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「源氏物語」五十一帖:浮舟(うきふね)あらすじ

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大河ドラマ『光る君へ』のなかで、ついにまひろが源氏物語をしたため始めます。

こちらでは、まひろの描いた「源氏物語」の内容・あらすじを一帖ずつご紹介します。

 

桐壷きりつぼ 帚木ははきぎ 空蝉うつせみ 夕顔ゆうがお 若紫わかむらさき 末摘花すえつむはな
紅葉賀もみじのが 花宴はなのえん あおい 10賢木さかき 11花散里はなちるさと 12須磨すま
13明石あかし 14澪標みおつくし 15蓬生よもぎう 16関屋せきや 17絵合えあわせ 18松風まつかぜ
19薄雲うすぐも 20朝顔あさがお 21少女おとめ 22玉鬘たまかずら 23初音はつね 24胡蝶こちょう
25ほたる 26常夏とこなつ 27篝火かがりび 28野分のわけ 29行幸みゆき 30藤袴ふじばかま
31真木柱まきばしら 32梅枝うめがえ 33藤裏葉ふじのうらば 34若菜上わかなじょう 35若菜下わかなげ 36柏木かしわぎ
37横笛よこぶえ 38鈴虫すずむし 39夕霧ゆうぎり 40御法みのり 41まぼろし 42匂宮におうみや
43紅梅こうばい 44竹河たけかわ 45橋姫はしひめ 46椎本しいがもと 47総角あげまき 48早蕨さわらび
49宿木やどりぎ 50東屋あずまや 51浮舟うきふね 52蜻蛉かげろう 53手習てならい 54夢浮橋ゆめのうきはし

『光る君へ』を深く理解するためのご参考に、また、「源氏物語」の古文を読まれる際にもお役立ていただけましたら幸いです。

では、五十一帖:浮舟(うきふね)のあらすじ紹介です。

 

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「源氏物語」五十一帖:浮舟(うきふね)あらすじ

薫27歳の春。

薫は浮舟を宇治の山荘に放置したままでめったに訪れません。
一方、匂宮は二条院で見かけた女(浮舟)のことが忘れられなくなっています。

正月。
中君のもとに届いた文を見て女の居所を知った匂宮は、薫の邸の事情に通じている家臣に探らせ、女が薫に囲われて宇治に住んでいることを知りました。

匂宮はある夜、ひそかに宇治を訪れます。
薫を装って寝所に忍び入ると、浮舟と強引に契りを結んでしまいました。

浮舟は人違いに気づき恐れおののきますが、淡白な薫と違って情熱的に愛情を表現する匂宮に心惹かれていくのでした。

2月。
薫はようやく宇治を訪れます。
浮舟の思い悩む様子を見て、女として成長したと誤解して喜び、京へ迎える約束をします。

一方、浮舟を思って古歌を口ずさむ薫の様子に焦りを覚えた匂宮。
雪の降り積もるなか再び宇治に赴きます。
そして、浮舟を宇治川対岸の隠れ家へ連れ出し、夢のような二日間を過ごしました。

薫は浮舟を京に迎える日を決め、
匂宮はその前に浮舟を引き取ろうと言います。

母・中将の君に苦悩を打ち明けることもできず、浮舟は宇治川の流れを耳にしながら物思いにふけります。

ある日、宇治で薫と匂宮両者の使者が鉢合わせし、秘密が薫にバレてしまいます。

薫から浮舟をなじる内容の文が届きます。
ショックを受けた浮舟は「宛て先が違っている」と文を送り返しました。

薫と匂宮との板ばさみになり、進退窮まった浮舟はついに死を決意します。

死を目前にして、薫や匂宮、母や中君を恋しく思いながら、浮舟は匂宮と母にだけ、最後の文を書きしたためました。

鐘の音の絶ゆるるひびきに音をそへて わが世尽きぬと君に伝へよ
(寺の鐘の音が消えてゆく響きに、私の泣き声を添えて、私の人生は終わったと、風よ母君に伝えておくれ)

 

五十帖 東屋

五十二帖 蜻蛉

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