大河ドラマ『光る君へ』のなかで、ついにまひろが源氏物語をしたため始めます。
こちらでは、まひろの描いた「源氏物語」の内容・あらすじを一帖ずつご紹介します。
1桐壷 | 2帚木 | 3空蝉 | 4夕顔 | 5若紫 | 6末摘花 |
7紅葉賀 | 8花宴 | 9葵 | 10賢木 | 11花散里 | 12須磨 |
13明石 | 14澪標 | 15蓬生 | 16関屋 | 17絵合 | 18松風 |
19薄雲 | 20朝顔 | 21少女 | 22玉鬘 | 23初音 | 24胡蝶 |
25蛍 | 26常夏 | 27篝火 | 28野分 | 29行幸 | 30藤袴 |
31真木柱 | 32梅枝 | 33藤裏葉 | 34若菜上 | 35若菜下 | 36柏木 |
37横笛 | 38鈴虫 | 39夕霧 | 40御法 | 41幻 | 42匂宮 |
43紅梅 | 44竹河 | 45橋姫 | 46椎本 | 47総角 | 48早蕨 |
49宿木 | 50東屋 | 51浮舟 | 52蜻蛉 | 53手習 | 54夢浮橋 |
『光る君へ』を深く理解するためのご参考に、また、「源氏物語」の古文を読まれる際にもお役立ていただけましたら幸いです。
では二十五帖:蛍(ほたる)のあらすじ紹介です。
「源氏物語」二十五帖:蛍(ほたる)あらすじ
光源氏36歳の5月。
源氏の懸想に玉鬘は困惑を隠せません。
五月雨の頃、兵部卿宮から玉鬘に文が届き、源氏はそれに返事を書かせます。
喜び勇んで六条院にやってきた兵部卿宮の前で、源氏は几帳の内に蛍を放ち、その光で玉鬘の姿を浮かび上がらせて見せました。
予想以上の美しさに心を奪われた兵部卿宮は想いを和歌で訴えますが、玉鬘はつれなくあしらうだけ。
(この逸話から、兵部卿宮は蛍宮、蛍兵部卿宮等と呼ばれています)
5月5日の節句、玉鬘の下には数多くの薬玉が贈られました。
源氏は、花散里の住む夏の町で騎射と宴を催します。
その晩は花散里のところに泊まるのですが、いつからか2人は男女の仲ではなくなっていました。
やがて長雨の季節に入り、物語に熱中する玉鬘に源氏は物語評論を聞かせ、あいかわらず言い寄っては玉鬘を困らせていました。
源氏は、自分が父親の妾である藤壺に懸想し子まで成した経験から、息子・夕霧を紫の上から遠ざけていました。
その夕霧は、内大臣(源氏のライバルで友)の娘・雲居雁のことを忘れられずにいました。
ただ、内大臣の仕打ちを恨んでいたため、結婚の許しを懇願する気にはなれません。
玉鬘の実父でもある内大臣は、夢占でかつて夕顔との間にもうけた娘が他人の養女になっているだろうと告げられます。
よもや源氏のもとにいるとは知らず、その行方を捜していました。