 | 30藤袴 |
31真木柱 | 32梅枝 | 33藤裏葉 | 34若菜上 | 35若菜下 | 36柏木 |
37横笛 | 38鈴虫 | 39夕霧 | 40御法 | 41幻 | 42匂宮 |
43紅梅 | 44竹河 | 45橋姫 | 46椎本 | 47総角 | 48早蕨 |
49宿木 | 50東屋 | 51浮舟 | 52蜻蛉 | 53手習 | 54夢浮橋 |
『光る君へ』を深く理解するためのご参考に、また、「源氏物語」の古文を読まれる際にもお役立ていただけましたら幸いです。
では三十七帖:横笛(よこぶえ)のあらすじ紹介です。
「源氏物語」三十七帖:横笛(よこぶえ)あらすじ
光源氏49歳。
柏木の一周忌。
源氏は薫の代わりに丁重なお布施を贈ります。
事情を知らない柏木の父・致仕太政大臣はその厚意に感謝し、悲しみを新たにします。
女三宮の出家、落葉の宮の夫・柏木の死と、相次ぐ娘たちの不幸を嘆く朱雀院から、女三宮へ筍が贈られてきました。
それを生えかけた歯でかじる薫を抱きながら、源氏は今までの人生を思い、また薫の幼いながらも高貴な面差しに注目します。
秋の夕暮れ、夕霧は柏木の未亡人・落葉の宮を見舞います。
その帰途、落葉の宮の母・一条御息所は、柏木の形見の横笛を夕霧に贈りました。
横笛のしらべはことにかはらぬをむなしくなりし音こそつきせぬ
(横笛の調子は、格別に変わっていることはありませんが、故人である柏木をしのぶものの泣き声は尽きません)
と夕霧。
その夜、柏木が夕霧の夢枕に立ち、
別の人に笛を贈りたい
と語りました。
後日、源氏のもとを訪れた夕霧は、明石の女御の御子たちと無心に遊ぶ薫に柏木の面影を感じます。
そして源氏に柏木の遺言と夢の話を伝えるのですが、源氏は話をそらし
横笛を預かる
とだけ言うのでした。