2025年大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の第21話
「蝦夷桜上野屁音(えぞざくらうえののへおと)」あらすじ
を紹介いたします。
順次あらすじを公開していきますので、お楽しみいただけますと幸いです。
※ネタバレ含みます
【月ごとのあらすじ】
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大河ドラマ『べらぼう』第21話 あらすじ
蝦夷地
三浦庄司が、田沼意次・意知親子に

蝦夷地を幕府の領地「天領」となさるお考えはないかと
と提案します。
三浦庄司は、『赤蝦夷風説考』という本の著者、工藤平助からロシアが日本と交易をしたがっていると聞いたと話します。
さらに津軽海峡の向こうにはだだっ広い「蝦夷地」があり、金銀銅が眠っているとのこと。

そういえば源内もそんなことを言っておったな!

どうでしょう、殿
ここはひとつ松前より蝦夷地を召し上げて天領とし、長崎のごとく港を開き交易で大儲け、さらに金銀銅山でも大儲けというのは!
勇み足になる三浦と意次。
それを止め、天領として召し上げる大義名分を探さなければ、と意知。
頼りになる息子を、幕政の中枢に据えようと意次は考えます。
指図
その頃、蔦重は狂歌を流行らせようと、女郎たちや吉原の主人たちに働きかけており、誰袖や二代目大文字屋が歌をひねります。

狂歌よみ 蔦の兄さん儲かれば
わっちの身請けも 近づきんす

誰が袖の からまる蔦や商ひの
伸びる葉末に 黄金花咲く
3月、駿河屋の2階の座敷に呼び出された蔦重は、『雛形若葉』がぜんぜん売れておらず、鶴屋刊行の北尾政演の青本が話題となっていることを、吉原の主人たちから詰められます。

飯粒の2つ付きたるへらならば
べら棒立ちで なすすべも無し(大文字屋)
ぶん投げられた蔦重が歌麿から手当をしてもらっていると、北尾重政が北尾政演を連れてやってきました。
政演は、鶴屋の”指図”通りに書いただけだと謙遜し、本が売れたことを謝って帰っていきました。
歌麿は、重政に、西村屋の『雛形若菜』と耕書堂の『雛形若葉』の色の美しさがぜんぜん違うのはなぜかと尋ねます。

絵師と本屋が摺り師にきちんと”指図”を出せるかどうかで仕上がりはまったく変わっちまうんだ
これがまあ、「錦絵の西村屋」って言われるゆえんだね
花見の会
大田南畝が、土山宗次郎や平秩東作などの狂歌仲間を連れて花見の会に行く途中、蔦屋に声をかけました。
ひとりのイケメンに目を留める蔦重。
どこかで見たことがあるようなその顔は、平秩東作の知り合いの「花雲助(はなのくもすけ)」ですが、蔦重は田沼意次の嫡男・田沼意知だと気づきません。
駿河屋の座敷で催された花見の会に、大文字屋の女郎たちが現れます。

誰袖と申しんす
本日は皆様よろしうお頼みしんす、んふ♡
挨拶する誰袖を皆がうっとりと見つめるなか
誰袖の馴染みの太客・土山宗次郎が催した花見の会が始まりました。

たった今 わかれてきたの里ちかく
目にちらつける朝顔の花(大田南畝)
誰袖が、平安顔のイケメン「花雲助」に目を奪われていると、花雲助に

蝦夷の桜にございます
と言って桜の小枝を渡している客がいます。
志げに話を盗み聞かせる誰袖。
客は

蝦夷地を松前より召し上げてくださるのなら、どのような労も厭いませぬ
松前道廣は、あの男は…北辺に巣食う鬼にございます!
と怒気に満ちた声で話しています。
蝦夷地上知に向けて
松前家の江戸屋敷でも花見の会が催されています。
鉄砲を構える松前道廣(えなりかずき)の標的は、桜の木に括りつけられた武家の妻。白い肌が露わになり、体ギリギリのところに銃痕がついています。

お許しくださいませ!どうか私を妻の代わりに!
懇願する武士を取り合わず、松前道廣が再び銃口を妻に向けると、夫婦ともに失神してしまいます。
悪趣味な光景を楽しむ一橋治済と島津重豪。
田沼意次はげんなりしています。
江戸城で、意次は、将棋を指しながら、松前の領地・蝦夷地の上知案を10代将軍・徳川家治に相談します。
ロシアとの交易や金の採掘で幕府を立て直すという大きなメリットがありますが、松前道廣から蝦夷を取りあげる話がバレてしまうと、一橋治済にひどい手で邪魔立されるかもしれません。
亡き家基のことを思い出す意次。
それでもやるべきだ、と家治。
先を見据える家治との将棋で、いつの間にか意次は詰んでいました。
鶴屋では作家、蔦屋では絵師
翌日、耕書堂に顔を出した狂歌3人集に蕎麦を振る舞いながら、蔦重が「狂歌集」を出さないかと誘います。
狂歌集より「青本」に興味を示す太田南畝に「狂歌の指南書」も提案してみます。
ノッてきた蔦重は、瀬川落籍の際に出した『青楼美人合姿鏡』を本ではなく錦絵として出すことを吉原の主人たちに相談します。
『青楼美人合姿鏡』は売れ残り、多大な借金が残った苦い記憶があります。

確かにあんときゃうまくいきませんでしたけど、今なら当たると思うんでさ
今、清長がウケてる理由の一つは景色の中の美人を描くからなんですから
蔦重の言葉に納得した吉原の主人たちですが、「無名の歌麿には金は出せない」ということで、錦絵未経験の北尾政演に頼むことになりました。
鶴屋では作家として、蔦屋では絵師として政演を売り出すと聞き、

そりゃあ「そうきたか」ってなるもんな
と歌麿。

俺ゃ歌にやってほしかったけどねえ
と重政。

俺ゃ駆け出しの奴の絵は山ほど見っけど、そいつらが落ち着く先の画風も大体は読めんだよ
けど、歌はからきし読めねえんだよな
そうなると見たくなんじゃない
あいつが人真似をやめたらどういう絵を描くのかって
蔦重は、見返り柳で重政たちを見送るとさっそく店に戻り、歌麿に

お前の名をどんどん売ろう!
俺がそうしてえんだよ!
お前は蔦屋史上とびきりの『そうきたか』になんだ
俺がそうしてえんだ!
と熱く語りました。
意知と誰袖
田沼意知は父・田沼意次に花見の会で桜の枝を渡してきた男の話をしています。
男の名は「湊源左衛門」。
松前家を追われた元勘定奉行で、松前家の事情に精通する男です。
松前家が鎖国の時代に密かに貿易をする「抜荷」で莫大な利益を得ていることを知り、それを理由に上知させようと意知が言いますが、言い逃れされる可能性をつぶしておかなければなりません。
息子を危険にさらしたくない意次の親心をよそに、「うまくやる」と微笑む意知。
意知は、土山宗次郎を呼び、「抜荷の取引場所を記した絵図」を探すよう命じます。
その際、誰袖から「花雲助」宛ての文を渡されます。
文で呼び出された意知が大文字屋の座敷で話を聞いてみると、誰袖は、座敷に出入りする松前家の家中や商人のスパイをする代わりに身請けしてほしいと申し出ました。
恋川春町、筆を折る
若葉の季節、意知は土山宗次郎の屋敷で話を聞く一方で、田沼屋敷で工藤平助からも話を聞いています。
蔦重は、文化人たちを呼び「うた麿大明神の会」という歌麿の名を売る会を催します。
仲良くなった人に狂歌の会を開いてもらい、その歌で狂歌集を出したいという隠しテーマも抱いています。
参加した恋川春町は、最近お株を北尾政演に取られていじけていました。
そこへ、政演の狂歌が下手だと野次られている声が聞こえてきます。

んじゃ、次、春町先生!
ひとつ戯作者も狂歌詠めんだって目にものを見せてやってくだせえよ
なれなれしく春町の肩を揉む政演。

「今日出んと〜」
京伝というのは、政演のこと。

「女にモテぬと焦りける〜
人のふんどしちょいと拝借〜!」
調子乗ってんじゃねえよ!
てめえはただの盗人だろうが!
春町が膳を蹴飛ばし暴れます。

朝から晩までふざけやがって!
てめえらなあ…てめえらなんかなあ…!
緊張感が漂ったその時、おならの音が響き渡ります。
次郎兵衛です。

すいません…へへ!
大田南畝の音頭で「へ!へ!へ!へ!」と手拍子が鳴り、

「七へ八へへをこき井手の山吹のみの
一つだに出ぬぞよけれ」
と大田南畝。
虚しくなった恋川春町は

これにて御免!
と筆を折りました。