「源氏物語」四十三帖：紅梅（こうばい）あらすじ

大河ドラマ『光る君へ』のなかで、ついにまひろが源氏物語をしたため始めます。

こちらでは、まひろの描いた「源氏物語」の内容・あらすじを一帖ずつご紹介します。

『光る君へ』を深く理解するためのご参考に、また、「源氏物語」の古文を読まれる際にもお役立ていただけましたら幸いです。

では、四十三帖：紅梅（こうばい）のあらすじ紹介です。

「源氏物語」四十三帖：紅梅（こうばい）あらすじ

薫（源氏の正妻・女三宮と柏木の息子）24歳の春のころ。

故・致仕大臣（源氏のかつてのライバル頭中将）の次男は大納言になっていました。跡継ぎだった兄・柏木亡き後、一族の大黒柱です。

亡くなった先の正妻との間に二人の姫君（大君、中の君）がおり
今の正妻は真木柱（髭黒の娘）です。
以前、真木柱は故・蛍宮の正妻でもありました。

大納言は真木柱との間に男子（大夫の君）を一人もうけています。
さらに真木柱には蛍宮との娘・宮の御方がいて、この姫君も大納言の邸で暮らしています。

裳着をすませた三人の姫君たちへの求婚者は多いのですが、大納言は、大君を東宮妃とすべく麗景殿に参内させており、今度は中の君に匂宮を縁付けようと目論んでいます。

大納言は大夫の君を使って匂宮の心を中の君に向けさせようとするものの、肝心の匂宮の関心は妹ではなく、真木柱の連れ子・宮の御方にあるようです。
匂宮はかわいがっている大夫の君を通してしきりに文を送っています。
ただ、宮の御方は父親と死別している自分の境遇を考え、結婚は諦めている様子。

真木柱は、複雑な気持ちでことの成り行きを見守っています。
宮の御方には良縁をと思うものの、大納言の思惑を考えたり。
また、匂宮は好色で、最近では宇治八の宮の姫君にも執心だとの噂もあることから娘を託す気になれないでもいます。

雲隠　/　四十二帖　匂宮

四十四帖　竹河