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「源氏物語」三十一帖:真木柱(まきばしら)あらすじ

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大河ドラマ『光る君へ』のなかで、ついにまひろが源氏物語をしたため始めます。

こちらでは、まひろの描いた「源氏物語」の内容・あらすじを一帖ずつご紹介します。

 

桐壷きりつぼ 帚木ははきぎ 空蝉うつせみ 夕顔ゆうがお 若紫わかむらさき 末摘花すえつむはな
紅葉賀もみじのが 花宴はなのえん あおい 10賢木さかき 11花散里はなちるさと 12須磨すま
13明石あかし 14澪標みおつくし 15蓬生よもぎう 16関屋せきや 17絵合えあわせ 18松風まつかぜ
19薄雲うすぐも 20朝顔あさがお 21少女おとめ 22玉鬘たまかずら 23初音はつね 24胡蝶こちょう
25ほたる 26常夏とこなつ 27篝火かがりび 28野分のわけ 29行幸みゆき 30藤袴ふじばかま
31真木柱まきばしら 32梅枝うめがえ 33藤裏葉ふじのうらば 34若菜上わかなじょう 35若菜下わかなげ 36柏木かしわぎ
37横笛よこぶえ 38鈴虫すずむし 39夕霧ゆうぎり 40御法みのり 41まぼろし 42匂宮におうみや
43紅梅こうばい 44竹河たけかわ 45橋姫はしひめ 46椎本しいがもと 47総角あげまき 48早蕨さわらび
49宿木やどりぎ 50東屋あずまや 51浮舟うきふね 52蜻蛉かげろう 53手習てならい 54夢浮橋ゆめのうきはし

『光る君へ』を深く理解するためのご参考に、また、「源氏物語」の古文を読まれる際にもお役立ていただけましたら幸いです。

では三十一帖:真木柱(まきばしら)のあらすじ紹介です。

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「源氏物語」三十一帖:真木柱(まきばしら)あらすじ

光源氏37歳の冬から38歳の初春。

尚侍として出仕を控えていた玉鬘でしたが、その直前、髭黒の大将が女房の手引きで玉鬘と強引に契りを交わしてしまいます。

若く美しい玉鬘を得て有頂天の髭黒。
入内の話がなくなり、冷泉帝は残念がります。
源氏は内心の衝撃を押し隠して丁重に婿としてもてなしましたが、無骨で雅さに欠ける髭黒と心ならずも結婚することになった当の玉鬘は、すっかりしおれきり、恥ずかしさに源氏とも顔を合わせられません。

一方で実父の内大臣は、姉妹の弘徽殿女御と冷泉帝の寵を争うよりは良いと考え、この縁談を歓迎、源氏の計らいに感謝しました。

 

さて、髭黒は玉鬘を迎えるため、邸の改築に取り掛かります。

その様子に今はすっかり見捨てられた髭黒の北の方は絶望し、父親の式部卿宮も実家に戻ってこさせようと考えます。

髭黒もさすがにそれは世間体も悪いと引き止めますが、いざ玉鬘のところへ出発しようとした矢先、突然狂乱した北の方に香炉の灰を浴びせられます。

この事件で完全に北の方に愛想を尽かした髭黒は玉鬘の下に入り浸り、業を煮やした式部卿宮は、髭黒の留守の間に北の方と子供たちを迎えにやりました。

一人髭黒の可愛がっていた娘・真木柱だけは「父の帰りを待つ」と言い張ったものの、別れの歌を邸の柱に残し泣く泣く連れられていきました。

今はとて宿かれぬとも馴れ来つる真木の柱はわれを忘るな
(今となってはもうこれでお別れです。私が家を出て行っても、平素なじんで来た真木の柱よ私を忘れないでいておくれ)

後でそれを知った髭黒も涙し、宮家を訪れて対面を願ったのですが連れ戻せたのは息子たちだけ。

明けて新年、相変わらず塞ぎこんでいる玉鬘に、髭黒もようやく出仕を許す気になり、玉鬘は華々しく参内します。

早速訪れた冷泉帝は、噂以上の玉鬘の美しさに魅了されて熱心に想いを訴えます。
帝との仲を心配する髭黒は、強引にそのまま玉鬘を自邸へ連れ帰ってしまいました。

まんまと玉鬘を奪われた源氏は悔しさを噛みしめ、なおも未練がましく幾度か文を送りましたが、それも髭黒に隔てられて思うようにはいきません。

髭黒の子どもたちは玉鬘に懐き、やがて玉鬘も男子を出産。
その後は出仕することもなく髭黒の正室として家庭に落ち着きました。

 

三十帖 藤袴

三十二帖 梅枝

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