2025年大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』
第37話「地獄に京伝」
あらすじを紹介いたします。
順次あらすじを公開していきますので、お楽しみいただけますと幸いです。
※ネタバレ含みます
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大河ドラマ『べらぼう』第37話 あらすじ
去っていく戯作者
武士でありながら戯作者でもあった恋川春町が自死し、自分を責める蔦重。
松平定信も深くため息をついています。
春町の死は江戸の話の種となり、武士戯作者たちはみな怯み、戯作者不足に陥りました。
武士ではなく町家の戯作者なら、と考える蔦重ですが、北尾政演も咎めを受け、執筆をためらっています。
歌麿の喜びときよの足
歌麿は栃木の豪商・釜屋伊兵衛から屋敷に飾るための高価な一点ものの肉筆画の依頼を受けました。
その喜びをきよに伝える歌麿ですが…。
歌麿は、豪商釜喜の4代目善野喜兵衛(狂歌名:通用亭徳成)と親しく、その叔父にあたる善野伊兵衛(初代釜伊)の依頼で、肉筆画大作「深川の雪」・「品川の月」・「吉原の花」を描いたと伝えられています。画面の大きさや制作年代は少しずつ違いますが、いずれも紙本着色の大幅で、遊廓での様子が描かれています。
(引用:栃木市公式HP)
寛政の改革と日本橋中洲
一方、松平定信は、借金を抱える旗本や御家人を救済するため、札差しに債務放棄などをさせる棄損令を発動し、中洲の取り壊しを実行します。
江戸三俣付近に二十年弱存在していたウォーターフロントの歓楽街。
東京都中央区・日本橋地域の南東に位置し、清洲橋の西詰めに当たります。
埋め立てによってできた人工の島でしたが、寛政の改革により1789年(寛政元年)に取り壊されました。
月見の名所として有名で、舟遊びなどで賑わいます。
1695年(万治2年)吉原の遊女・高尾太夫が中洲近くの船上で吊り斬りにされ、遺体が北新堀河岸に漂着し、高尾稲荷に祀られたという逸話が残っています。
地獄
倹約令により客が減り、値崩れを起こす女郎たち。
吉原の主人たちも頭を抱えます。
女郎を守る見番や茶屋をなくして値を下げる女郎屋もありますが、

無骨な輩が入ってきて、女郎の身がどんどん危うくなりゃしませんか?女芸者だって見番があるから守られてるわけで…

これじゃあ吉原はただの大きな岡場所。
女郎は一分の夢も見られない、めっぽうでかいだけの地獄になっちまうよ。
と、りつ。
新たな企画
煽りを受けた吉原のため、蔦重は北尾政演と歌麿に「絢爛豪華な女郎を絢爛豪華に描く」という新たな仕事を依頼。
ですが、その企画に反論する者が現れます。
ていでした。
蔦重vsてい

お二方ともどうか書かないでくださいませ!
蔦重に向き直ると

大変申しあげにくうございますが、旦那様はしょせん市井の一本屋に過ぎません。
立場の弱い方を救いたい。世をよくしたい。
その志はわかりますが、少々己れを高く見積もりすぎてはないでしょうか!

はあ!?
眼鏡を外し美しい顔で見つめるという必殺技を繰り出すてい。
目を閉じ、見ないようにする蔦重。
蔦重は、以前(25話)、ていから陶朱公のように生きろと言われたことに触れ、反論します。
別名:范蠡(はんれい)
中国春秋時代の越の忠臣
勾践(こうせん)に仕え、呉を滅ぼすという功績を挙げた後、官を退き、山東の陶の地に住んで「朱公」と名乗ったことから、陶朱公と呼ばれるようになりました。
悲願が達成されて有頂天になる勾践を見て、陶朱公は密かに越を脱出。
そして斉で鴟夷子皮(しいしひ)と名前を変えて商売を行い、巨万の富を得ます。
その名を聞いた斉は陶朱公を宰相にしたいと迎えに来ますが、陶朱公は名が上がり過ぎるのは不幸の元だと財産を全て他人に分け与えて去ったという伝説が残されています。
その商才は、後世に「陶朱の富」として知られ、富を築くための教訓として語り継がれています。

韓信の股くぐりとも申します。
将来の大きな目的を成し遂げるために、一時の恥や屈辱に耐えることを意味する故事成語。
中国・前漢の武将である韓信が、少年時代、あるならず者に「お前は生きるに値しない奴だ。私の股をくぐってみろ」と挑発され、衆人の前で股をくぐらされる屈辱を味わったにも関わらず、将来の成功を見据えて甘んじて屈辱を受け入れたという故事に由来します。
ていは、保身を考えることは恥ずべきことだと蔦重に言われると、眼鏡をかけ直し、金々先生以前の青本に戻る提案をしました。
春町の遺志を継ぐ決意の蔦重と、春町の本意が自分たちに累が及ばないところにあると考えるてい。
対立しながらも自分たちの手で本をつくります。
歌麿を訪ねた北尾政演は、「ありのまま」の襖絵を見て、女郎買いを指南する洒落本を思いつきます。
大奥の改革
松平定信は、大崎に対し、大奥も倹約すべしとの方向性を示します。

鈴木越後(江戸時代の菓子屋。明治維新に廃業)の羊羹を日々使いにしておろう。
羊羹など御膳所で作ることとすれば、10分の1の掛かりで済む。
定信の思い
松平定信は、体調を崩している徳川治貞を見舞います。
改革を急ぎすぎることを案じる治貞の

悪をなくせると思わぬ方が良いとも
全ての出来事は、神の御業の賜物。
それを善だ悪だと我々が勝手に名付けておるだけでな。
まあ己れの物差しだけで測るのは危ういということだ。
という言葉を聞き、溢れそうになる涙をこらえ

世は思うがままに動かぬもの。
そう諫言した者を、私は腹を切らせてしまいました。
その者の死に報いるためにも、私は、我が信ずるところを成しえばなりませぬ!
と宣言する定信。
北尾政演は、女郎と客のありのままを書きあげました。
登場人物の女郎のことを、身内のように思える戯作です。
蔦重は出版を決めました。
定信vs治済
定信は、覚悟を持ち、治済に対峙します。
一橋治済は、松平定信が自身の太上天皇の称号を朝廷に断ったこと、さらに大崎がクビにしたこと知り、激怒。
この頃、大奥の経費は、幕府の蓄財の1/4から1/5である年間20万両。
将軍家斉の乳母「大崎」、家斉の側室お万の叔母「高橋」を含む大臈御年寄8人中5人を解任しました。
蔦重vs政演
蔦重は、北尾政演が馴染みの花魁・菊園から持ちかけられ、心学(当時流行した「倹約・正直・勤勉」などを柱とした庶民向けの教え)の本を大和田という本屋で書いたことを知り、激怒。

面白けりゃいいんじゃねぇですかね!
面白ぇことこそ、黄表紙にはいっちでぇじなんじゃねぇですかね。ふんどし担いでるとか担いでねぇとかよりも。
抗う必要などないと言う北尾政演に

抗ってねえと、一つもたわけられねえ世になっちまうんだよ!
と蔦重。

俺、もう書かねえっす。
蔦重さんとこでは、一切書かねえっす!

いい度胸だな。
日本橋を敵に回して書いていけると思うなよ。
大河ドラマ『べらぼう』第37話 キャスト
9/28「地獄に京伝」
語り(九郎助稲荷)|綾瀬はるか
蔦屋重三郎|横浜流星
喜多川歌麿|染谷将太
てい|橋本愛
きよ|藤間爽子
みの吉|中川翼
牧野貞長|大鷹明良
松平信明|福山翔大
丁子屋長十郎|島英臣
村田屋治郎兵衛|松田洋治
奥村屋源六|関智一
松村屋弥兵衛|高木渉
客|児玉智洋
客|赤羽健壱
釜屋伊兵衛|益子卓郎
貧乏侍|竹内まなぶ
松平信義(回想)|林家正蔵
つよ|高岡早紀
松葉屋半左衛門|正名僕蔵
大文字屋市兵衛|伊藤淳史
扇屋宇右衛門|山路和弘
菊園|望海風斗
りつ|安達祐実
北尾政演|古川雄大
恋川春町(回想)|岡山天音
鶴屋喜右衛門|風間俊介
大崎|映美くらら
松平定信|井上祐貴
本多忠籌|矢島健一
一橋治済|生田斗真
駿河屋市右衛門|高橋克実
徳川治貞|高橋英樹