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「源氏物語」二十九帖:行幸(みゆき)あらすじ

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大河ドラマ『光る君へ』のなかで、ついにまひろが源氏物語をしたため始めます。

こちらでは、まひろの描いた「源氏物語」の内容・あらすじを一帖ずつご紹介します。

 

桐壷きりつぼ 帚木ははきぎ 空蝉うつせみ 夕顔ゆうがお 若紫わかむらさき 末摘花すえつむはな
紅葉賀もみじのが 花宴はなのえん あおい 10賢木さかき 11花散里はなちるさと 12須磨すま
13明石あかし 14澪標みおつくし 15蓬生よもぎう 16関屋せきや 17絵合えあわせ 18松風まつかぜ
19薄雲うすぐも 20朝顔あさがお 21少女おとめ 22玉鬘たまかずら 23初音はつね 24胡蝶こちょう
25ほたる 26常夏とこなつ 27篝火かがりび 28野分のわけ 29行幸みゆき 30藤袴ふじばかま
31真木柱まきばしら 32梅枝うめがえ 33藤裏葉ふじのうらば 34若菜上わかなじょう 35若菜下わかなげ 36柏木かしわぎ
37横笛よこぶえ 38鈴虫すずむし 39夕霧ゆうぎり 40御法みのり 41まぼろし 42匂宮におうみや
43紅梅こうばい 44竹河たけかわ 45橋姫はしひめ 46椎本しいがもと 47総角あげまき 48早蕨さわらび
49宿木やどりぎ 50東屋あずまや 51浮舟うきふね 52蜻蛉かげろう 53手習てならい 54夢浮橋ゆめのうきはし

『光る君へ』を深く理解するためのご参考に、また、「源氏物語」の古文を読まれる際にもお役立ていただけましたら幸いです。

では二十九帖:行幸(みゆき)のあらすじ紹介です。

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「源氏物語」二十九帖:行幸(みゆき)あらすじ

光源氏36歳の冬から37歳の2月まで。

12月、冷泉帝(源氏と故・藤壺の息子)の大原野への行幸が行われ、玉鬘も見物に参加しました。
初めて実父(内大臣)を見た玉鬘。
蛍の宮、髭黒の大将などの姿も見ますが、それ以上に(源氏にそっくりな)冷泉帝の端麗さに見とれます。
そんな心中を見透かしたように、源氏は玉鬘に尚侍として出仕する形での入内を勧めました。

うちぎらし朝ぐもりせしみゆきにはさやかに空の光やは見し
(朝曇りした雪空でございましたから。空の光…帝のお姿を拝することなど、どうしてできましたでしょうか)

あかねさす光は空にくもらぬをなどてみゆきに目をきらしけむ
(どうしてあのすばらしい行幸のお姿に目を曇らせてしまったのでしょう。目を霞ませてしまったのでしょう。残念なことですね)

源氏は玉鬘の入内を実現するため、裳着を急ぎます。
そしてその腰結いの役を実父・内大臣に頼みます。
玉鬘が実娘とは知らない内大臣は、母・大宮の病を口実に遠慮します。

そこで源氏は自ら大宮の見舞いと称し、久々に内大臣に対面します。
すると昔のように心を通じ合わせることができました。

そして大宮と(後から来た)内大臣に、玉鬘が実は夕顔と内大臣の娘であるという素性を明かしました。

すると内大臣は今度は喜んで腰結いを引き受け、裳着当日ようやく親子は対面を果たしのでした。

やがて事の次第が世間にも知れ渡り、近江の君は玉鬘ばかりが誰からも大切にされるのを羨んで、兄・柏木の中将がたに不満を訴えます。

父である内大臣には

そんなに出仕したいのならどうして私に相談しなかったのだ

とからかわれ、また世間によくない噂が立ったそうです。

 

二十八帖 野分

三十帖 藤袴

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