大河ドラマ『光る君へ』のなかで、ついにまひろが源氏物語をしたため始めます。
こちらでは、まひろの描いた「源氏物語」の内容・あらすじを一帖ずつご紹介します。
1桐壷 | 2帚木 | 3空蝉 | 4夕顔 | 5若紫 | 6末摘花 |
7紅葉賀 | 8花宴 | 9葵 | 10賢木 | 11花散里 | 12須磨 |
13明石 | 14澪標 | 15蓬生 | 16関屋 | 17絵合 | 18松風 |
19薄雲 | 20朝顔 | 21少女 | 22玉鬘 | 23初音 | 24胡蝶 |
25蛍 | 26常夏 | 27篝火 | 28野分 | 29行幸 | 30藤袴 |
31真木柱 | 32梅枝 | 33藤裏葉 | 34若菜上 | 35若菜下 | 36柏木 |
37横笛 | 38鈴虫 | 39夕霧 | 40御法 | 41幻 | 42匂宮 |
43紅梅 | 44竹河 | 45橋姫 | 46椎本 | 47総角 | 48早蕨 |
49宿木 | 50東屋 | 51浮舟 | 52蜻蛉 | 53手習 | 54夢浮橋 |
『光る君へ』を深く理解するためのご参考に、また、「源氏物語」の古文を読まれる際にもお役立ていただけましたら幸いです。
では三十五帖:若菜上(わかなげ)のあらすじ紹介です。
「源氏物語」三十五帖:若菜下(わかなげ)あらすじ
光源氏41歳3月から47歳12月まで。
4年後、冷泉帝が東宮に譲位します。
同時に、太政大臣(かつての頭の中将、源氏のライバルで親友の従兄弟)が隠居を申し出て”致仕の大臣”と呼ばれるようになりました。
明石の女御が産んだ第一皇子は、次の東宮になります。
源氏は
藤壺の宮との密かな愛によって産まれた我が子(冷泉帝)が、子を成さないまま帝位を去るとは…
と、命を懸けた恋が実を結ばなかったことを密かに嘆きます。
ある日源氏は、紫の上から「出家したい」と切り出されます。
紫の上が去った後の孤独を恐れる源氏は必死に懇願し、考え直すよう説得しました。
後日、源氏一行は明石入道の御願ほどきのため、明石一族を伴い住吉大社へ参詣します。
源氏はかつて須磨に蟄居したころ、先の太政大臣がはるばる訪ねてきたことを思い出しました。
入道の妻・明石尼君にこっそり歌を送り、尼君は源氏の心遣いに涙します。
参拝を終えたその夜。
東遊び(舞踊を伴う歌謡)が執り行われました。
翌朝。
明石尼君のいる牛車を見た貴族は幸運をつかんだ一族を褒め称え、「明石尼君にあやかりたい」と噂します。
翌年の朱雀院の五十の賀に向け、源氏は女三宮に琴を教えます。
年が明けました。
正月に六条院で華やかな女楽が催され、女三宮、紫の上、明石の女御、明石の御方が揃って見事な演奏を披露しています。
ですが、その晩、37歳の厄年だった紫の上が突然倒れます。
病状は好転せず、源氏は紫の上に付き添い、ともに二条院に移りました。
一方、柏木は、女三宮の異母姉・落葉の宮と結婚するものの満足できません。
源氏が紫の上につきっきりで手薄になっていた隙をついて、源氏の正妻である女三宮と密通します。
その直後、紫の上が重体に陥ります。
調伏を続けると、亡き六条御息所らしき霊が現れ、源氏は戦慄しますが、なんとか息を吹き返しました。
後日、源氏は六条御息所の死霊を供養するため、紫の上に在家で戒を受けさせました。
女三宮が懐妊します。
紫の上の病状も小康状態になった夏の末頃、見舞いにやって来た源氏は偶然柏木からの恋文を見つけ、事の真相に気付きました。
女三宮は源氏を前にして生きた心地がしません。
源氏もそんな女三宮に皮肉を言い、父院に心配をかけないようにとそれとなく説教します。
柏木も懐妊のことを知ると罪におののき、さらに病をおして参加した六条院での試楽では、源氏に痛烈な皮肉を浴びせられます。
倒れる柏木。
実家で療養する柏木は、妻・落葉の宮と一条御息所(朱雀院の后であり落葉の宮の母)に涙ながらに謝罪し、一条の屋敷を出ていきます。
朱雀院の五十の賀は、暮れも押し迫った12月25日に執り行われました。